八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

湖面1号橋入札中止の要請

 八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会の各都県の会は、前原大臣宛に八ッ場ダム関連事業の湖面1号橋の入札中止を要請する文書を提出しました。
 湖面1号橋は、県道川原畑大戸線に含まれ、国負担が96%ですが、群馬県が行うこととなっています。

  湖面1号橋問題については、こちらに詳細を載せています。↓
  https://yamba-net.org/wp/modules/genchi/index.php?content_id=17

  各都県ストップさせる会からの要請文を転載します。

 2009年12月3日
 国土交通大臣 前原誠司 様

               八ッ場ダムをストップさせる群馬の会 代表 浦野 稔
               八ッ場ダムをストップさせる茨城の会 代表 近藤欣子
               八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会 代表 藤永知子
               八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 代表 村越啓雄
               八ッ場ダムをストップさせる東京の会 代表 深澤洋子
               ムダなダムをストップさせる栃木の会 事務局長 伊藤武晴

       湖面1号橋の工事入札の中止について(要請)

 八ッ場ダム問題の解決のためにご尽力をいただき、ありがとうございます。
 11月30日に群馬県は、川原畑地区と川原湯地区の代替地を結ぶ「湖面1号橋」の橋脚二基の工事の入札を来年二月に実施すると発表しました。
テレビ等でよく取り上げられる湖面2号橋、湖面3号橋がそれぞれ付替県道林岩下線、付替国道145号線の一部を構成しているのに対して、湖面1号橋はアクセス道路ですから、ダムが中止になれば、その役割は高いものではありません。この湖面1号橋には次のように看過できない多くの問題があります。

① 現在の川原湯温泉の入口などに巨大な橋脚が立ちますので、周辺の景観が台無しになり、水没予定地での生活・営業に大きなダメージを与えることは必至です。
② 湖面1号橋の川原畑地区側は典型的な地すべり地帯である二社平(じしゃだいら)であって地質が劣悪ですし、また、川原湯地区側は打越代替地の大沢を大規模に、数十メートル以上の厚さで盛土をするところになりますので、両側で橋の安全性に大きな懸念が生じます。
③ 群馬県は八ッ場ダムストップを阻止するため、八ッ場ダムの建設を前提とした湖面 1号橋などの関連工事を急いで、後戻りできない状態をつくろうとしています。

 以上の問題を考えれば、湖面1号橋の工事入札は中止されるべきです。湖面1号橋は地域再生計画を策定する段階で是非をあらためて検討すべきです。
 湖面1号橋の工事は群馬県が行いますが、工事費の96%は国の負担で、国との協議の上で進められていますので、国土交通大臣の意向として、入札の中止を群馬県に求めれば、入札は中止されると考えられます。
 つきましては、湖面1号橋の工事の入札中止を群馬県に求めてくださるよう、お願い申し上げます。

*八ッ場ダムをストップさせる群馬の会では、上記と同様の趣旨の要請文を群馬県知事にも提出しています。