「地元理解得るまで廃止手続き進めぬ」 八ッ場ダム問題で国交相

2009年9月22日 朝日新聞社会面より転載

 八ッ場ダムの建設予定地の群馬県長野原町の高山欣也町長が、前原誠司国土交通相に「中止ありきでは意見交換会に出席できない」と中止の撤回を求めた問題で、前原国交相は21日、中止の方向性に変更はないと高山町長に文書で回答した。ただ、地元の理解を得るまでは廃止の法的手続きは進めないとした。

 前原国交相は予定通り23日に長野原町を訪ね、地元住民と意見交換会を開く。当初、住民代表13人が出席する予定だったが、高山町長は19日に「中止については白紙の状態で意見交換を」とする要望書を前原国交相に出し、22日までに回答を求めていた。

 前原国交相は回答で「中止に向けては最大の被害者ともいえる地元住民の方々や関係都県、利水者などとの合意形成が不可欠」と強調。「生活再建事業を中断することは考えていない」とし、「ご理解を得るまでは廃止の手続きを始めることはしません」としている。

 群馬県の大沢正明知事は21日夜。「『白紙の状態で意見交換を行ってほしい』との要請に全く応えておらず、大変残念。大臣と住民が意見交換を行うことは意義があることなので、開催を可能とするためにも、白紙の気持ちで臨んでいただくよう強くお願いする」との談話を発表した。