2010’参院選マニフェストをめぐって

 2010年参院選に向けての各党のマニフェストについては、こちらに掲載しています。↓
https://yamba-net.org/wp/modules/news/index.php?page=article&storyid=937

 関連記事を転載します。

●2010年6月17日 朝日新聞より転載
http://www2.asahi.com/senkyo2010/news/TKY201006170514.html

ー八ツ場ダム 民主「検証行う」、自民は「完成させる」ー
 参院選の「マニフェスト」で、政権交代の象徴となった八ツ場(やんば)ダム(群馬県)を巡り、民主党と自民党の違いが鮮明になった。

 民主党は昨夏の衆院選の政権公約で、八ツ場ダムを名指しで「中止」と明記。前原誠司国土交通相が就任直後に「中止」を表明したところ、地元住民や下流都県の知事らが猛反発した。民主党の参院選の公約では、「中止の方向性を示している八ツ場ダムをはじめ、全国のダム事業について、予断を持たずに検証を行い、『できるだけダムに頼らない治水』へ転換を進める」と修正した。

 一方、自民党は参院選マニフェストで、「八ツ場ダムを完成させる」と明記。「1都5県の水需要を確保し、沿線地域に洪水被害を起こさせない」と、民主党との違いを強調している。

●2010年6月18日 朝日新聞群馬版より転載
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581006180001

ー民・自 公約に八ツ場明記 地元反応は様々ー
 昨年9月の政権交代で建設中止が打ち出された八ツ場ダム(長野原町)について、17日発表された民主党と自民党の参院選のマニフェスト(政権公約)は、それぞれ「中止」と「推進」を掲げた。

 民主党は「中止の方針を表明している八ツ場ダムをはじめ、全国のダム事業について、予断を持たずに検証を行い、『できるだけダムにたよらない治水』への政策転換を一層進めます」と記した。

 一方、自民党は「防災・災害対策」のなかで、「八ツ場ダムを完成させ、1都5県の水需要を確保し、沿線地域に洪水被害を起こさせません」とした。

 長野原町の高山欣也町長は民主党のマニフェストについて「『できるだけ』とあり、『中止』撤回の可能性に含みを持たせたものと受け止めたい」と期待感を示した。「中止の方針を表明」という言葉にも「昨年の総選挙のマニフェストとのつじつま合わせ。想定の範囲内だ」と述べた。

 川原畑地区の中島泰区長(61)は「昨年の総選挙のマニフェストだって、守れていないこともたくさんあるのに」と中止方針を堅持する民主党を皮肉る。

 川原湯地区の飲食店経営、水出耕一さん(55)は昨年の総選挙と同様、地元が蚊帳の外に置かれていると感じている。「ダムなしの生活再建をどうするのか、何も示さない」と民主党を批判。一方で自民党についても「政権与党の時でも、八ツ場に熱心に取り組んでいたわけじゃないし」と冷めた目でみつめる。

 同地区で温泉旅館を営む40代の男性は推進派だが、限られた予算の使い道が問われる現状では、たとえダム建設を進めるにしても見直しは避けられないと思う。「ただ中止か推進かと言われても、判断しようがない」

●2010年6月18日 読売新聞群馬版より転載
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20100618-OYT8T00184.htm

ー八ッ場ダムで民主、軌道修正 民主、自民がマニフェストー
 17日に発表された民主党の参院選マニフェスト(公約)。八ッ場ダム(長野原町)を巡る記述は、昨夏の衆院選時の「八ッ場ダムは中止」という断定調から軌道修正し、「中止の方針を表明している八ッ場ダム」「予断を持たずに検証」などと表現した。大沢知事は「実情を理解してくれた」と評価するが、地元からは「選挙目当て」と批判の声も上がった。一方、自民党もマニフェストを発表し、「八ッ場ダムを完成させる」と明記。税制など主要施策を巡る争点も明確になってきた。

 大沢知事は同日夕、記者団の取材に応じ、民主党の八ッ場ダムの記述について「いいんじゃない」と第一印象を語り、「予断なく検証し、首都圏の治水をオープンな場で考えればいい」と、昨年からの変化を評価。「中止」の文言についても「民主党は(衆院選の)マニフェストで言っているから、枕ことばで書かざるを得ない」と理解を示した。長野原町の高山欣也町長も「『できるだけ』との言葉があり、中止撤回の布石だと前向きに受け止めたい。検証でダムが必要という結果が出ることを期待する」と語った。

 一方、地元住民の視線は冷ややか。事業見直しを求める市民団体からも批判の声が上がった。

 水没関係5地区連合対策委員会の篠原憲一事務局長(69)は表現の変化を「選挙対策。実質は変わらない」と一蹴(いっしゅう)。「政権交代で一変し、地元は憤慨している。参院選は、ダムを造るという自民党に勝ってほしい」と語り、星河由紀子町議(67)は「できるだけダムにたよらない治水」について「具体的に示すべき」と批判した。

