八ッ場ダム本体工事着工の条件とされる水系河川整備計画の策定のための有識者会議が来週火曜日に4年4カ月ぶりに開かれます。
国交省は有識者会議の情報を公表していませんが、各方面から問い合わせたところ、会議の日時と場所は下記のとおりであることがわかりました。
利根川・江戸川有識者会議
◆9月25日(火)午前10時~12時
◆日本青年館 3階の国際ホール
http://www.nippon-seinenkan.or.jp/dai-hall/access.html
(JR千駄ヶ谷駅から徒歩10分)
有識者会議は従前どおり公開で開かれるはずです。
利根川・江戸川有識者会議の委員は18人でしたが、公正で科学的な議論を求める様々な働きかけが功を奏して、大熊孝先生と関良基先生が委員に委嘱されました。お二人は、八ッ場ダムの検証のあり方に疑問を投げかけてきた「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の呼びかけ人でもあります。
その他、日本学術会議の基本高水分科会の座長であった小池俊雄東大教授も委員になりました。
9月11日の国交省の人事異動で、
泊宏 河川計画調整室長が関東地方整備局河川部長に
森北佳昭 治水課長が関東地方整備局長になりました。
今まで、八ッ場ダムと利根川河川整備計画の問題は本省マターだと言われていましたが、本省の人間が関東地方整備局に来て、直接指揮をとることになったようです。
利根川水系河川整備計画の策定を一気に進め、八ッ場ダムの本体着工を目指そうとしている国交省の動きを監視しましょう。
関連記事を転載します。
◆2012年9月19日 毎日新聞群馬版
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20120919ddlk10010167000c.html
-八ッ場ダム建設:国交省関東地方整備局の有識者会議、4年4カ月ぶり会合 25日に反対派ら加え /群馬ー
八ッ場ダム(長野原町)本体工事着工の条件である利根川水系の河川整備計画の策定に向け、国土交通省関東地方整備局の有識者会議が今月25日、4年4カ月ぶりに開かれることが分かった。
有識者会議を巡っては、民主党内からダムに批判的な専門家を加えるよう求める声が上がり、人選が難航していたが、ダム反対派を含む3人を新たに迎えることで決着した。
政府がダム建設再開方針を打ち出してから9カ月、本体工事着工への動きが本格化してきた。
関係者によると、有識者会議に加わるのは、大熊孝・新潟大名誉教授▽小池俊雄・東京大教授▽関良基・拓殖大准教授の3人。
小池氏は昨年、日本学術会議の分科会メンバーとして八ッ場ダム検証に携わり、国交省がダム建設の治水上の根拠とする値を妥当と認めた。一方、大熊、関両氏は、この分科会に参考人として呼ばれ、ダムの必要性を否定した。