小沢氏代表選出馬 群馬選出国会議員、八ッ場ダム予定地の反応は?

2010年8月27日 読売新聞群馬版より転載 
http://www.yahoo-search.jp/?kw=%83_%83%80&ord=t&cs=sjis&id=300069

ー小沢氏代表選出馬 民主議員支持割れる 野党は「疑惑抱え驚き」ー

 小沢一郎前幹事長が立候補を表明し、菅首相との一騎打ちの公算が大きくなった民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)。26日夕現在、読売新聞前橋支局のアンケート取材では、県関係の民主党国会議員の支持は割れ、態度を保留する議員もいる。県内の他政党の代表者らは、政治とカネの問題を抱えながら再び首相を目指す小沢氏の姿勢にまゆをひそめた。

 回答の得られた5人の民主党衆院議員のうち、菅首相支持は、柿沼正明、中島政希、桑原功の3議員で、小沢氏支持は、三宅雪子議員。宮崎岳志議員はどちらを支持するか、「未定」とした。石関貴史議員は回答が間に合わなかったが、小沢氏支持を表明している。

 小沢氏を巡っては、政治資金管理団体を巡る事件で検察審査会にかけられ、鳩山前首相が一時、菅首相支持を表明していたことから不出馬の観測もあった。しかし、鳩山氏の支援を取り付け、一気呵成(かせい)に出馬表明に至った。

 中島議員は小沢氏の出馬について、「意外だ。鳩山さんは晩節を汚してしまった」と語り、桑原議員は「幹事長をお辞めになった理由を忘れたのだろうか。出るべきでない」と指摘した。

 これに対し、「小沢ガールズ」の三宅議員は、小沢氏への出馬要請の先頭に立ち、「真の改革は小沢さんに託すしかない」とアンケートで回答。久保田務・民主党県連幹事長は「どちらが勝っても分裂含み。大変なことになったが、党本部を信じるしかない」と複雑な表情を見せた。

 一方、自民党など野党の小沢氏を見る目は厳しい。
 真下誠治・自民党県連幹事長は「政治とカネの問題を抱えながら、真実を明らかにしない小沢氏が出馬するのは驚き。改革をうたう民主党が派閥争いに興じている」とあきれ顔。加藤修一・公明党県本部代表は「小沢氏の手腕に期待する声もあるが、国会で疑惑を追及され、かえって行き詰まるだろう」と指摘し、小菅啓司・共産党県委員長は「疑惑の張本人の代表選出馬は極めて異常。国民の思いとかけ離れている」と語気を強めた。一方、3か月前まで民主党と連立政権を組んでいた土屋富久・社民党県連代表は「他党の代表選。結果を見守るしかない」と冷静な様子で語った。
 県民からは、小沢氏への厳しい批判の声が上がる一方、“剛腕”への期待感を示す人もいた。代表選による政治空白を懸念する声も聞かれた。

 藤岡市の大学2年黒岩恵里奈さん(19)は「国民の信頼を失った人が代表選に出馬するなんて信じられない。まずは自分の問題を説明するべき」と憤り、伊勢崎市の主婦森めぐみさん(38)は「小沢さんは、都合が悪くなれば隠れてしまう。何を今さらと思う。菅さんの方が何かやってくれそう」。

 桐生市の無職宗像勝雄さん(70)は「小沢さんは政治を知っているので期待している。駄目だったら、また替えればいい。菅さんは何も景気対策をしていない」と首相交代を望み、吉岡町の会社員江黒智之さん(26)は「民主党はまとまりがなく、何がしたいのか、よく分からない」と、内部闘争を続ける民主党の姿勢を批判した。

 また、前橋市の無職男性(69)は「小沢さんにも問題があるが、菅さんは退陣前の鳩山政権を助けず、政治家として無責任で期待できない。円高や就職難など問題山積の時に、政治空白をつくるべきではない」と心配していた。

 民主党の政策変更に翻弄(ほんろう)されてきた八ッ場ダムの地元、長野原町では、代表選に冷めた見方が広がっている。
 高山欣也町長は「菅さんでも小沢さんでも、民主党政権である以上、ダム問題では大差がないだろう」と冷ややかだ。ただ、選挙後の国土交通相人事には強い関心を寄せ、「地元は有識者会議の検証を前向きに待っている。前原国交相より手ごわい人がなるかどうか注目したい」と語った。

 同町応桑地区の農業男性(84)も「ダムについては同じ民主党だから、差異はないだろう」と、劇的な問題解決は期待していない様子。一方、水没関係5地区連合対策委員会の萩原昭朗委員長(78)は「決断力、実行力がある小沢さんの方がいい。地元の意見を聞いて(本体工事を)進めてくれるだろう」と期待を込めた。

 川原湯温泉の旅館経営者の男性は「民主党に期待するものはなく、早く政権が替わってほしい。小沢さんが首相になれば、政治資金管理団体の事件で自ら失脚するのでは」と皮肉った。