「衆院選 八ッ場ダム建設、各党の争点の一つに 野党3党”必要ない”」(毎日新聞群馬版)

2005年8月29日 毎日新聞群馬版より転載

「選挙:衆院選 八ッ場ダム建設、各党の争点の一つに 野党3党”必要ない”」

 ◇市民団体が公開質問状

 長野原町で建設計画が進む「八ッ場ダム」が、30日公示の衆院選で争点の一つに上っている。民主、共産の両党がマニフェストで八ッ場ダムの名を挙げて建設の中止などをアピール。市民団体「八ッ場ダムを考える会」(樽谷修代表)は28日、建設の必要性などを主要各党に聞いた質問状に対する回答を同会のホームページで公開した。

 民主はマニフェストで「ムダづかいの象徴」として同ダムを挙げ、「建設や計画をすみやかにストップ」と主張。共産は同ダムを「必要性がなくなった大型公共事業」と指摘、「『聖域』にメスを入れ、ムダづかいをなくす」としている。

 質問状は結党間もない国民新党、新党日本を除く5党に出した。ダム建設の必要性について公明が「必要性あり」で、民主、共産、社民は「必要性がない」と回答。与野党のスタンスが分かれた。自民は「担当者不在につき、期限までに回答できない」とした。

 一方、地元では、水没5地区の住民が移転代替地の分譲基準に合意し、9月7日に調印する予定。07年度の本体工事着工に向け、着々と環境が整いつつある。民主党県連はこれまで中止よりも地元住民の生活再建を重視して取り組んできた背景もあり、党本部の方針にとまどいもある。

 選挙区内に同ダムを抱える群馬5区の立候補予定者にも与野党対立の構図が浮かぶ。自民前職の小渕優子氏は「補償が第一。ここまでやってきた実績を踏まえ、地域の皆さんと相談したい」と推進の意向。一方、民主新人の田島国彦氏は「県連との意見調整は必要だがマニフェストに従い凍結か廃止。一方で生活再建策はしっかりと進める」、共産新人の福田あい子氏は「建設中止。少子化の中で水も十分に足りており、巨額なムダづかいになる。生活補償をしつつ本体工事を中止するべきだ」と訴える。【山田泰蔵】