八ッ場ダム推進の協議会発足へ

2009年9月8日

 八ッ場ダムを推進することを目的とした地元住民による協議会が発足するとのニュースを群馬版各紙が報じています。自民党の国会議員、群馬県議らが発起人となり、ダム推進の地元の組織役員らが中心となった動きです。

◆2009年9月6日 読売新聞群馬版より転載
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20090905-OYT8T01065.htm
ー八ッ場 地元推進協が組織作り 県議ら、住民に参加呼びかけー

 民主党による新政権発足を目前にして建設中止が現実味を帯びつつある八ッ場ダム(長野原町)を巡り、地元・吾妻郡内での中止撤回運動の母体となる「八ッ場ダム推進吾妻住民協議会(仮称)」の組織作りが5日、本格的に始まった。
 吾妻郡区選出の萩原渉県議(自民党)は、水没予定地である同町横壁地区の祭り会場に出向き、「発足会に参加してください」とビラを配布。住民からは「一緒に頑張りましょう」と激励の声も上がった。

 発足会は、10日に同町与喜屋の長野原山村開発センターで開かれる。6日以降は、水没予定地の川原湯温泉街の旅館経営者らも、ビラ配りを始める方針。同温泉観光協会の樋田省三会長は「今まで地元の話はほとんど聞いてもらえず、今度の衆院選では民主党に政治の道具にされた。水没地区の住民が1人残らず参加するぐらいに活動を広げたい」と力を込めた。

 協議会には現時点で、同郡内7町村長のほか、水没予定地の住民代表や地権者代表など、計約100人が参加する見込み。発足後は、国や民主党に中止方針撤回を呼びかけるため、署名やデモ活動などを検討する。

◆2009年9月8日 朝日新聞群馬版より転載
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000600909080001
ー政権交代@群馬 八ッ場ダム 推進派活発に 地元の旅館組合「代替地へ」声明ー

国が長野原町で建設を進めてきた八ツ場ダムの事業中止を掲げて新政権を発足させる民主党に対し、「中止反対」を唱える地元推進派の動きが活発になってきた。川原湯温泉旅館組合(豊田明美(あき・よし)組合長)は7日、「代替地に移転して再出発をはかりたい」とする声明文を発表。地元群馬5区選出の小渕優子衆院議員らが発起人となった協議会も、「法的措置も含めたあらゆる闘争」を掲げて10日に発足する見通しだ。

 旅館組合の声明文は、「地元住民にとってダム事業は『公共事業』ではなく、失った五十数年の生活を取り戻すための『生活福祉事業』といっても過言ではない」「ダムが中止になれば、そのダメージは計り知れない」などと主張。新政権の国土交通相に対し、慎重な対応を求めた。

 旅館組合は11軒が加入しているが、現在も営業しているのは7軒。温泉街は空き地が目立ち、建物の老朽化が進んでいる。残った旅館の多くが「ダム湖畔の温泉街」を夢見てきた経緯があり、ダム建設を前提に川原湯温泉の山手に造成している代替地に、いずれも移転を予定している。

 豊田さんは「民主党は中止と言うのなら、先に代替案を地元に説明するのが筋だ。昨年から何度も地元の声を伝えているが、新大臣の就任前に、改めて姿勢を示しておきたかった」と話した。

 一方、小渕氏と吾妻郡選出の南波和憲、萩原渉の両県議が発起人となった「八ツ場ダム推進吾妻住民協議会」(仮称)は10日に長野原町で発足会を開く。

 協議会は、長野原町長ら吾妻郡の7町村長と各町村議会、観光協会などの各種団体の代表者らでつくる予定。「事業推進と現地の生活再建は国との約束。政権が代わったからといって強引に中止することは許されない」(萩原県議)として、国と民主党に対する法的手段も含め、吾妻郡7町村全体で水没地域を応援していくという。

 地元の一部には「中止反対を唱えるよりも、冷静に議論して自分たちの生活再建案を民主党にぶつけるべきだ」といった意見もあるが、大きな声にはなっていない。