八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

民主党八ッ場議連、利根川有識者会議について国交省ヒアリング

2012年10月13日

 国交省関東地方整備局が10日おきに開催している利根川の有識者会議について、八ッ場ダム問題に取り組んできた民主党の議連が国交省にヒアリングを求めました。
 昨日のヒアリングでは、出席した国交省の本省職員が30分にわたり配布資料の内容を説明しましたが、有識者会議の強引な運営手法への批判や、河川整備計画策定の在り方についての問題点の指摘について、説得力のある説明はありませんでした。

●国会議員からの主な批判と国交省の説明(要約)

・有識者会議にマスコミの委員が加わっているのはなぜか。国交省は地方紙に広報を載せており、そのような地方紙では国交省の方針に反する意見を有識者会議で述べることはできないのではないか?
(有識者会議に参加している新聞社:東京新聞、さいたま新聞、千葉日報、茨城新聞、下野新聞、上毛新聞)

(国交省職員の説明)→有識者会議にマスコミの委員が加わった経緯についての資料を持ち合わせていないので、ここでお答えすることはできない。

・有識者会議は4年ぶりに9月25日に開催されたが、その後、10月4日、10月16日と、ほぼ10日おきに開かれている。一般の審議会は数カ月おきに開かれる。資料を用意したり、各委員の日程を調整したり、委員が資料を読み込む時間が必要だからだ。議事録が作成されないうちに、次の会議が開かれるのでは、きちんと議論を積み重ねることができないのではないか。委員の半数も集まっていない会議は、おかしいのではないか。有識者には直前に資料を送ったため、資料が届かなかったケースもあると聞いたが事実か?

(国交省職員の説明)→(有識者に資料が届かなかったという)ご指摘を有識者会議でいただいた。(川内議員より、事実か否かを問われ、事実だと認める。)

・有識者会議の議事進行が強引で、国交省主導だと聞いているがどうか。

(国交省の説明)→確かめていないので、この場ではお答えできない。

・多数決で宮村忠氏を座長に決めたと聞いているが、賛成、反対は何票ずつだったのか?

(国交省の説明)→把握していないので、わからない。

*ヒアリングに参加していた嶋津暉之氏より、宮村忠氏支持が4名、大熊氏を推した委員が3名、どちらも支持せずが5名と説明。

・一級水系の河川整備計画は、水系全体でつくるものだ。全国でも、支川を本川より先に作った例はあるが、今回の利根川のように、本川だけつくるのは前例がない。支流の水が本川に流れるのだから、支川の計画を後回しにして、本川だけの計画を作るのはおかしいのではないか。
 河川法でも、水系全体で策定することになっているし、八ッ場ダム本体着工の条件を示した官房長官裁定も利根川水系全体の河川整備計画策定を求めている。

(国交省職員の説明)→羽田国交大臣が「利根川の河川整備計画を策定するよう指示を出したので、私どもは本川の河川整備計画の策定作業を行っている。国交大臣の指示に従っているだけだ。支流を後回しにするのがおかしいとは思わない。

*まさのあつこさん(ジャーナリスト)より、「記者会見でのやり取りから、羽田大臣は意識して”水系”を外したわけではないと感じた。細かいことは事務方に聞いてほしいと言われた。」との情報提供あり。

