水害リスク説明義務訴訟、市が控訴へ 京都・福知山市

 2013年に京都府福知山市が造成した住宅地で発生した浸水被害について、京都地裁は6月17日の判決で被災住民7人のうち、市から土地を購入した3人については請求を認め、市に約811万円の支払いを命じました。福知山市はこれを不服として控訴する方針を明らかにしました。
 しかし、水害発生から約7年も経って、ようやく裁判で勝った被災者3人がまた裁判ですから、被災者にとって本当に過酷な話だと思います。

◆2020年6月23日 京都新聞
https://this.kiji.is/648095644416656481?c=39546741839462401
ー水害リスク説明義務訴訟、市が控訴へ 京都・福知山市ー

 2013年の台風による水害を巡り、京都府福知山市石原地区の住民らが市に損害賠償を求めた訴訟で、市は23日、水害リスクの説明義務が市にあると認めた17日の京都地裁判決を不服として、控訴する方針を明らかにした。関連議案を26日開会の市議会6月定例会に提案する。

 判決では「土地に関する浸水被害状況や今後の被害の可能性について、市は説明すべき義務を負っていた」と認定。訴えた住民7人のうち、3人の請求を認め、賠償を命じた。

 大橋一夫市長は23日の定例記者会見で「市として主張していたことと異なる判断になったことは残念だ。控訴審の判断を求めていきたい」と述べた。

◆2020年6月17日 NHK京都放送局
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20200617/2010007068.html
ー福知山水害訴訟 市に賠償命じるー

 7年前の台風で福知山市が造成販売した宅地で床上浸水の被害が起き、住民が水害の危険性を説明せずに販売したなどとして市を訴えた裁判で、京都地方裁判所は「浸水被害の可能性について、説明すべき義務を負っていた」と指摘し、市におよそ810万円の賠償を命じました。

 平成25年9月の台風18号による大雨で、福知山市石原地区では近くを流れる由良川とその支流が氾濫し、市が造成して販売した宅地などで床上まで水につかる被害が出ました。

 裁判では、この地区などに住む住民7人が過去にたびたび水害があったにもかかわらず、危険性を十分に説明しないまま宅地を販売したなどとして、福知山市におよそ6200万円の損害賠償を求めていました。

 17日の判決で、京都地方裁判所の井上一成裁判長は「宅地が浸水するおそれのある土地であるかどうかは、購入者にとって重大な関心事である。福知山市は信義則上、ハザードマップの内容について説明するだけでなく、把握していた過去の浸水被害の状況や今後の被害の可能性に関する情報を開示し、説明する義務を負っていた」と指摘し、訴えを一部認めて、市におよそ810万円の賠償を命じました。

 判決のあと、原告の1人で10年前に宅地を購入した山岡哲志さんは「永住を決めて家を購入した1年半後に浸水被害を受けました。事前に調べずに購入したこともいけなかったが、市には一刻もはやく治水対策をして住みよい地区にしていってほしい」と述べました。
 また、原告代理人の小川達雄弁護士は「住居を販売する自治体に水害の危険性の説明責任を認めた画期的な判決だ。市には重く受け止めていただきたい」と述べました。
 一方、福知山市は「判決の内容を精査し、今後の対応を検討していきます」とコメントしています。