「淀川流域委員会 元河川部長が委員応募」(読売新聞)

 八ッ場ダム事業が進む関東の利根川では、脱ダム運動がまだ始まったばかり。一方、関西の淀川では、1997年に改正された河川法の精神を生かした淀川流域委員会が活動休止に追い込まれましたが、淀川方式を貫いた元国交省キャリア官僚が、一流域住民として活動を始めています。

2007年6月2日 読売新聞夕刊より転載
「淀川流域委員会 元河川部長が委員応募 住民参加徹底した“仕掛人”」

 脱ダムを提言し、活動休止になっている国土交通省近畿地方整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」の新委員公募に対し、元同整備局河川部長で、徹底した住民参加と情報開示を取り入れた同委員会の“仕掛け人”の宮本博司さん(54)が応募していることがわかった。退職後も「川づくり」をテーマにした講演活動などをしており、選任されれば委員会でどんな発言をするのか注目される。

 宮本さんは1978年入省のキャリアで、同委員会発足にあたり、全国に先駆けて情報開示や公募制を導入、行政主導の審議会とは異なる運営方法で「淀川モデル」とされる住民参加型委員会の原型をつくった。同委員会は2003年に、国が淀川水系で計画中の5ダムについて「原則、建設しない」と提言したが、その後、本省内で異論が強まったこともあって、今年2月に休止に。批判を受けて、委員の半数を入れ替えたうえで7月中に再開することにし、今月11日まで公募を行っている。

 宮本さんは昨夏に退職。現在は、京都市内で家業の会社経営に関わる一方、講演会活動などしており「ダムは地域や生態系にダメージを与える。」「流域住民として、河川行政に徹底的に説明責任を果たすよう求めたい」としている。