ブラジルの鉱業用ダム決壊、7人死亡150人行方不明

 昨日25日にブラジルでダムが決壊したと報道されています。
 決壊したのは、治水・利水のためのダムではなく、鉱業用ダムです。この投稿では、最初、タイトルに「鉱滓ダム」と言う言葉を使いましたが、その後の報道で、「鉱山から採掘に伴う廃液をためていたダム」(1/28付け日本経済新聞)、「ダム決壊で大量の工業排水が急流となって付近の町を襲った」(1/28付けロイター)などと報道されており、一般的な鉱滓ダムの定義である「鉱山の選鉱・製錬工程で発生するスラグ(鉱滓)を水分と固形分とに分離し、その固形分を堆積させる施設」とは異なるようですので、タイトルの「鉱滓ダム」を「鉱業用ダム」に修正しました。
 わが国では、足尾銅山の鉱滓ダムが崩落の危険性を指摘されており、渡良瀬川流域の住民が毎年、山元調査を行っています。→参考記事「渡良瀬川鉱毒根絶太田期成同盟会、足尾銅山の山元調査、草木ダムも対象に」

 決壊の原因はわかりませんが、ダムの決壊は凄まじい被害をもたらします。各紙の記事を紹介します。

◆2019年1月26日 共同通信(中日新聞掲載)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2019012601001429.html
ーブラジルでダム決壊、7人死亡 150人が不明ー

【サンパウロ共同】ブラジル南東部ミナスジェライス州ブルマジニョで25日、世界最大の鉄鉱石会社バーレ所有の鉱山のダムが決壊し、州当局によると少なくとも7人が死亡、同社関係者ら約150人が行方不明になった。地元メディアが伝えた。

 ダムは採鉱の際に出る残留物などをためるもので、決壊の原因は不明。バーレのシュバルツマン最高経営責任者(CEO)は「残念ながら多くの犠牲者が出たとみられる」と述べた。現地からの映像によると、下流で家屋が崩壊したり、車両が泥水に漬かったりした。

 ミナスジェライス州は金や鉄などの鉱物資源が豊富なことで知られる。

◆2019年1月26日 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190126/k10011792111000.html
ーブラジルでダム決壊 集落に土砂 7人死亡200人余不明かー

 ブラジル南東部で採掘された鉱石などをせき止めるダムが決壊して集落に土砂が流れ込み、これまでに7人が死亡したほか、200人余りの行方がわからなくなっているおそれがあり、救助活動が行われています。

 ブラジル南東部のミナスジェライス州のブルマジーニョで25日、ダムが決壊し、せき止められていた鉄鉱石や土砂が一気に流れ出しました。

 地元の消防によりますと、土砂などが流れ込んだ集落では、これまでに7人の死亡が確認されたほか、200人余りの行方がわからなくなっているおそれがあるということで、救助活動が行われています。

 また、現場では土砂の流出が続いているということで、消防は周辺の住民に近づかないよう呼びかけています。

 ダムを建設したブラジルの資源開発大手のバーレによりますと、現場では当時、およそ400人の従業員が働いていたとみられ、このうち、およそ150人とは連絡が取れておらず、確認を急いでいるということです。

 バーレは2015年にも同じ州の別のダムで大規模な決壊事故を起こし、19人が死亡しています。

 今回の事故を受けて、バーレは「すべての対策を行う前に、再び事故が起きてしまい悔やんでいる」というコメントを発表していて、今後、原因の究明や責任の追及を求める声が高まりそうです。

◆2019年1月26日 時事通信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019012600216&g=int
ーダム決壊で7人死亡、150人不明=ブラジル南東部、鉱山汚染水流出かー

【サンパウロ時事】ブラジル南東部ミナスジェライス州で25日午後(日本時間26日未明)、資源大手バーレ所有の鉱山のダムが決壊し、従業員や付近の住民ら少なくとも7人が死亡、5人が負傷した。約150人が行方不明になっており、死者はさらに増える可能性が高い。

 決壊が起きたのは、州都ベロオリゾンテの南西郊外に位置するブルマジーニョ市。環境省などによると、フェイジョン鉄鉱石鉱山で山の上方にあるダムが決壊し、下の二つのダムをあふれさせた。土石流が鉱山事務所の一部や川の下流の民家をのみ込み、救出作業は難航している。ダムは数年前まで鉱山廃棄物をためていたといい、汚染水が流出した可能性もある。(2019/01/26-10:36)

◆2019年1月26日 AFP=時事
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190126-00000002-jij_afp-int
ーブラジルでダム決壊、9人死亡 300人不明ー

【AFP=時事】(更新)ブラジル南東部ベロオリゾンテ(Belo Horizonte)近郊で25日、ダムが決壊し、川沿いの町が泥流にのみ込まれた。消防当局によるとこれまでに9人が死亡し、約300人が行方不明になっている。

