八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

公共事業チェック議員の会による公開ヒアリング

 国会議員による超党派の議連、「公共事業チェック議員の会」が昨日、国交省に八ッ場ダム本体工事の予算執行の条件である利根川水系の河川整備計画に関してヒアリングを行いました。

 ヒアリングに際し、国交省が用意した文書が八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会のブログにアップロードされています。「公共事業チェック議員の会」からあらかじめ提出された質問と国交省の回答が印刷されています。
 http://yambasaitama.web.fc2.com/pdf/2012/20120214.pdf

 ヒアリングは公開で行われ、その模様が動画で配信されています。

 「公共事業チェック議員の会」公開ヒアリング 映像つき
http://www.youtube.com/watch?v=wY0ih7SeR2U&feature=player_embedded

 参加議員:
  松野信夫参院議員(公共事業チェック議員の会会長、民主党)
  大河原雅子参院議員(同会事務局長、民主党)
  中島隆利衆院議員(社民党)
  今野東参院議員(民主党)
  田中慶秋衆院議員(民主党)

 質問に答えた国交省職員らは若手官僚らでした。マイクを通した声は概して小さく、議員や市民の質問に対して、文書で配布した回答内容と同じことを繰り返すばかりでした。
 
◆2012年2月15日 朝日新聞群馬版
 http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581202150001

 -整備計画 行程未定 国交省、議員の会にー

 八ツ場ダム問題で、超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」は14日、国土交通省の担当者に今後のスケジュールなどを尋ねた。本体工事費の予算執行の前提とされる利根川水系の河川整備計画について、国交省は「策定にかかる行程は、現時点で未定」とした。

 河川整備計画は八ツ場ダムの上位計画に位置づけられるが、国交省は2006年11月に作業を始めたものの、08年5月に表面上の動きが止まった。

 河川計画課の担当者は、中断理由について「八ツ場ダムの検証を予断なく行ったため」と説明。今後については「大臣が『早急に』と発言している」と述べたが、具体的な準備状況については説明を避けた。

 また、議員の会は、ダム完成までの費用と工期を質問。国交省は、再検証の際に公表した今年度以降の残事業費は約1300億円、入札公告から試験的に水をためるまでの期間は87カ月程度と答えた。

 特定多目的ダム法に基づく基本計画では、ダムの完成時期は2015年度。国交省は基本計画について「今後、変更手続きをとる可能性がある」と認めた。

 さらに、国交省からダム関係6都県の自治体への出向者について、昨年8月15日現在で66人と回答。内訳は、群馬の県県土整備部長と高崎市副市長の2人をはじめ、茨城9人、栃木4人、埼玉13人、千葉19人、東京19人について出向先での役職名を明らかにした。

 終了後、議員の会会長の松野信夫参院議員(民主党)は「国交省は、ごまかしばかり。国民の納得は得られない」と朝日新聞の取材に話し、党の国土交通部門会議に報告し、問題提起していく考えを示した。(小林誠一)

◆2012年2月15日 上毛新聞

 ー八ッ場事業、国交省からヒアリング 超党派議員ー

 超党派の国会議員でつくる公共事業チェック議員の会(会長・松野信夫参院議員)は14日、国会内で八ッ場ダム事業について国土交通省の担当者から説明を受けるヒアリングを行った。事前に6項目の質問を申し入れていた。
 質問は、利根川水系の河川整備計画が2008年5月に中断した理由や、国交省から八ッ場ダム関係都県への出向者数などをただす内容。出向中の幹部職員について、同省は昨年8月15日現在で本県関係2人、6都県全体で66人と回答した。
 また、利根川水系の河川整備計画をめぐり、政府は14日までに、計画策定スケジュールを「現時点で未定」とする野田佳彦首相名の答弁書をまとめた。中島政希衆院議員が提出した質問主意書に答えた。

—転載終わり—

★「利根川水系の河川整備計画の策定」についての質問主意書と政府答弁書はこちらに転載しています。
https://yamba-net.org/wp/modules/news/index.php?page=article&storyid=1566