八ッ場ダム推進の小道具、利根川の”基本高水”を容認する国交省資料

2011年9月12日

 さる9月5日、国土交通省社会資本整備審議会河川分科会が開かれ、利根川の基本高水流量(200年に一度の大洪水が起きた時の最大流量)について、日本学術会議の検証を踏まえた国交省の検討結果の説明が行われました。利根川の基本高水流量はこれまで国土交通省によって22、000?/秒という数字が採用されてきましたが、この日の河川分科会はこれを変更する必要はないという判断を下しました。

 利根川の基本高水流量は八ッ場ダム計画を推進するために過大に設定されていると批判されてきました。昨年2010年10月、河野太郎衆院議員(自由民主党)による国会での追及により、基本高水の数字の算出根拠を示す資料が国交省にはないことが明らかになり、馬淵国交大臣(当時)の指示で河川局長は内閣府所管の日本学術会議に基本高水の再検証を求めました。日本学術会議では多くの疑問が専門家の参考人より提起されたのですが、疑問を解消することなく国交省の計算結果をそのまま認めてしまいました。利根川の基本高水は、その非科学性が問題にされてきたにもかかわらず、結局、何も変わりませんでした。

 6日の社会資本整備審議会河川分科会の会議では、学術会議の分科会の委員長である小池俊雄委員がみずから、基本高水流量を変える必要はないと発言しました。

 当日の配布資料が国土交通省のホームページに掲載されています。

 配布資料(1) http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/mizukokudo03_sg_000048.html

 配布資料(2) http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/mizukokudo03_sg_000049.html

 このうち、配布資料(2)にある参考資料4-3が日本学術会議から国土交通省へ出された回答です。これは、日本学術会議のホームページにも掲載されています。
 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-21-k133.html

 配布資料(1)は国交省の資料で、そのうち、資料1-1~1-4が利根川の基本高水関係の資料です。資料1-1は関東地方整備局のホームページにも掲載されています。
 http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000173.html

いずれも大部の資料で、一般の流域住民にとっては河川行政を身近なものとは思えないような内容ですが、興味のある方はご覧ください。