群馬県議会、知事と民主系県議が応酬

 群馬県議会で八ッ場ダムをめぐってダムを推進する知事と、八ッ場ダム見直しを求める角倉邦良県議が激しい応酬をしたことが各紙で取り上げられました。

 この議事録のテープ起しが以下のブログ(ジャーナリストまさのあつこさんの「ダム日記2」)に掲載されています。↓
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-ae19.html

◆2010年12月8日 読売新聞群馬版
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20101208-OYT8T00097.htm

 八ッ場ダム 知事と民主系県議が応酬 県議会 互いに政府批判、議場わかせる

 7日の県議会一般質問で、大沢知事と民主系の角倉邦良県議が八ッ場ダム問題を巡って対峙(たいじ)しながら、推進、反対の立場で互いに政府批判を繰り広げ、議場をわかせた。

 ダムの再検証作業について、「中止の方向性が出たら認めるのか」と迫る角倉県議に対し、大沢知事が「予断無き検証をして結論が出たら、従わなければならない」と、中止容認と受けとれる答弁をする一幕も。知事は議会後、記者団の取材に「中止という事実を受け止め、(建設や負担金返還を求める)裁判に打って出るということ」と釈明した。

 角倉県議が質問の中で、前原・前国土交通相が「中止の方向性を持ちながら予断無く検証」と発言していたことについて「自己矛盾」と批判すると、自民党県議からも賛同の歓声が上がった。

 大沢知事は、政府内でダム中止後の生活再建や住民補償などに関する新法案の検討が進まない中、流域6都県の負担金留保で資金枯渇の危機を招いたことに触れ、「(ダムに)反対される方は生活再建を守ると言う。それなら民主党政府に働きかけて、生活再建の資金を確保すべきだったと思う。いかがですか」と逆質問を浴びせた。

 これに対し、角倉県議は「知事の言う通りだと思う。私も再三、政府や党に申し入れてきた。地元住民に申し訳ない」と苦しい“答弁”。しかし、6都県知事が、ダムが中止になった場合、国に対する訴訟を検討していることについて「予断無き検証を求めて、(ダム建設が中止なら)裁判闘争をやるというのは、前原・前国交相が言ってきたことの裏返しだ」と反論するなど、約10分間、応酬した。

◆2010年12月8日 東京新聞群馬版より転載
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20101208/CK2010120802000075.html

 「中止なら裁判辞さず」 撤回要求を知事が強調 県議会一般質問

 大沢正明知事は、七日の県議会一般質問で、八ッ場ダム問題の今後について「国が一方的に建設中止を言った場合には、(国の政策を否定する目的で)裁判に打って出るのは仕方のないことだ」と述べ、中止撤回のために法廷闘争も辞さない構えを強調した。角倉邦良氏(リベラル群馬)の質問に答えた。

 大沢知事は「(ダム建設の是非を)予断なく検証した結果、中止が打ち出された場合にどう対応するか」との角倉氏の問いに、「結論が出たら従わなければならない」と答えたものの、一般質問の終了後に発言内容を修正。「中止を容認するという意味ではなく、(再検証の)結果を受け止めるということにすぎない。コストを最重視して検証を行えば、『ダム建設』という結論が出るはずだ」と記者団に訴えた。

 一般質問では、大沢知事が「(前原誠司前国土交通相の)ダム中止宣言から一年以上がたつが、その間、国が行うとしてきた生活再建の法整備に向けた作業はほとんど進展がなかった」と強く指摘。

 今月二日に、流域六都県が本年度のダム事業負担金の支払いを表明したことについては「各都県は、治水・利水の安全を買うためにお金を出している」と述べ、あくまでダム建設を前提とした判断だと強調した。

 さらに「ダム反対の方々が『生活再建を守る』と言うのなら、(ダム中止を前提に)民主党政権に働き掛けて生活再建の資金を確保すべきではなかったのか」と角倉氏に“逆質問”する場面もあった。 
  (中根政人)