前田国交大臣の八ッ場ダム関連発言

 今月、民主党政権の四代目の国交大臣に就任した前田武志大臣の会見要旨が国交省のホームページにアップされていますので、八ッ場ダムの関連個所を転載します。
 前田大臣の八ッ場ダム関連発言については、地元紙がその都度取り上げています。これらも合わせて転載します。

 国土交通省ホームページより、「大臣会見」
 http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin.html
 
●2011年9月13日 「前田大臣会見要旨」より
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin110913.html

 (問)今日、八ッ場ダムの検証で、関東地方整備局が治水や利水を総合的に評価した結果、八ッ場ダムが最も優れているという結果を示しました。
この結果についての捉え方と、この検証に対する大臣の考え方を改めてお願いします。

(答)ちょうど今この時間に検討の場が開かれていると承知をしておりますが、あくまでも中間とりまとめに沿った検証のプロセスというふうに受け止めております。
その結果、特に受益者である1都5県の知事さん方の御意見というものは非常に重いと思います。
そういったことも含めて、これから省内において有識者会議等の意見も十分にお伺いをしながら、対応方針を定めていきたいと思っております。

(問)就任会見では、「予断のない検証に基づいて判断したい」とおっしゃっておりますけれども、それについてはお変わりないということでしょうか。

(答)変わっておりません。特に私は就任の時に、3.11というようなことや、今回の紀伊半島の一挙に2,000ミリを越えるような雨が降ったりという事案もそうなのですが、なかなか机上で推定するような、平均化された分析というものでは捉えられないようなとんでもない自然の激力というものがあるわけでございますから、3.11の反省を踏まえての議論をする必要があると、このように私個人としては思っております。

(問)先ほど大臣はダムの件で、「3.11の反省を踏まえて」とおっしゃいましたが、3.11の反省とは具体的にはどのようなものでしょうか。

(答)これについては個人的にと申し上げましたが、秋までに結論をつけるということで、ずっと技術的なことも含めて検討を続けて下さいましたが、その検討の前提には3.11は入っていなかったということです。
そこは何らかの形でもう一度、その検討の結果によってどうこうというわけではありませんが、その点も視野に入れておく責任があるのではないかという、大臣としての思いを述べさせていただきました。
しかし、あくまでも前大臣が携わってこられたことを受け止め、スケジュールも今日、1都5県の検討会議を行っていただいておりますし、これらを踏まえてもう少し慎重に検討した結果、有識者の会議の御意見も伺った上で結論を付けるということになるかと思います。

(問)3.11を踏まえてというと、何が起こるか分からない、大きな災害が起きる、そういうことにはやはりダムなどを造ってハード面をしっかり整備していかなければならないというようなことでしょうか。

(答)そのような見方が専門家の方から出るかもしれませんし、あるいは逆の見方が出るかも分かりません。専門家ではないものですから分かりません。
その辺りは賢人の方からの御意見も求めたいと思っております。

●2011年9月16日 「前田大臣会見要旨」より
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin110916.html

(問)13日の検討の場において、八ッ場ダムの建設が最も有利な案として示されたことに対して、民主党の前原政調会長から、事前に説明が無いのは極めて不愉快という発言がありました。
一方、関係の知事からは、前原政調会長の発言に対して不快感が示されていますが、大臣の受け止めをお願いします。

(答)若干ヒートアップしているようですが、あれは、検討の場におけるスケジュールに従って、1都5県の知事さん方にそれまでの検討結果を報告したというふうに承知をしておりまして、それは予断なく検証し、そして最終的に結論を出すという、その途中プロセスというふうに私は受け止めております。
これから更にその検証を進め、有識者の御意見なども聞いて、最終的に判断するということになるかと思います。
もちろん党の方においても、この案件については、もともと政策の一つの大きな柱でもあったわけですから、党の部門会議等でも検討し始めたと承知しております。

◆2011年9月20日 「前田大臣会見要旨」より
http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin110920.html

