八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

馬淵新大臣の発言ー八ッ場ダム再検証、法整備ほか

◆2010年9月22日 上毛新聞より転載
ー八ッ場ダム 「検討の場」時期示さず 馬淵国交相 現地視察も未定ー

 馬淵澄夫国土交通相は21日、八ッ場ダム(長野原町)の建設の是非を判断する再検証をめぐり、前原誠司前国交相(現外相)が「9月中にも立ち上げたい」としていた本県など関係6都県との「検討の場」について、「代表選、組閣があり態勢が整備された。ここからだ」と述べ、可能な限り早く設置するとの認識を示した。ただ、時期については明言しなかった。上毛新聞社などのインタビューに答えた。
 ダムの建設事業費の一部を負担している本県を含む6都県が検証結果を早期に出すよう求め、本年度分の負担金支払いを留保するなど反発している点については、「検証を進める中で、1都5県と共通認識を持てる時期で考えたい」とし、6都県との検討を踏まえて検証結果を出す時期を探る考えを示した。
 国交相就任に際して、大沢正明知事が「一日も早く地元の皆さんの声を聴いてもらいたい」と要望していたダム建設予定地の現地視察については、「態勢の準備を行わなければならない。整理した上で考えたい」と述べるにとどまった。
 前原氏が来年の通常国会に提出する考えを示していたダム中止後の地域の生活再建に関する補償法案は、ねじれ国会になったことを踏まえ、「白地から考えていかなければいけない」と慎重な姿勢を示した。

◆2010年9月22日 朝日新聞より一部転載
ー新閣僚に聞く 馬淵澄夫国交相ー

ー前原氏が建設中止を打ち出したものの、実際には進んでいない八ッ場ダムについては、どう考えますか。
 「八ッ場ダムが必要かどうかを再検証する体制をできるだけはやく立ち上げる方針に変わりはない。前原さんは自治体との協議の場を九月に設けたいと言っていたことは承知しているが、民主党代表選があり、新内閣もできた。現時点で結論を『いつまで』とは示せない。

◆2010年9月22日 東京新聞群馬版より転載
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100922/CK2010092202000077.html
ー八ッ場ダム建設 早期再開を要求  県議会で知事ー

 九月定例県議会が二十一日開会し、大沢正明知事は、八ッ場(やんば)ダム建設中止問題について「(事業の是非に関する)予断のない検証を一日も早く実施し、ダム建設の早期再開を流域都県で連携して国に強く求めていく」と述べ、中止撤回への決意をあらためて示した。

 大沢知事は「検証結果をいつまでに出すのかめどが立っていない。生活用水の確保や洪水防止のために八ッ場ダムの必要性が確認されることが大事」と持論を展開。菅改造内閣で新たに就任した馬淵澄夫国土交通相に対して、建設中止方針の変更を要望した。

 議会には総額六十三億九千六百万円の一般会計補正予算案や、同ダム予定地にある川原湯温泉(長野原町)の生活再建支援を目的に、温泉の権利などの県有財産を町に無償譲渡する案など二十三議案を上程。一般質問は二十七、二十八、三十日に予定されている。 (中根政人)

◆2010年9月22日 共同通信47ニュースより転載
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010092201000973.html

ー八ツ場ダム検証開始は10月1日 国交省方針ー
 国土交通省は22日、八ツ場ダム(群馬県)の建設の是非を検証する「検討の場」の初会合を10月1日に開く方針を決めた。ただ中止を表明した国と、建設の継続を求める流域6都県知事らとの意見の隔たりは大きく、検証は難航が予想される。

 建設中止は昨年9月、前原誠司前国交相が就任直後に表明。馬淵澄夫国交相も「中止の方向を持ちながらも予断なく検証する方向は変わらない」と述べ、前原路線を踏襲している。

 八ツ場ダム検証作業の主体は関東地方整備局。初会合には流域6都県の部局長級職員らが参加して都内で開く方向で調整している。

 検証は、国交省の有識者会議がまとめた判断基準に基づいてダム以外の治水対策がないかどうかを検討して代替案を作成し、ダムを建設した場合とコストなどを比較。流域自治体の意見も踏まえて関東地方整備局が対応方針を決め、最終的には国交相が判断する。