有識者会議について国交省ホームページに掲載された情報

2010年2月9日 

 「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の第四回会議が昨日2月8日に行われました。今回の会議では、有識者会議の各委員がそれぞれの専門分野についての報告を行いました。国土交通省のホームページに早くも配布資料が掲載されています。↓
http://www6.river.go.jp/riverhp_viewer/entry/y2010e59a80ccdc9e4f1de84753fe2bc18f9dc64af9f21.html

 なお、公開が約束されていた議事録については、まだ第一回のみの公開ですが、第二回、第三回会議の議事要旨が国交省のホームページに掲載されましたので転載します。

●第二回会議 議事要旨
http://www6.river.go.jp/riverhp_viewer/entry/y2010ea4cb8e09f25a701abe7fb4a3fc9bdabec5a8728d.html

第2回 今後の治水対策のあり方に関する有識者会議 議事要旨
 平成22 年1 月15 日(木)15:00~17:00 中央合同庁舎3 号館 4階特別会議室
【出席者】
中川座長、宇野委員、三本木委員、鈴木委員、辻本委員、道上委員、森田委員、山田委員、前原大臣、馬淵副大臣、三日月政務官、中原政策官、佐藤河川局長
【委員以外からのヒアリング】
○嶋津暉之氏より、ダム建設の問題点、治水、利水の観点からダム建設の必
要性が喪失していることについて提起がなされ、4つのステップにより新規ダムを治水計画から除く提案がなされた。

その後、
・目標流量のあり方について
 実測流量と推定流量の取り扱い、タイムスパン、河川の重要度のとらえ方など
・治水対策の平等性、公平性について
 憲法で保障される生存権との関係、訴訟に耐えられるのかなど
・堤防の強度について
 越水を容認するに当たって、堤防の強度を技術的にどう担保するか等について委員との間で質疑応答があった。
【今後の討議に向けての主な論点】
○第1回有識者会議後に、委員がそれぞれの専門分野の観点等から作成した論点メモをもとに、座長が作成した「今後の討議に向けての主な論点」「当面のテーマ」について討議が行われた。

○主な意見は以下のとおり。
・対策案を検討する前に治水目標はどうあるべきか、治水対策というのはどこまでどういうもので守るかという議論をしておく必要があるのではないか。
・河川整備計画レベルを念頭において議論することでよいのではないか。
・評価軸は、例えば治水上と利水上の必要性、実現可能性、全国的に見た公平性、災害ポテンシャルの高さ、技術的な可能性、財政的な可能性、時間軸などが考えられる。
・ダムを単独で評価するのではなく、河川整備計画の中でダムというプロジェクトがあるため、堤防等を含め、流域全体として様々な治水対策を取り上げ、代替案として提示し、適応性などの基本となるインフォメーションに基づき総合的に評価するということではないか。
・地方にダムを作ることが、地域経済の発展と日本経済の成長に寄与するという論理が通ってきた。地域に人を集めて雇用をつくり、そしてお金を回すという仕組みが、推進する側のメカニズムとして働いてきた。上流のダムを中止して下流の堤防を強化すれば、コストは低くなるかも知れないが、地域経済の問題は残る。個々のダムについて検証するときには、その要素を無視したら、かなりの反発・批判が出てくるのではないか。
・具体的なサンプルの検討については、同じ直轄でも大流域と小流域の河川では異なるため、ある程度カテゴリを分けて考えるべきかも知れない。
・水害の保険について、最終的に制度化するかどうかは別として、検討する必要があるのではないか。スイスでは国家賠償という考え方は無く、すべて保険で対応している。水害で河川管理者が訴えられ、敗訴して賠償する方が良いのか、保険で担保する方が良いのか。時間はかかるが、そのようなことも根底から考える良い機会ではないか。

○今後、本会議とは別に、委員による打合せを行っていくこととなった。

【今後の治水対策のあり方に関する意見募集について】
○意見募集については案のとおり了承され、できるだけ速やかに意見募集が行われることとなった。

●第三回有識者会議 議事要旨
http://snipurl.com/ub8oo

第3回 今後の治水対策のあり方に関する有識者会議 議事要旨
 平成22年1月29日(金)18:00~20:00 中央合同庁舎3号館 4階特別会議室
【出席者】
中川座長、三本木委員、鈴木委員、田中委員、辻本委員、道上委員、森田委員、山田委員、前原大臣、馬淵副大臣、辻元副大臣、三日月政務官、中原政策官、佐藤河川局長

【委員以外からのヒアリング】
○宮村忠氏より、利根川を例として治水と水防の構図に関して、
・利根川にある中条堤の特徴、歴史、経過や上下流対立の問題
・ 近年の洪水における利根川での取り組みとして、堤防の漏水に対する水防の取り組みと、住居での対応としての水塚等の特徴や構造等について発表があった。その後、
・水防組織の維持
・水防活動の体験の集約 
 等について委員との間で質疑応答があった。

【今後の討議に向けての主な論点】
○委員がそれぞれの専門分野の観点等から作成した論点メモをもとに、座長が作成した「今後の討議に向けての主な論点」について討議が行われた。

○主な意見は以下のとおり。
・検討の対象に関して、流域の規模や重要度などの特性に応じて議論してはどうか。
・対策としてすぐにできるものは、すぐにでも取り組むという提案があってもよいのではないか。そのようなものは、今後の検証の論点からはずしてもよいのではないか。
・技術的信頼性や実現可能性に差がある個々の治水対策を並べて評価する方策の確立を考えるべきではないか。
・流域全体のソフト対策も含めて、時間的、財政的な見地を入れながら検証すべきではないか。
・ダム事業を中止した場合に、河川局だけでなく、国土交通省の関係部局や関係省庁と連携して対応することが重要ではないか。
・治水対策を議論するためには住民合意、社会合意を図っていく必要がある。そのためには、技術的な専門用語をわかりやすく表現するとともに、どのくらいの雨が降り、どこの地域にどのような被害が発生するのかということをできる限りわかりやすく示していく必要があるのではないか。
・これまで提案されてきている治水対策が、十分に進んでこなかった理由などについて、検証が必要ではないか。

【その他】
○今後のスケジュールについて、次回は「委員からの発表」を行うこととなった。

★これまでの有識者会議の流れについては、こちらにまとめて掲載しています。↓
 https://yamba-net.org/wp/modules/news/index.php?page=article&storyid=760