 泥流が襲ったのは人口3万9000人の町ブルマジーニョ(Brumadinho)とその周辺。現場では道路が泥によって分断されており、当局による詳細な被災状況の確認が困難となっている。

 空から撮影されたテレビ映像では、草木や農地が広範囲にわたり泥流にのみ込まれている様子が捉えられている。複数の住宅が損傷しており、中には倒壊して泥の上に屋根しか残されていない住宅もある。

 ダムはブラジルの資源開発大手バーレ(Vale)が所有。同社はダムの決壊を認めた上で、「従業員と住民の命を守ることが最優先だ」と述べたが、決壊の原因は明らかにしていない。【翻訳編集】 AFPBB News

◆2019年1月26日 CNN
https://www.cnn.co.jp/world/35131844.html
ーブラジルで鉱山ダム決壊 7人死亡、150人不明ー

 ブラジル南東部ミナスジェライス州ブルマジーニョで、鉄鉱山のダムが決壊し、大規模な洪水が発生した。地元当局によると、25日の時点で7人が遺体で見つかり、約150人が依然行方不明。

 CNN系列局レコードTVの空撮映像には、泥に埋ったブルマジーニョの様子が映っている。家屋は全壊した様子が見られ、消防がヘリコプターで泥に覆われた人を引き上げる場面もある。

 ミナスジェライス州政府は、濁流から9人が救出されたと説明。同鉱山を運営する企業ヴァーレの情報として、事故当時は427人が現場におり、うち279人が救助されたと明らかにした。

 現場には約100人の救助隊が展開していて、26日朝には倍増させる予定。ヘリ数十機を投入して生存者の捜索に当たっているという。

 決壊で流出した廃棄物は2日間をかけて220キロ離れた水力発電ダムに到達するとみられている。ブラジル水資源当局によると、同ダムに到達すれば、廃棄物をせき止めることが可能になる。

 ヴァーレは、決壊で従業員が働く管理区域に土砂などが流れ込んだと説明。同社社長は、事故は「誠に遺憾」だとし、被害者やブラジル社会の許しを求めた。2015年にマリアナ市で同様の災害を起こした後にダム改良に向けて努力したが再発してしまったとも述べ、犠牲者の支援に「全力を挙げる」と語った。

 ブラジルのボルソナロ大統領はツイッターで「現時点での優先事項は、この恐ろしい悲劇の犠牲者となった可能性のある人々に手を差し伸べることだ」と述べた。国防相とともに上空から現場を視察する方針。

◆2019年1月26日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40511980W9A120C1000000/
ーブラジルでヴァーレ保有のダム決壊、200人行方不明 ー

【サンパウロ=外山尚之】ブラジルで25日、資源大手ヴァーレが保有する鉱山ダムが決壊し、少なくとも200人が行方不明となった。ブラジルでは2015年にも同社が出資する企業の鉱山ダムが決壊する事故が起きている。

 南東部ミナスジェライス州で採掘に伴う廃液をためていたダムが決壊し、泥流が集落を含む広範囲に流出した。救助活動にあたる地元の消防当局は少なくとも200人が行方不明だと発表した。大手紙フォリャ・ジ・サンパウロは地元政府関係者の話として、ダムの決壊前の警報はなかったと伝えている。

 ミナスジェライス州では15年にヴァーレと豪英BHPビリトンが共同出資する鉄鉱山で鉱山ダムが決壊し、19人が死亡。ブラジル史上最悪の鉱山事故と呼ばれている。今回決壊したダムの総貯水量は1270万立方メートルで、前回の事故に比べ4分の1程度の規模とみられるが、森林や集落を含む広範囲にわたり浸水している。

◆2019年1月26日 読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/world/20190126-OYT1T50020.html
ーダム決壊、7人死亡150人行方不明…ブラジルー

【リオデジャネイロ=田口直樹】ブラジル南東部ミナスジェライス州で25日、鉱山のダムが決壊し、付近の集落が泥流に襲われた。消防当局などによると、少なくとも7人の死亡が確認され、約150人が行方不明になっている。

 現場となった州都ベロオリゾンテ近郊ブルマジーニョの周辺では、広範囲にわたって川沿いの集落や農地が泥流にのみ込まれ、家屋が倒壊した。消防がヘリコプターなどを使って泥の中に取り残された人々の救助活動を行っている。

 決壊したのは、ブラジルの資源大手バーレが所有しているダムで、行方不明者の中には多くの従業員が含まれているとみられる。ダムには鉄鉱石の鉱山から出た排水や土砂がたまっており、汚染水が流出した恐れもある。

 ミナスジェライス州では2015年にも鉱山のダムが決壊。19人が死亡し、一帯の土壌汚染が問題となった。

◆2019年1月26日 朝日新聞
https://digital.asahi.com/articles/ASM1V1R4KM1VUHBI003.html
ーブラジルで鉱業用ダムが決壊 7人死亡、150人不明ー

