八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

道の駅「八ッ場ふるさと館」、4月に開業

2013年3月29日

 八ッ場ダム事業における地域振興施設第一号、「道の駅」が四月に開業する予定です。
 場所はダム事業によって建設された国道と県道の交差部分で、不動大橋(湖面2号橋)のたもとです。
 この施設は八ッ場ダムの関係都県の負担により建設されますが、今後の運営は、この「道の駅」に出資した地元住民によって株式会社方式で運営されます。
 主要道の交差部分という立地条件ですが、国道の側道から入る形になります。「道の駅」のもとの予定地は国道に面しており、ダム予定地の遺跡の出土品を展示する資料館を併設する計画もあったのですが、地すべり地であるために現在地に変更され、面積も縮小されました。

◆2013年3月28日 毎日新聞群馬版

 -八ッ場ダム建設:ふるさと館を道の駅に登録 地元住民の生活再建で /群馬ー

 国土交通省は27日、八ッ場ダムの地元住民の生活再建のため、長野原町林に開業する地域振興施設「八ッ場ふるさと館」を、道の駅に登録すると発表した。ゴールデンウイークが始まる4月27日に開業する。

 同館は、国道145号沿いにあり、地元の野菜などを販売する農産物直売所やレストラン、足湯などを備えた施設。事業費は約6億8000万円で、ダム関係都県による「利根川・荒川水源地域対策基金事業」でまかなわれている。

 同町では、林地区を含むダム水没5地区で、同基金による生活再建事業が予定されているが、開業が決まったのは同館が初めて。管理運営は、住民が設立した株式会社が行う。【奥山はるな】

◆2013年3月28日 朝日新聞群馬版

  -「八ツ場ふるさと館」道の駅登録 ー

 八ツ場ダム水没地区の地域振興施設として長野原町林で建設中の「八ツ場ふるさと館」が27日、道の駅として登録された。

 県と国土交通省が発表した。4月27日の開業を目指している。

 下流都県の基金で町が建設し、地元住民が設立した会社が運営。農産物直売や観光情報提供などを行う。

 国道145号(八ツ場バイパス)と不動大橋などの交差点に立地。地元では、草津温泉や嬬恋に向かう観光客が立ち寄ることを見込み、雇用創出への期待も高い。

 長野原町内の水没5地区では、それぞれが地域振興施設を計画しているが、内容や立地をめぐって、難航している地区もある。

 県によると、県内の道の駅としては27カ所目。大沢正明知事は27日の記者会見で「ダム本体事業にも一日も早く着工して頂けるよう、大きな期待を持っている」と述べた。

◆2013年3月28日 読売新聞群馬版 
 
 -八ッ場に「道の駅」 来月27日開業ー

 長野原町が八ッ場ダム建設で水没する林地区の生活再建事業として整備している「八ッ場ふるさと館」が27日、県内27番目の「道の駅」に登録された。町内の「水没5地区」で初めて完成する大型の地域振興施設で、4月27日にオープンする。施設の運営にあたる住民は「必ず成功させたい」と意気込んでいる。

 道の駅「八ッ場ふるさと館」は、水没する林地区の代替地で、草津町に通じる国道145号バイパス沿いの「湖面2号橋」(不動大橋)のたもとに、下流都県が負担する基金を活用して建設している。湖面を望む立地や、草津温泉への通過点といった利点がある。

 指定管理者として道の駅の運営にあたるのは、林地区の住民9人が昨年5月に設立した株式会社。社長には林地区ダム対策委員会委員長の篠原茂さん(62)が就任した。同社はパートなど従業員25人を採用した。

 施設は、木造一部2階建て約990平方メートル。A~Cの3棟の建物が「コ」の字形を構成し、A棟に中華レストランと郷土料理などを出す食堂、B棟には農産物市場、C棟には焼きたてのパンも販売するコンビニエンスストアなどが入る。

 また、施設周辺には源泉掛け流しの足湯なども設置する。

 農産物市場は、吾妻郡の野菜や加工品、県内の土産物などを扱う予定。生産者約170人が組合を作り、その日採れた新鮮な野菜を届ける計画だ。店長を務める町田文雄さん(71)は「地域の物産を本気で売りたい」と張り切る。

 町内ではダム建設によって住民の転出が続いている。10年ほど前に比べ、5地区を中心に人口は約1000人減少し、住民の生活再建が急務となっている。

 林地区以外でも、川原畑地区で都市部の住民をターゲットにした宿泊滞在型市民農園「クラインガルテン」が新年度に着工する予定で、川原湯地区でも地域振興施設を建設する構想がある。

 篠原さんは、「みんなで地元を再建しようという一心で取り組んでいる。他地区の刺激にもなるよう、にぎわう道の駅にしたい」と話している。

◆2013年3月28日 産経新聞

 -「八ツ場ふるさと館」が道の駅に ー

 長野原町が同町林地区に整備を進めている「八ツ場ふるさと館」が、27日付で国土交通省の「道の駅」に登録された。県内では27番目の駅となる。

 利根川・荒川水源地域対策基金を活用、八ツ場ダム建設に伴う生活再建事業として誕生した同町では初の施設となる。

 地元の農産物直売所をはじめ、コンビニエンスストアやレストランも備えており、完成後は地元住民が設立した株式会社が指定管理者として運営を行う。既に建物は完成しており、今後は駐車場整備などが急がれる。オープンはゴールデンウイーク前の4月27日を予定している。

 大沢正明知事は記者会見で「生活再建事業の一日も早い完成とともに、ダム本体も早期着工されることを期待したい」と述べた。