人口減少の新潟県南魚沼市、三国川ダムの負担金等で県内最高の水道料金

 新潟県南魚沼市は、三国川(さぐりがわ)ダムの水源負担金等により、県内最高の水道料金になっています。
 三国川ダムは国が1992年に完成させた多目的ダムで、南魚沼市はダム建設費の4.9%を負担するほか、ダムの維持費に年間約3千万円を負担しているということです。

◆三国川ダム管理所 国土交通省北陸地方整備局
 http://www.hrr.mlit.go.jp/saguri/

 南魚沼市の水道料金は基本料金が10立方メートルまで2,415円、超過料金が11立方メートルから1立方メートルにつき241円ですから、1か月20立方メートル使う家庭は4825円になります。東京都の場合は呼び径20㎜の場合、1か月20立方メートル使う家庭は、2560円ですから、南魚沼市の水道料金は確かにかなり高いです。
 実状に合わないダム事業への参画が水道事業の重荷になっています。

 八ッ場ダムでは利根川流域一都五県が人口増加による水需要の増加を見込んでダム計画に参画していますが、群馬県と茨城県ではすでに人口減少が始まっており、東京都、埼玉県、千葉県もダムが完成する予定の2020年以降、人口減少が加速すると、国は予測しています。

◆2018年3月7日 朝日新聞新潟版
 https://digital.asahi.com/articles/ASL2R5DVVL2RUOHB00F.html?iref=pc_ss_date
ー南魚沼市、水道料金引き下げへ…でも県内最高ー

  南魚沼市は、県内最高となっている水道料金を4月から引き下げる。それでも県内最高は変わらず、林茂男市長はさらなる引き下げも検討したいという。ただ、引き下げ分は新年度一般会計予算からの補塡(ほてん)を見込んでおり、予算案を審議する市議会の理解も得たい考えだ。水道事業会計が改善されたわけではなく、汚名返上へのハードルは高い。

 同市の水道料金(家庭用10立方メートルあたり)は2415円。県が調べた県内32事業体の料金(2014年度末)の中で、唯一2千円を超える。平均を千円近く上回り、最も安い糸魚川市(766円)の3倍以上になっている。

 南魚沼市は、基本料金を2415円から2200円にするなどの引き下げを行う。これに伴う水道事業会計の減収分を補うため、新年度の一般会計予算案に5千万円を計上した。林市長は「もっと下げろという声もあったが、これ以上の一般会計からの補塡は無理だった」と明かす。

 同市水道課によると、水道料金が高い原因の一つは、三国川(さぐりがわ)ダムを水源とするための負担金。同ダムは1992年に完成した国の多目的ダムで、建設費は1072億円。同市の前身である塩沢、六日、大和の旧3町がダムを安定水源として水供給の企業団を結成、ダム建設費などの4・9%を負担することになった。市は企業団が返しきれなかった分を引き継ぎ、さらにダムの維持費で今も年間約3千万円を負担しているという。

 当時は、新幹線などによる観光振興や生活様式の変化で水需要の増加が見込まれた。給水人口は8万人余を想定していたが、合併を経た同市の給水人口は約5万7千人。人口減少が進み、整備された施設に過剰感も出てきた。実際、342億円余を投じた浄水場の稼働率は約4割という。

 水道料金は近年、上昇傾向にある。県内の平均料金は2014年度が1445円。5年前より79円上がっている。人口減少に加え、老朽化した施設の更新費用などが押し上げ要因になっているとみられている。

 南魚沼市の料金引き下げは、林市長の選挙公約でもあった。「さらなる引き下げのため、水源や施設の見直しも検討したい」と話すが、右肩上がりの時代のツケも重くのしかかっている。(荒海謙一)