八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

前田武志国交大臣の就任インタビュー

 野田政権で国交省のトップに就任した前田武志大臣の就任インタビューで八ッ場ダムの検証が取り上げられたようです。

◆2011年9月9日 上毛新聞より転載

 -八ッ場結論 遅れか 前田国交相―

 前田武志国土交通相は8日、上毛新聞社などのインタビューで、八ッ場ダム建設の是非を決める再検証の結果について「検証をよく受け止めた上での結論にしなければならない」と語り、重視する意向を示した。「東日本大震災は国土の在り方について痛切な問題を提起した。自然の猛威をどう受け止め、対応するかの議論が欠かせない」とも述べ、予断なく検証し、今秋までに結論を出すとした当初予定よりも遅れる可能性に言及した。
 前田氏は「基本的には前任の大臣の考え方を受け止めてやっていく」として、2日の就任会見と同様に大畠章宏前国交相の方針を踏襲することをあらためて表明。「関連する流域の地方自治体が一番重要だ」と地元への配慮もにじませた。
 本県への現地視察については「なるべく早く現地を見たいし、地元の方の話も承りたい」と述べたが、豪雨災害を受けた紀伊半島や東北地方の被災地視察を優先する考えを示した。
 八ッ場ダム問題をめぐっては、8日に地方6団体の代表が首相官邸で藤村修官房長官と会談した際に、全国町村議会議長会長の高橋正榛東村議会議長が言及。「国が元気になるには地方が元気にならなければならない。八ッ場ダム中止を見直し、ぜひ建設を進めてほしい」と中止撤回を求めた。

◆2011年9月9日 Sankei Biz
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110909/mca1109090501003-n1.htm

 -【新閣僚に聞く】前田武志国土交通相 東北復旧に住宅エコポ復活を―

 --東北の高速道路無料化についての考え方は

「3党協議が前提。それを受け止め、被災者に対象を限るという考え方を基礎に、いい形にしていきたい。また被災者の車は軽トラックが多く、車種は検討する必要がある。全車種拡大は第3次補正予算に盛り込むか分からないが検討している」

--住宅版エコポイントは

「東北の復興に限りエコポイントを拡充したい。それにより自然エネルギーの利用も含め、ゼロエネルギー住宅(の普及)というような形にしたい。低炭素で循環型の社会につながる。未来の日本のモデルにしたい」

--JR東日本などの沿岸路線の復旧が遅れている

「早く復興するようできるだけの支援はしていきたい。鉄道だけでなく公共交通全体を総合的に考えていく」

--大畠章宏前国交相は三陸縦貫自動車道などを10年以内に完成させたいとしていた

「方針に変わりはない。むしろ(10年より)前倒しのつもりでいる。ただ予算をとってどんどんというのではなく、知恵を出して交通体系や重点を置くところを考えていく」

--八ツ場ダムは今秋結論が出るということだが

「自治体を含めた協議などを踏まえ結論を出さないといけない。ただそれ(今秋)を言っていたのは震災の前。自然の猛威にどう対応していくかは前提でなかった。今冬までかかるとはいわないが、それがこの議論は欠かせない」(中村智隆)