・事実関係を確認するため、議事録と録画ビデオを提供してほしい。

(国交省の説明)→持ち帰って、検討させていただく。

◆上毛新聞 2012年10月13日
 
 -有識者会議の運営を問題視 八ッ場で議連ー

 民主党などの「八ッ場ダム等の地元住民の生活再建を考える議員連盟」(会長・川内博史衆院議員)は12日、国会内で総会を開き、八ッ場ダムの予算執行の条件とされる利根川水系の河川整備計画の進捗状況などについて、国土交通省職員からヒアリングした。
 同省職員の説明に対し、出席議員の多くが有識者会議の日程の感覚が短く、委員の出席率が低いことなどを批判。議事録が作成されないままに次の会議が開かれている点など、根本的な会議運営の在り方を問題視する意見が相次いだ。
 議連事務局長の初鹿明博衆院議員は、再開された有識者会議が、利根川と江戸川の河川整備計画を策定するための会議であるのに対し、官房長官裁定では「利根川水系」全体の河川整備計画の策定を予算執行の条件としていると指摘。今後、利根川支流の河川整備計画についても、順次策定していかなければ予算執行は認めるべきではないと主張した。
 これを受け、議連として官房長官と国交相に対し、裁定に示された「利根川水系の河川整備計画」が水系全体を指すことを確認し、支流を含めた計画策定の必要性を申し入れることを決めた。

◆朝日新聞群馬版 2012年10月13日
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581210130001

 -河川整備の「範囲」説明訴えー

 八ツ場ダム見直し派の国会議員でつくる「地元住民の生活再建を考える議員連盟」が12日、都内で総会を開いた。

 昨年12月、藤村修官房長官がダム本体着工の判断材料の一つとして示した利根川水系の河川整備計画策定をめぐり、計画範囲の説明を官房長官らに求めることを決めた。

 出席者は7人。県内関係は、宮崎岳志衆院議員(群馬1区)と民主党を離党して国民の生活が第一に合流した三宅雪子衆院議員(比例北関東)の2人だった。

 国土交通省関東地方整備局は9月、利根川水系のうち、利根川・江戸川の整備計画に対する有識者会議を4年4カ月ぶりに開催。その後、約10日おきに会合を開いて洪水時の流量を協議するなど、策定を急ぐ姿勢を強めている。

 総会で宮崎議員は「流量は支川が分からなければ、本川も分からない。支川も一緒に整備計画をつくるべきだ」と指摘。

 議連事務局長の初鹿明博衆院議員(東京16区)も「河川法では水系全体の整備計画が必要。官房長官裁定は、利根川水系全体の計画策定という理解でよいのか」と国交省の担当者に詰め寄った。

 だが、担当者は「大臣の考えに沿って進めるだけ」との答弁に終始。議連は官房長官や国交相に対し、裁定が指す「計画策定」の範囲を確認する申し入れを早急に行うことを決めた。

 また、有識者会議の運営にも「議事録ができる前に次回会議が開かれるのは異常」「このペースでは、強引に策定へ誘導しているとしか思えない」と疑問が続出した。(牛尾梓)

◆毎日新聞群馬版 2012年10月13日
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20121013ddlk10010245000c.html

 -八ッ場ダム建設:着工は河川計画完成後に 国交省に民主議連 /群馬ー

 八ッ場ダム(長野原町)本体工事着工の条件である利根川水系の河川整備計画の策定を巡り、民主党国会議員らの議連が12日、国土交通省の担当者に見解をただした。

 議連側は「国交省は、計画を完成させずに着工しようとしている」と批判したが、着工は羽田雄一郎国交相が判断するため同省側は回答ができなかった。

 議論は堂々巡りになり、押し問答が続いた末、議連側が羽田国交相に計画の完成を求める要請書を出すことで決着した。【奥山はるな】

◆産経新聞 2012/10/12 16:41
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/econpolicy/598343/

 -八ツ場ダム反対の議連、国交省有識者会議を「議論拙速」と批判ー

 八ツ場ダム(群馬県)建設に反対している民主党などの議員連盟は12日、4年ぶりに再開した利根川水系の河川整備計画策定に向けた国土交通省の有識者会議について、「議論が拙速」などとして改善を求めた。

 有識者会議はダム本体着工の前提となる河川整備計画を策定するため、月数回のペースで開かれている。出席議員は「委員が資料に事前に目を通す時間がない」「国交省の望む結論に誘導するために急いでいる」などと批判した。

 また、議連は有識者会議が利根川と江戸川だけを対象としていることを「水系全体で計画を策定することがダム本体着工の条件だ」と指摘。近く藤村修官房長官と羽田雄一郎国交相に渡良瀬川などの支流を含めた計画策定の必要性を申し入れる方針。