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石木ダム巡る対話 折り合わず“期限切れ” 長崎県は推進通告、住民警戒

 石木ダム事業を強行しようとしている長崎県が、今後本体工事を進めると通告したことを警戒し、ダム建設に反対する地元住民らは、大雨の影響で中断していた付け替え県道工事現場内で、抗議の座り込みを再開したとのことです。

 先行報道では取り上げられた長崎県の中村知事の8月31日の記者会見の一問一答は、こちらのページにまとめてあります
 
 記者会見の内容を読む限りでは、長崎県が直ちに強硬手段にでてくるとも思われませんが、実際のところはわかりません。
 10月21日には福岡高裁で石木ダム工事差止訴訟控訴審の判決があります。裁判所が公正な判決を行えば、長崎県は事業を強行できませんが、司法においてはダム事業を後押しするような判決が続いています。

◆2021年9月2日 長崎新聞
https://nordot.app/805993538167046144?c=174761113988793844
ー石木ダム巡る対話 折り合わず“期限切れ” 長崎県は推進通告、住民警戒ー

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、水没予定地に暮らす反対住民13世帯と中村法道知事との対話は、双方の条件が折り合わないまま、県が示した期限の8月末を過ぎた。県が今後工事を進めると通告したことを警戒し、住民らは1日、大雨の影響で中断していた付け替え県道工事現場内で、抗議の座り込みを再開した。
 県と住民は、一昨年9月以来となる対話に向けて、5月下旬から条件などを詰める文書をやりとりしていた。住民側が工事の即時中断を求めたのに対し、県は8月末を期限に、対話当日に限り中断する条件を提示。その後は互いに譲らず、県が8月6日付で「9月以降は着実に事業を進めたい」とする文書を送ったのを最後に途絶えた。
 県河川課は取材に「ボールは住民側にある。回答を待っていたが、期限までになかった」とし、近く文書で推進の意向を改めて伝える考えを示した。「対話に向けた協議は一区切り」としながらも「条件さえ整えば話し合いはする」と強調した。
 一方、住民の岩下和雄さん(74)は取材に「(8月6日付の文書で)県が条件を譲らず、話し合いを断ったと理解したため、特に返信しなかった」と説明。「期限は県が一方的に決めただけ。県が環境を整えてくれれば、いつでも対話に応じる」と述べた。
 住民らは通常、付け替え県道工事現場とダム本体建設予定地の2カ所で座り込みを実施。8月中旬以降、大雨の影響で県道工事現場では中止していた。1日は県側に目立った動きはなかった。