ダム中止後の生活再建支援法案、閣議決定へ

2012年3月9日

 一昨日、民主党の国土交通部門会議が開かれ、国土交通省が作成した「ダム事業の廃止等に伴う特定地域の振興に関する特別措置法案」が了承されました。
 この法案は、「八ッ場ダム等の地元住民の生活再建を考える議員連盟」が昨年9月に公表した法案をタタキ台としたものですが、水没予定地から移住していない住民に対しての補償措置が明記されていないなど、重要な部分で議連による法案とは違いがあります。2月29日に国交省は国土交通部門会議に法案の報告を行ったのですが、その時は、議連に属する複数の議員から法案の修正を求める声があがりました。
 これを受けて前原誠司政調会長は、政府に法案の修正を求めました。

◆2012年3月1日 時事通信
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201203/2012030101035

 -前原氏、ダム廃止法案の了承保留=八ツ場ダム再開に影響もー

 民主党の前原誠司政調会長は1日の記者会見で、ダム事業中止に伴う建設予定地の再建を支援する特別措置法案について、国の財政支援策が不十分だとして党内の了承手続きを保留したことを明らかにした。野田政権では、党政調会長が政府提出法案や予算案の事前審査権を有しているが、手続き保留は異例。八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設再開に影響が出る可能性もある。
 政府・民主党は昨年末、八ツ場ダムの事業継続を決めた際、ダム中止に伴う地域の生活再建支援に関する法整備を建設再開条件とした。前原氏は当時、事業継続の中止を主張していたが、政府側に押し切られた経緯がある。
 前原氏は会見で、生活再建支援について「しっかりした財源が別途充てられるか、もう一度(国土交通)部門会議で議論してほしい」と指摘。特措法案の閣議決定については「予定だった6日には間に合わない」と述べた。

 ~~~転載終わり~~~

 国会への法案提出は、八ッ場ダム本体工事への予算執行の条件の一つであるため、法案の早期提出をめざす国交省は、3月7日に二箇所を修正した法案を改めて民主党の国交部門会議に報告し、国交部門会議はこれを了承しました。これを受けて、8日に開かれた民主党の政調役員会は修正法案を了承しました。マスコミは早くも閣議決定は13日と報じています。

 もともと八ッ場ダムの水没予定地住民の生活再建を支援することを目的とした法案が川辺川ダム予定地の五木村をモデルとして今国会に提出されることになりました。八ッ場ダム予定地の人々の生活再建について、国や群馬県はダム事業が継続することで進められるとしていますが、実際には生活再建事業の核である代替地計画の遅れ、代替地での地域振興策の困難などに直面しており、先の見通しが立たない状況にあります。

◆2012年3月8日 時事通信
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012030800952

 -ダム中止後の再建法案を了承=民主ー

 民主党は8日の政調役員会で、ダム事業を中止した場合に建設予定地の生活を再建するための特別措置法案を了承した。法整備への取り組みは、政府・民主党が昨年末に八ツ場ダム(群馬県長野原町)の事業継続を決めた際、建設を再開する条件の一つとしていた。政府は13日の閣議で同法案を決定し、今国会に提出する方針。
 同法案をめぐっては、1日の政調役員会で前原誠司政調会長が、生活再建事業に対する国の財政支出が担保できていないと指摘し、了承を先送りしたため、予定していた6日の閣議決定が見送られていた。指摘を受けて政府は、法案の事業支援に関する部分に「国が適切に配慮する」との文言を追加した。

◆2012年3月8日 熊本日日新聞
http://kumanichi.com/feature/kawabegawa/kiji/20120308001.shtml

 -民主がダム中止特措法案了承 13日にも閣議決定ー

 川辺川ダムの水没予定地を抱える五木村をモデルに、ダム事業中止に伴う地元の生活再建を支援する「ダム事業廃止特定地域振興特別措置法案」に関し、国土交通省は7日、民主党国交部門会議に修正案を示し、了承された。13日に閣議決定される見通し。

 法案は、財政支援に自治体の裁量で使える社会資本整備総合交付金の活用を想定していたため、前原誠司政調会長が「ほかの交付金事業にしわ寄せが出る」と指摘し、再考を求めていた。

 国交省は法案に、交付に当たって「適切な配慮をする」と追記。同交付金で実施する地元の事業に影響が及ばないよう、生活再建の関連事業費を別途確保する姿勢を示した。

 水没予定地から移転しなかった住民に対しても、「生活環境の整備に特に配慮しなければならない」という文言を加えた。

 法案によると、水没予定地などを「特定地域」に指定し、都道府県が地元自治体などと協議して振興計画を策定し、国が財政支援する。(原大祐)