「八ッ場ダム 予算案の審議入り前に本体工事の入札公告」(上毛新聞)

2009年1月10日 
 国土交通省は昨日の官報に八ッ場ダム本体工事の入札を公告しました。
  入札期限は平成21年9月18日です。総選挙の日程が取りざたされる中、八ッ場ダム事業の行く末は、政権選択選挙の成り行きと重なりつつあります。
http://kanpou.npb.go.jp/20090109/20090109c00002/20090109c000020096f.html
http://kanpou.npb.go.jp/20090109/20090109c00002/20090109c000020097f.html
http://kanpou.npb.go.jp/20090109/20090109c00002/20090109c000020098f.html
http://kanpou.npb.go.jp/20090109/20090109c00002/20090109c000020099f.html

 本体工事の前提となる国道、鉄道の付け替え、水没予定地住民の代替地造成などは大幅に遅れていますが、起業者としては、今、ここで入札公告をしなければならない事情があったと考えざるをえません。

2009年1月10日 上毛新聞トップ記事より転載
ー八ッ場ダムで国交省 本体工事の入札公告 予算案の審議入り前「間に合わない」とー

 国土交通省は九日、八ツ場ダム(長野原町)の本体工事のうち一期工事(工期・二〇一三年度末)の入札を官報に公告した。一期工事費を含む〇九年度政府予算案は開会中の通常国会で審議入りもしていないが、同省は「二〇一五年度に完成させるために逆算すると、今、入札公告しなければ間に合わない」と説明、早期完成を求める地元の要望を踏まえ建設を急ぐ構えだ。これに対し、同ダム建設中止を主張する民主党や市民グループは「本体工事の既成事実化だ」と反発している。

 官報などによると入札は一般競争入札で、公告した一期工事にはダム本体の基礎掘削など準備工事のほか、一二年度を予定している本体のコンクリート打設も含まれる。入札を希望する企業からコスト削減策や技術提案などを受け、九月十八日に入札を締め切り、同二十四日に開札して落札者を決定する。その後の二期工事で残りの堤体部分などを完成させる。

 〇九年度政府予算案には八ツ場ダム建設工事費二百二十五億円のうち、本体間関連工事費として約十億円が盛り込まれているが、通常国会は本年度第二次補正予算案を審議中で、〇九年度予算案の審議は始まっていない。今国会の予算審議の行方は不透明で、官報も落札・契約は〇九年度予算の成立が条件としている。

 この時期の入札公告について、長野原町の高山欣也町長は「一日も早くダムを完成させてほしいという地元の意向を尊重してくれたものと考えている。できることは少しでも早く、という姿勢は地元として歓迎する」としている。

ー民主ら反対派 「既成事実化」と批判ー
 水需要の低下や洪水調節機能への疑問などを理由に八ッ場ダム建設に反対する勢力は「本体工事に着工しておらず、建設を中止できる」と指摘してきた。国交省が本体着工を急ぐ背景には早期完成を求める下流都県や地元の意向と共に、活発化する反対派の動きをけん制する狙いもあるとみられる。

 民主党は時期衆院選のマニフェストに八ッ場ダムの建設中止を盛り込む方針。同党の石関貴史衆院議員は「予算審議も始まっていないのに本体着工を既成事実化するひどいやり方だが、民主党の方針は変わらない」として徹底抗戦の構え。

 また、本県を含む六都県では、市民グループが「建設負担金の支出は違法」として各都県などを相手取り、地元の地裁に住民訴訟を起こしており、二十三日に前橋地裁での審議が結審するほか、三月にも東京地裁で八ッ場ダム訴訟初の判決が出る見通し。

 原告の代表組織「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」の嶋津暉之代表は「現時点ではとても本体工事の着工は無理なはず。入札公告は、反対運動に対する国交省の焦りであり、けん制だ」と批判している。