八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

ダム湖観光、水陸両用バスやキャンプ場のオープン予定

 今年4月に運用が開始された八ッ場ダム貯水池周辺では、”ダム湖観光”のキャッチフレーズでダム事業費の一部を投じた地域振興メニューが続々とオープンする予定です。ダム運用開始と同時のオープンを目指していましたが、コロナ禍によりオープンが延期されてきました。
 東京都ではこのところ感染者が急増しており、観光業がこの先どうなるのか、見通せない中での船出です。
写真右=発着所となる川原湯地区の上湯原代替地に停車している水陸両用バス。車体に「長野原町水陸両用バス近日運行開始」の文字。

 以下の記事で取り上げられている「川原湯温泉あそびの基地NOA」のホームページはこちらです。

 (なお、水陸両用バス等の運航開始日、予約等について、当会では把握していません。)

◆2020年7月4日 上毛新聞
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/223726
ー八ツ場観光 いよいよ 7日から散策開放 水陸バスやキャンプ場ー

  3月末に完成した群馬県の八ツ場ダム(長野原町)を巡り、国土交通省利根川ダム統合管理事務所は3日、ダム本体上の散策について7日から開放すると発表した。町なども3日、ダム湖「八ツ場あがつま湖」周辺の水陸両用バスを20日ごろ、キャンプやバーベキュー施設を18日以降、カヌーやカヤックを8月1日にそれぞれ営業を開始すると明らかにした。新型コロナウイルスの影響で公開が見合わされていたダム周辺の観光資源が、夏休みを前にいよいよ始動する。

◎安堵「やっと『ダムを見て』と言える」
 ダム本体上の「天端てんば」は高さが116メートルあり、散策は観光の目玉の一つ。ダム管理支所近くの「展望デッキ」「やんば見放台」「川原湯展望広場」も7日正午に入場できるようになる。管理支所内にある屋内施設「なるほど! やんば資料館」は感染防止のため引き続き開館を見合わせる。

 ダムの近くに店を構える飲食店経営者は「観光客からいつ入れるようになるかと聞かれてつらかった。やっと『ダムを見て』と言える」と安堵あんどする。

 JR川原湯温泉駅近くの観光拠点「川原湯温泉あそびの基地NOA」は、キャンプ場(利用人数約100人)、バーベキュー施設(最大280人)の一部を18日以降に順次オープンし、8月4日に全面開業する。地元住民らでつくるNOA(ノア、町川原湯)が運営する。

 別の会社が運営する湖面を使ったカヌーやカヤック、サップは8月1日に営業を始める。

 いずれの施設も感染予防対策を講じる。NOA社長で川原湯温泉協会の樋田省三会長は「八ツ場観光がようやくスタートするが、密にならないような対応をする」と話す。

 県内で初導入の水陸両用バスは今月20日ごろの利用開始で調整している。

 また、水陸両用バスを使った無人運転技術の実証実験は2022年2~3月に1週間程度、実施するとの計画が示された。IT企業のITbookホールディングス(東京都)、ローカル5G通信を担うエイビット(同)、埼玉工業大(埼玉県)が、入出水などを含めた自動運航に向け開発に着手するという。町と日本水陸両用車協会(東京都)が参加する。

 ダム周辺で注目の観光スポットが開業し、先端技術開発の拠点としても活用されることについて、萩原睦男町長は「『八ツ場ダム問題』から『八ツ場ダムブランド』となるよう明るい話題を提供していく」と力を込めた。