 「八ッ場あしたの会」の渡辺洋子事務局長は「あぶはち取らずの内容で期待はずれ。地元の生活再建の視点もない」と語った。

 マニフェストでは、法人税率を巡る両党のスタンスがはっきりした。民主党は、中小企業に対する税率について「18%から11%への引き下げ」とし、自民党は「国際標準の20%台への減税、中小企業向けはさらに引き下げを検討」と書いた。

 児玉三郎・県経営者協会長は、両党の公約について「負担が一時的に軽くなれば、経済が活性化するというもくろみだろうが、そう簡単ではない」と実現性に疑問を投げかける。

 「月額2万6000円の支給」が見直された子ども手当。民主党は、現行の月額1万3000円に、地域の実情に応じて、保育料軽減など「現物サービス」を上積みする方針を示したが、自民党は、「財源の裏付けもなく、政策目的や効果も不明」と全面的な見直しを明記。3歳から小学校就学まで保育料・幼稚園費を無料化するとした。

 子ども手当の地方負担に反対する県町村会長の真塩卓榛東村長は「字面だけでは評価が難しい。『地域の実情に応じて』との表現には、財源を(地方で)負担してくれという狙いがあるのでは」と警戒した。

●2010年6月18日 毎日新聞群馬版より転載
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20100618ddlk10010206000c.html

ー参院選’10群馬:民主マニフェスト、八ッ場ダムで知事評価 /群馬  参院選’10群馬:民主マニフェスト、八ッ場ダムで知事評価 /群馬
 ◇「予断持たず検証」
 民主党が17日発表した参院選マニフェスト(政権公約)に、八ッ場ダム問題は「中止の方針を表明している八ッ場ダムをはじめ、全国のダム事業について、予断を持たずに検証を行い、『できるだけダムにたよらない治水』への政策転換を一層進めます」と書き込まれた。大澤正明知事は報道陣に「現実に即した判断。前のマニフェストは一刀両断、問答無用に『中止』だったが、地元や下流都県の声を聞いて考え直してくれた」と述べ、評価する考えを示した。

 一方、マニフェスト発表に先立ち、大澤知事が県選出国会議員に政策要求する会合が東京都内のホテルであり、八ッ場ダム問題で与野党の議員が激論を交わした。

 民主の石関貴史衆院議員は「基本的に本体工事を中止する方向は変わっていない。与野党は八ッ場ダムについて立場を異にしており、(知事とは)与野党別に話をする機会をいただきたい」と述べた。

 一方、自民の小渕優子衆院議員は「地元では旅館継続をあきらめるところが増えている。(検証作業が)延びることが、どれだけ地元の負担になっているか民主党は理解してほしい」と批判した。

 会合に出席したのは、民主5人、自民3人、公明1人。参院選に立候補する民主の富岡由紀夫氏と、自民の中曽根弘文氏は欠席した。【奥山はるな】

●2010年6月18日 東京新聞群馬版より転載
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100618/CK2010061802000105.html

ー八ッ場ダム問題 知事、事態の早期打開訴えー
 県関係の国会議員と大沢正明知事ら県幹部との県政懇談会が十七日、東京都内のホテルで開かれた。国会閉幕から一夜明け、各党が参院選に向けて動きを本格化させる中、建設の是非をめぐって国と県の対立が続く八ッ場(やんば)ダム問題で、民主党議員と大沢知事との間で厳しい言葉のやりとりが交わされた。

 懇談会には民主、自民、公明の国会議員九人が出席。参院議員で選挙を控える民主の富岡由紀夫氏、自民の中曽根弘文氏は姿を見せなかった。

 八ッ場ダム問題では大沢知事が事態の早期打開の必要性を強調。「前原誠司国土交通相が『事業の是非を予断なく検証する』と発言した通りに対応すれば、国と流域六都県が同じ土俵に乗って議論できる期待を持っている」と訴えた。

 一方、民主の石関貴史衆院議員は「ダム本体工事を中止するという基本的な方向は変わらない」と反論。「ダム問題に関する国と県との意思疎通が円滑になるよう努力していく」と述べたものの、県との根深い意見の“溝”を浮き彫りにした。

 ダム中止撤回を求める自民は、佐田玄一郎、小渕優子両衆院議員が「地元の生活再建は待ったなしの状況」などと発言。首相在任時に八ッ場ダムを“福田ダム”と揶揄(やゆ)された福田康夫衆院議員は、ダム問題には沈黙を貫いた。 (中根政人)