八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

東京高裁八ッ場ダム住民訴訟、裁判官を忌避

2012年8月8日

 昨日、東京高等裁判所で行われた八ッ場ダム住民訴訟について、原告の代表から報告がありましたので、掲載します。

 8月7日、東京都の八ッ場ダム訴訟の控訴審では、嶋津暉之さん(衛生工学)の証人尋問は島昭宏弁護士が担当、関良基さん(森林政策学)の証人尋問は高橋利明弁護団長が担当、ともに約1時間ずつでした。
 準備万端で段取りよく進められ、水需要予測も洪水予測も、その非合理性が明快に立証されました。

 被控訴人(都側)は、嶋津さんには何も質問せず、関さんには細かい語句の意味などを質問しました。

 その後、高橋弁護団長が、残り7人の証人を呼ぶことを強く要求、裁判官が協議のため引っ込み、結局「もう十分立証は尽くされた」と全員却下されました。
 そこで、高橋団長は再考を求める意見を述べた上で、休廷を求めました。
 高橋団長は弁護団・原告団と別室で相談したうえで、再開後、裁判長に対して証人申請却下を確認し、「このような訴訟指揮に到底納得はできない」として、裁判官の忌避申立をしました。

 裁判長は終止にこやかでしたが、「それでは訴訟手続きを中断する」として、終了しました。
 今後、2、3ヶ月かけて高裁の別の部が忌避の妥当性を検討するそうです。
 ということで、東京の控訴審は、このままいけば、今年中の判決という流れでしたが、弁護団はすかさず、勇猛果敢な反撃に出ました。

 今後とも引き続き、ご支援をお願いいたします!

                                八ッ場ダムをストップさせる東京の会 深澤洋子

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 関連記事が今朝の紙面に掲載されています。

 ◆2012年8月8日 朝日新聞群馬版 
  http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581208080001
  「裁判官3人忌避 原告側申し立て」

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 この裁判で原告側の証人となった嶋津暉之さん(利水)、関良基さん(治水)が当日、配布した証言内容についての資料データを掲載します。

証言の資料(嶋津暉之)
証言の資料(関良基)