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大石・長崎県知事、石木ダム予定地3回目の訪問、住民と意見交換

 3月に知事に就任した大石健吾氏は、長崎県が早期完成を目指す石木ダムの水没予定地へ三度目の訪問を行い、ダムに反対する住民らと意見交換しました。
 大石氏は新人ながら、半世紀以上ダム推進を掲げてきた自民党の支援で知事選に勝利しただけに、ダム事業見直しを打ち出せずにいます。50人もの事業用地の住民が反対するダム事業を行政代執行により強行する根拠は、ダムの必要性以外ありませんが、石木ダムの必要性を科学的に証明することは不可能です。そのことが明らかになる公開討論会を開くと言えない大石知事の言動は、矛盾に満ちたものとならざるを得ません。

◆2022年8月11日 長崎新聞
https://nordot.app/930271862148071424?c=174761113988793844
ー大石知事、住民と対話継続を確認 石木ダム3回目訪問 工事中断には難色ー

 長崎県の大石賢吾知事は10日、県と佐世保市が石木ダム建設を計画している東彼川棚町を訪れ、水没予定地で暮らす反対住民約20人と意見を交わした。両者はできるだけ早く次の対話の機会を設けることを確認したが、住民が求める工事中断について、知事は「県民の安心安全を守るのが行政の責任」として難色を示した。
 両者の面会は4月以来3回目。知事は自然災害への備えや、地権者の8割が既に移転している現状を理由に、早期完成への理解を求めた。これに対し住民の岩下和雄さん(75)は「私たちの立場に県が立つことが必要。押さえつけるのではなく、ダムの必要性について納得いく話し合いを続けて」と要望。家屋などを強制撤去する行政代執行について、知事は「(ダムを)無理やりつくるのではなく、しっかり理解を得た上で進めたい」と述べた。
 住民は、建設反対で同調する佐世保の市民団体との意見交換も求めたが、知事は「(工事差し止め)訴訟が継続中なので控えたい」とした。住民は県との公開討論会も提案したが、知事は明言を避けた。住民の岩下すみ子さん(73)は1982年の強制測量時に機動隊が出動した写真を知事に見せ、「私たちはこの地で住み続けたい」と建設中止を求めた。
 終了後、知事は「意見の食い違いがあった。丁寧に対応し一つ一つ解決したい」と話した。

◆2022年8月11日 長崎文化放送
https://news.yahoo.co.jp/articles/417e9e49cd290014853c143ae7b4b19a2d5c04e9?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
ー大石知事と石木ダム反対住民3回目話し合いー

 長崎県と佐世保市が東彼・川棚町で進める石木ダム建設事業について大石知事は10日夜、水没予定地で暮らす「反対住民」と意見を交わしました。反対住民と大石知事の面会は3月以降3回目です。知事は13世帯約20人にダムの「早期完成」への理解を求めました。これに対し反対住民は「工事の中断」を要望、「私たちが納得できる話をしてほしい」と訴えました。住民の岩下すみ子さん(73)は「本当にもううんざりです。この問題を早く片付けて石木ダムの建設がいらないということがはっきりしている訳です。中止してほしいと思います」と話しました。大石知事は「我々のなぜ、続けなきゃいけないかという考えもしっかりともう一度改めて説明しなくてはいけないと思いますし、どういった形で折り合いをつけられるかというのは今後取り組んでいきたいと思います」と話しました。知事は反対住民との話し合いは続けたいとしています。

◆2022年8月11日 長崎放送
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/nbc/121376?display=1
ー石木ダム事業で反対住民と大石知事が初めての話し合いー

 県と佐世保市が東彼・川棚町に計画している石木ダムをめぐり、事業に反対する住民と大石知事が10日、初めて事業について本格的な話し合いをしました。

大石知事からの要望で開かれた話し合いには、ダム建設に反対する住民およそ20人が参加しました。

知事と住民が事業について本格的に話し合うのは2014年7月以来8年ぶりで、住民らは佐世保市の水の需要予測を示すなどしてダムの必要性について議論を求めました。

(反対住民)「これを見てですよ、佐世保市が本当に水が要るかというのが考えられんでしょう?」
(反対住民)「石木ダムは本当に必要かどうかということを議論ばせんばでしょう、まず」
(大石知事)「必要性についての説明が必要だということは全くその通りだと思います。我々も隠れてやるつもりは全くありませんので」

ダムについて大石知事は住民の理解を得たうえで建設を進めたいとして、住民と面会したのはきのうで3回目となりました。

(反対住民)「知事と直接言い合うというのは今までなかったですよね、やっぱり納得いくまで話し合いを続けていきたいと思います」

住民を強制的に立ち退かせる行政代執行も可能な立場の大石知事ですが、当面、住民との話し合いを重ねる方針です。