国の立野ダム本体着工へ抗議声明

 8月5日の国交省による立野ダム本体起工式に対して、ダム建設に反対する人々が会場ゲート付近で抗議集会が行われました。約150名の住民が参加したとのことです。

 抗議集会では、「立野ダムで災害が発生した場合、国交省は国家賠償法に従い責任を取ること」を求める声明文が読み上げられ、声明文と同じ内容の申し入れ書が国土交通大臣、国土交通省九州地方整備局長、国土交通省立野ダム工事事務所長、熊本県知事あてに内容証明で郵送されました。

 声明文を転載させていただきます。

 声明文
 立野ダムで災害が発生した場合、国交省は国家賠償法に従い責任を取ること

 2年前の熊本地震で、立野ダム建設予定地の大半が崩壊した。現在も、崩落した山肌の大半は放置されたままである。多くの住民が「こんな危険な場所にもうダムは造られない」と思ったが、国交省は立野ダムの本体建設に着手しようとしている。

 今回の西日本豪雨では、ダムは想定以上の洪水では満水になり、ダムへの流入量をそのまま下流に流すしかなくなり洪水調節できなくなる点や、ダムがない場合に比べダム下流の洪水の水位も急激に上昇することが浮き彫りになった。

 これまで行政は、計画規模以上の降雨で被害が発生した場合、「想定外」ということで責任を逃れてきた。ところが近年、異常気象で「想定外」の災害が頻繁に起こるようになり、「想定外」が想定外ではなくなった。計画規模があてにならなくなった近年の豪雨を考えると、ダムは洪水調節で有効な選択肢どころか危険である。

 立野ダムは、建設予定地が崩れやすい火山性の地質であること、活断層が存在する地帯であること、洪水時に流木や土砂によりダム下部に設けられる幅5mの穴がふさがり洪水調節できなくなること、ダム満水時に土砂崩壊が起こればダム津波が下流を襲うなどの危険性が指摘されてきたが、国交省はそのような事態を「想定」していない姿勢を取り続けてきた。

 私たち流域住民は、立野ダムが災害をひき起すことを想定し、これまで9回にわたり公開質問状を提出し、立野ダム説明会の開催を求めてきたが、国交省は「回答せず」「説明せず」の姿勢を貫き通してきた。

 私たちは白川流域の安全を守る立場から、災害をひき起こすことが十分に想定される立野ダム建設にこれからも断固反対するとともに、国交省及び熊本県に対し以下のことを強く要請する。

1. 立野ダムは流域を災害から守るどころか、流域に災害をひき起すことが十分に想定される危険なダムであり、ダム本体工事を即時中止すること。河川整備の実施と維持管理で白川の洪水を防ぐことは可能であり、引き続きその充実と維持管理に努めること。

2. 立野ダムが建設され、完成後に立野ダムによる災害が発生した場合、十分に想定されていた災害であるので、国家賠償法第2 条に従い責任を取ること。
2018 年8月5日

白川の安全と立野ダムを考える流域住民連絡会
立野ダムによらない自然と生活を守る会
ダムによらない治水・利水を考える県議の会
立野ダムによらない白川の治水を考える熊本市議の会
阿蘇自然守り隊 白川・渡鹿の会 白川の安全と立野ダムを考える北区の会
白川の治水を考える中央区の会 白川の安全と立野ダムを考える江南・江原・藤園の会
白川の安全と立野ダムを考える大津町民の会 白川の安全と立野ダムを考える菊陽の会
NPO法人くまもと未来ネット 白川と立野ダムを考える黒髪住民連絡会(準備会)
白川の安全と立野ダムを考える東区流域住民の会(準備会) 以上14団体

—転載終わり—

 地元紙、熊本日日新聞には以下の投稿文が掲載されました。