熊本県南阿蘇村、立野ダム現地見学会と意見交換会を開催

 昨日(6月17日)、熊本県南阿蘇村が村内で近く、国交省が本体工事を始める立野ダム(熊本県南阿蘇村)の現地見学会と意見交換会を開催しました。
 立野ダムの建設現場は2016年4月に発生した熊本地震の被災地にあり、近くに断層も走っていることから、ダム事業をこのまま進めることに反対する声が高まっています。

 立野ダムは近年、全国各地のダム事業で採用されている「穴あきダム」方式で建設されることになっています。正式には「流水型」ダムと呼ばれるもので、普段はダム堤体下部に設けた穴から水を流し、ダムに水を貯めるのは洪水時だけです。(右図=国交省九州地方整備局 立野ダム工事事務所より)

 昨日は、国交省が穴あきダムの構造について説明したところ、参加した市民団体の人々が「放流口に流木が詰まる可能性があり危険。流域では河川改修と遊水池の整備が進んでおり、ダムがなくても洪水調節できる」、「自然環境への影響が心配」などと意見を述べたと、新聞が伝えています。
 国交省のサイトに掲載されている右図を見ると、立野ダムの穴の大きさは、幅も高さも5メートルしかありません。過去の水害で大量の流木が流れたことを踏まえれば、流木が穴に詰まる危険性があると考えざるをえません。
 しかし、国交省は市民団体の正論にまともに応えることなく、本体工事を強行しようとしています。現計画では、立野ダムの完成予定は2022年度です。

〈参考〉 
国交省九州地方整備局 立野ダム工事事務所 立野ダムについて
http://www.qsr.mlit.go.jp/tateno/damu/

立野ダム建設に反対する市民団体のサイト
http://stopdam.aso3.org/
「阿蘇:立野ダムによらない自然と生活を守る会」

 守る会では、6月20日の熊本県への立野ダム建設反対署名提出、7月22日の九州北部豪雨6周年「立野ダムと白川の安全を考えるシンポジウム」参加を広く呼び掛けています。

◆2018年6月18日 西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/425430/
ー立野ダム予定地で見学会 賛否双方が意見交換 南阿蘇村 [熊本県]ー

 南阿蘇村は17日、国が近く本体工事に着手する立野ダム(南阿蘇村、大津町)の現地見学会を開いた。住民からの要望を受けて1月に続き2度目の開催で、村民約100人が建設予定地の白川流域を視察。意見交換会では事業について賛否双方の意見が噴出し、議論は平行線をたどった。

 参加者は建設予定地と、本体工事中に白川を迂回(うかい)させる仮排水トンネルを視察。その後の意見交換会で国土交通省立野ダム工事事務所が、普段は水をためずに本体下部の放流口から水を流す「穴あき式ダム」の構造を説明し、洪水調節による下流域の安全確保や観光への活用に理解を求めた。

 これに対し、建設に反対する市民団体は「放流口に流木が詰まる可能性があり危険。流域では河川改修と遊水池の整備が進んでおり、ダムがなくても洪水調節はできる」と主張した。

 参加者からは「ダムありきではなく別の手法で対策ができるはずだ」「自然は壊れるかもしれないが人間の安心感のほうが大事だ」などと意見が相次いだ。

◆2018年6月17日 熊本放送
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180617-00000002-rkkv-l43
ー立野ダム 村民現地見学会ー

 南阿蘇村に建設がすすめられている立野ダムの村民を対象にした現地見学会が行われました。
 この見学会は南阿蘇村が実施したもので参加を希望した住民92人が参加しました。
 立野ダムは、白川下流域を守るため洪水調整を目的とした穴あきダムで今年,本体着工する予定です。
 住民たちは国土交通省の担当者から立野ダムの役割や構造、今後のスケジュールなど説明をうけた後、工事で川の水を迂回させる直径9・5mの仮排水路のトンネルも中にはいって見学していました。
 このあとの意見交換では住民から「出水時、大量の流木などでダムの穴が詰まるのではないか」「自然環境への影響が心配」といった不安の声があがる一方「下流の人命を守るためならばと農地を提供するなど苦渋の選択をした住民もいる。予定どおり建設すべき」という賛否両方の声があがっていました。

◆2018年6月17日 テレビ熊本
https://www.tku.co.jp/news/
ー立野ダムで現場見学会・意見交換会ー

 本体工事の着工に向けて準備が進んでいる立野ダムの現場見学会が17日行われました。
 17日の見学会には南阿蘇村の住民約100人が参加。本体工事の着工に向けて準備が進められている国営立野ダムについて理解を深めてもらおうと村が意見交換会を含めた見学会を開いたのは今回で2回目です。
 建設現場の見学会では国土交通省と村の職員が工事の内容や立野渓谷の柱状節理などについて説明、参加者たちは現場を見て周りました。
 このあと行われた意見交換会で村民からは「本当に立野ダムは必要なのか?」といった意見や「防災の為にもぜひ完成させてほしい」などの声が上がっていました。
 国土交通省や南阿蘇村は現在立野ダムの本体工事・着工に向けて準備を進めていてダム本体は5年後の2022年に完成予定、村は今後も見学会などを行いたいとしています。