水害多発、最大級に備え、国が避難施設増強へ自治体支援 

 国土交通省が最大クラスの水害に備え、避難施設を増強する方針を固めたと報道されています。
 その備えは必要ですが、現実の個々のケースを考えると、なかなか難しいところがあります。たとえば、平らな土地が地平線まで広がる関東平野では、小高い丘もなく、人口が密集しているため、避難施設で密集を避けるのは事実上不可能、というところが少なくありません。

◆2020年6月22日 日本経済新聞(共同通信配信)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60629620S0A620C2CR8000/
ー避難施設増強へ自治体支援 水害多発、最大級に備えー

 国土交通省は最大クラスの災害に備え、避難施設を増強する方針を固めた。2018年の西日本豪雨、昨年の台風19号など地球温暖化で従来の規模を超える水害が多発しており、最新の想定に基づいて建物を改修する自治体に財政支援する。

 新型コロナウイルス感染症の予防として、スペース拡大といった密集対策も後押しする。21年度予算概算要求に経費を盛り込む。

 今年の梅雨本番を前に、各地の自治体は新型コロナ対策も念頭に、避難所を追加指定したり、災害の初期段階で開設する箇所を増やしたりする取り組みを先行。政府も本年度、河川氾濫のリスク軽減に向け、ダムの事前放流体制を整えており、段階的に対策を強化したい考えだ。

 河川の氾濫による浸水被害想定は15年の水防法改正により、設定条件が「千年に1回」級の降雨に厳しくなった。市町村は、この想定結果を基に住民向けのハザードマップ更新を進めており、マップに記載する避難ルート、避難所の再検討が求められている。

 国交省の支援対象は、こうした最新想定に基づき、避難所に使うため体育館や公民館などの公共施設を改修したり、既に避難所として指定している施設を改築したりする自治体。民間ビル活用などの工夫も後押しする。

 交付金などを配る方向で規模や仕組みを検討しており、大雨に対応できる安全な避難所が増えれば地震の際にも役立ちそうだ。

 一方、政府は今年4月、東北から北海道の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝沿いで起きる地震による津波浸水想定を公表。これに対応し、緊急的な避難場所となる津波避難タワーの高さ引き上げ、高台などへの新たな避難ルート整備といった自治体の事業も支援する。

 感染症対策が目的の事業も対象にする。狭いスペースに密集すると感染が広がる恐れがあり、避難施設の追加指定に加え、既に指定されている施設の増床のほか、旅館やホテルで住民を受け入れてもらえるよう平時から協議する経費などを想定している。〔共同〕