「佐世保市水道の古いダムを改修するために石木ダムが必要という話の虚構」(水源連)

 長崎県の石木ダム事業が注目されています。
 半世紀前からのダム計画に住民約50人が反対して移転を拒み、行政代執行しなければダムができない、全国のダム事業、公共事業の中でも稀有な展開となっているからです。
 石木ダムの建設目的は「佐世保市への水道用水の供給」と「川棚川の洪水防止」ですが、佐世保市の水需要は年々減少。「洪水防止」効果も現地を見れば効果がないのは一目瞭然です。
 そこで最近盛んにダムを推進する側がアピールしているのが、すでにある佐世保市のダムがひどく老朽化して修理しなければならず、修理期間の水道用水確保に石木ダムが必要という説です。軍港都市として発展した佐世保市には、確かに戦前につくられたダムが幾つもあります。老朽施設の写真を見れば、なるほどと思う人が少なくないのも頷けます。

 新たな石木ダム必要論について、このほど全国のダム問題に取り組む水源開発問題全国連絡会(略称:水源連)がホームページに解説を掲載しましたので、お知らせします。

★水源連ホームページより
 「佐世保市水道の古いダムを改修するために石木ダムが必要という話の虚構」
http://suigenren.jp/news/2022/06/05/16339/
 
上記のページでは、老朽ダムの修理のために石木ダムが必要という説は根拠がないことを、佐世保市の水需要の動向から解説しています。
 確かに佐世保市には古いダム(山の田ダム、転石ダム、菰田ダム、相当ダム、川谷ダム)が幾つもありますが、現在の余裕水源の範囲で順次改修を進めていけばすむことで、数年間の修理期間のために石木ダムを建設する必要性は皆無だというのです。

 佐世保市の一日最大給水量は減少傾向が続き、2021年度は69901㎥/日です。利用量率を実績を踏まえて95%とすれば、取水量ベースで73580㎥/日になります。現在の保有水源は100500㎥/日と2.5万㎥/日以上の余裕があり、保有水源が最大の川谷ダムでも水源量は13300㎥/日なので、現在の余裕水源の範囲で順次改修が可能だということです。