(問)八ッ場ダムについてですが、関東地方整備局の総合評価案が民主党のマニフェストと正反対の結果になったことについて、どのようにお考えでしょうか。
(答)民主党は民主党の考え方で行ってきているのですから、いろいろと検討もされると思います。
一方、関東地方整備局の場合には、利根川流域を管理する責任者として、かなりいろいろな面から、河川管理上、あるいは河川工学的なことも含めて検討もしてきて、その検討の場に1都5県の知事さん方も入って協議をされた結果というように承知をしております。
八ッ場ダムをどうするかということについては、最終的には予断を持たずに検証を行った上で、有識者の御意見も伺い、最終的には大臣が判断をするということになっておりまして、そのプロセスの何合目辺りに当たるかということは私から申し上げられませんが、まだてっぺんまできているわけではないということです。

(問)前原政調会長が、当時の大臣に事前の説明がなく、不愉快であると発言されておりますが、これについてどう受け止めていらっしゃるかということと、政調会長にはその後大臣からご説明はされたのでしょうか。
(答)関東地方整備局は、あの地域における出先機関ではかなり権威を持って、しかも実行部隊として責任を持っている所でございます。
私自身も関東地方整備局長から直接経緯とその結果の説明を受けたところではございません。
そのような意味では、予断を持たずに検証を行うという立場からすると、ある時点できちんと説明をされるだろうと思いますから、それを受け止めようと思っております。
ということでありますから、私から政調会長にどうこうという立場ではございません。

◆2011年9月21日 読売新聞群馬版より転載
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20110920-OYT8T01293.htm

 -八ッ場ダム「最後は大臣判断」 前田国交相 党と別の立場強調―

 八ッ場ダムの再検証を巡り、国土交通省関東地方整備局がダム建設について、民主党のマニフェスト(政権公約)とはかけ離れた評価を出したことについて、前田国土交通相は20日の閣議後記者会見で、「党は党の考え方でまだ色々検討もするだろう。

 八ッ場ダムをどうするかについては予断を持たずに検討し、有権者の意見も聞いて、最終的には大臣が判断する」と発言し、党とは別の立場で政治判断を下す考えを明らかにした。

 再検証の進捗(しんちょく)については「プロセス(過程)の何合目かは申し上げられないが、まだ、てっぺんまで来ていない」と語り、ダム建設が「最も有利」とした同整備局の評価が即、検証結果にはならないとの認識も示した。

 また、政権交代直後の国交相として、再検証を提唱した民主党の前原政調会長が、同整備局から検証結果の報告を受けていなかったと不快感を示したことについては、「私自身も直接、結果の説明を受けていない。(同整備局から)説明があった時点で、それを受け止めようと思う。私から政調会長に説明する、という立場ではない」と語った。

◆2011年9月21日 朝日新聞群馬版より転載
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581109210001

 -「再検証の途中」 国交相が強調 ―

八ツ場ダム(長野原町)建設の是非の再検証をめぐり、前田武志国土交通相は20日、「最終的には大臣として判断するが、検証プロセスのてっぺんまで来ているわけではない」と記者会見で述べた。現段階は再検証の途中であることを強調した形だ。

国交省関東地方整備局が13日に示した「八ツ場ダムが最善」との総合評価について、民主党の国会議員の間では、評価を出したタイミングや建設是非を判断する主体をめぐって、反発や混乱が続いている。

◆2011年9月21日 上毛新聞より転載

 -党も並行して議論ー

 前田武志国土交通相は20日の記者会見で、八ッ場ダムの建設が代替案に比べて有利とした関東地方整備局の総合評価について、「民主党は党の考え方でやってきており、まだこれから検討される」と、整備局の検証と並行して党内の議論が進むとの見通しを示した。
 前田氏は、検証は途中過程で「最終的には国交相が判断する」との認識をあらためて強調。民主党の前原誠司政調会長が、評価について事前説明がないと不快感を示したことには、「私自身も(評価の)説明を受けていない。ある時点でちゃんと説明されると思う」と述べた。

◆2011年9月22日 上毛新聞より転載

 -八ッ場ダム検証「8合目にも来ず」 国交相ー

 前田武志国土交通相は21日、八ッ場ダム建設の是非の検証作業について「まだ8合目にも来ておらず、慎重に検討する」と述べ、建設の必要性を認めた関東地方整備局の評価が最終決定でないと重ねて強調した。与党議員連盟との会談で話した。
 前田氏は整備局の評価が東日本大震災級の災害を想定していないと指摘。千年に一度起きるレベルの大地震についても「検証に反映する必要がある」と述べた。