八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

足羽川ダムは継続、黒川ダム、駒川ダムは中止

2012年7月24日

 民主党政権で見直し対象となっていた足羽川(あすわがわ)ダム、黒沢生活貯水池、駒沢生活貯水池に関する国の対応方針が昨日発表されましたので、全国のダム事業の表を更新しました。
 https://yamba-net.org/wp/modules/dam/index.php?content_id=1

 国土交通省近畿地方整備局の足羽川ダム(福井県)は継続、長野県の黒沢生活貯水池、駒沢生活貯水池は中止と決定しました。いずれも国交省の有識者会議が追認した事業主体(近畿地方整備局と長野県)の方針を国交大臣が追認したことになります。
 
 http://www.mlit.go.jp/common/000217782.pdf
 国土交通省プレスリリース
 「足羽川ダム、黒沢生活貯水池、駒沢生活貯水池に関する国土交通省の対応方針について」

 中止が決定した長野県の二事業は、田中康夫知事時代に中止方針が出され、2008年から休止していたものです。

http://www.pref.nagano.lg.jp/doboku/kasen/keikaku/kurosawa%20komazawa/kuro%20kettei.htm#top
 「黒沢生活貯水池事業(黒沢ダム)の中止決定について」
  位置:長野県安曇野市三郷黒沢地先
  http://www.pref.nagano.lg.jp/doboku/kasen/keikaku/kurosawa%20komazawa/koma%20kettei.htm
 「駒沢生活貯水池事業(駒沢ダム)」の中止決定について
  位置:長野県上伊那郡辰野町小野地先

 生活貯水池とは、有効貯水容量が100万立方メートル以下の小規模ダムのことです。両事業とも、「治水」、「利水」を主目的とした多目的ダムとして立案されましたが、長野県の検証結果は「治水」は河川改修、調節地への転換、「利水」は地下水利用で対応することとなりました。

 一方、昨日、国交省近畿地方整備局の足羽川ダムは継続が決まりましたが、これは国交省のダムでは八ッ場ダムに次いで二つ目です。

◆2012年7月24日 福井新聞
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/35919.html
「足羽川ダム事業継続を国交省決定 凍結から2年7カ月」

 上記の記事では、国交省が使っている「凍結」という言葉がそのまま使われていますが、「全国のダム事業」の表を見ていただければわかるように、民主党政権になっても足羽川ダム事業は継続しており、昨年度も今年度も予算がついています。
 現在、足羽川ダム事業は「地元説明・調査」の段階で、13年かけて完成させることになっていますので、ダムの完成は早くとも2020年代半ばになります。

 足羽川ダムは、当初計画が多数の水没住民の激しい反対で一旦は頓挫したものの、2004年の福井豪雨をきっかけに、上流の部子川に位置を変更して再び計画されました。当初は多目的ダムの計画でしたが、福井市水道等が撤退したため、治水専用の穴あきダム(通常はゲートを全開にして水を流すダム)に変更されています。当初の予定地にダムを建設できなくなったため、4河川の洪水を導水管で集めてくるという特異なダム計画で、13年間かけてダムと1河川からの導水管を完成させ、そのあと、3河川からの導水管の工事を順次行うということですから、全体が完成するまで数十年以上かかると思われます。

 マスコミ報道は、足羽川ダム継続を歓迎する意見しか紹介されていませんが、このダム事業を疑問視する声ももちろんあります。

◆福井豪雨による堤防決壊と足羽川ダム計画を考える
  福井県議会議員 さとう正雄(日本共産党)
 http://business4.plala.or.jp/jcpfukui/seisaku/0610.html

◆ayu_yamameのblog
 http://blog.livedoor.jp/ayu_yamame/archives/7304140.html

 足羽川ダム工事事務所のホームページはこちらです。
 http://www.kkr.mlit.go.jp/asuwa/