◆2019年1月26日 FNN PRIME
https://www.fnn.jp/posts/00410625CX
ーダム決壊で200人不明 金属製錬後のかすが流入ー

 ブラジルでダムが決壊し、少なくとも200人が行方不明。

 ブラジル南東部のミナス・ジェライス州の鉱山で25日、金属を製錬したあとに出るかすがたまっていたダムが決壊し、かすが近くの村に大量に流れ込んだ。

 地元の消防当局によると、この被害で少なくとも200人が行方不明となり、救助活動が続いている。

 事態を受けて、ボルソナロ大統領は、閣僚3人を現地に派遣して、対応にあたらせているが、地元メディアなどは、今回の被害は、過去最悪の汚染被害になる可能性があると伝えている。

◆2019年1月26日 Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-26/PLWU0B6K50XS01
ーブラジルでヴァーレの鉱山ダムが決壊-約200人の行方分からずー

 ブラジルのヴァーレがミナスジェライス州に保有する鉱山ダムが25日に決壊し、約200人が行方不明になっている。同州の報道官がブルームバーグに語った。現場付近では携帯電話が通じにくく、詳しい状況はつかめていないという。

 声明によれば、ミナスジェライス州当局は危機管理チームを結成し、最初の救助隊を派遣した。同州では2015年11月にも同じようなダム決壊で犠牲者が出ている。ブラジルのボルソナロ大統領は26日に現地を訪れる意向だとスポークスマンが発表した。

 ヴァーレによれば、ダム決壊時に現場では同社の作業員約300人が働いていた。ヴァーレの米国預託証券(ADR)は急落。2022年償還の社債は17年以来の安値となった。

◆2019年1月26日 TBS
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20190126-00000044-jnn-int
ーブラジルで鉱山ダム決壊、7人死亡200人不明ー

 ブラジル南東部で鉱山の廃棄物を溜めるダムが決壊し、これまでに7人が死亡、およそ200人が行方不明になっています。

 木々の間に流れ出た、赤茶色の泥。25日、ブラジル南東部・ミナスジェライス州にあるブラジル最大手の資源開発企業ヴァーレが運営する鉱山で廃棄する鉱物を溜めるためのダムが決壊し、有害物質を含む可能性がある鉱物や水が大量に流出しました。決壊の原因は分かっていません。

 当時鉱山にはおよそ300人の作業員がいて、地元当局はこれまでに7人の死亡を確認しましたが、およそ200人が行方不明となっていて、捜索活動が進められています。

 ブラジルでは2015年にもヴァーレの鉱山ダムが決壊し、19人が死亡する事故が起きています。

◆2019年1月26日 ハフィントンポスト
https://www.huffingtonpost.jp/2019/01/25/brumadinho_a_23652994/?ncid=tweetlnkjphpmg00000001
ーブラジルでダム決壊、7人死亡150人不明。2015年にも同様の事故ー

 行方不明者の多くは「ダムの食堂で昼食を取っていた労働者たち」と報道されています。

 ブラジル南東部のミナスジェライス州で1月25日、鉱山のダムが決壊し川沿いの集落が土砂にのみ込まれた。ミナスジェライス州の公式サイトは7人が死亡し、150人が行方不明と発表した。

 このダムはブラジル最大の鉱山会社ヴァーレが所有。1976年に建設され、鉱物を選別するために2014年まで使われていた。

 BBCによるとダムが決壊した原因は不明。行方不明者の多くは、ダムの食堂で昼食を取っていた労働者たちだという。鉱山のあるブルマジーニョの農村地帯は、汚泥が広がり建物などを埋めつくされている。

 ミナスジェライス州では2015年11月にもヴァーレの関連会社が所有する鉱業用ダムが決壊し、19人が死亡。深刻な環境汚染を引き起こしていた。

◆2019年1月26日 共同通信(毎日新聞掲載)
https://mainichi.jp/articles/20190126/k00/00m/030/071000c
ーブラジルでダム決壊、7人死亡 150人が行方不明ー

 ブラジル南東部ミナスジェライス州ブルマジニョで25日、世界最大の鉄鉱石会社バーレ所有の鉱山のダムが決壊し、州当局によると少なくとも7人が死亡、同社関係者ら約150人が行方不明になった。地元メディアが伝えた。

  ダムは採鉱の際に出る残留物などをためるもので、決壊の原因は不明。バーレのシュバルツマン最高経営責任者(CEO)は「残念ながら多くの犠牲者が出たとみられる」と述べた。現地からの映像によると、下流で家屋が崩壊したり、車両が泥水に漬かったりした。

 ミナスジェライス州は金や鉄などの鉱物資源が豊富なことで知られる。(共同)