八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

石木ダム阻止、決意新たに絶対反対同盟、40回目大会

 石木ダム予定地住民による「石木ダム建設絶対反対同盟」が1980年の発足から40回目の大会を開催したニュースが地元・長崎県で報じられました。
 ダムが計画された地域では、当初は住民の殆どがダム計画に「絶対反対」ですが、ダム事業者の圧力と切り崩しによって地域が分断され、ダムを受け入れざるをえなくなるほど疲弊する事例がほとんどです。石木ダム予定地住民が持続してきた40年間のダム反対闘争は、全国的に見ても前例がありません。ニュースが伝える住民らの笑顔が印象的です。

 八ッ場ダム予定地では、八ッ場ダム絶対反対期成同盟が川原湯温泉を中心に8割の住民が加盟して1965年に発足しましたが、1980年には活動を維持するのが困難なほど地元は疲弊していたといいます。それから40年近くがたちますが、まだダムは完成していません。

◆2019年3月11日 NHK長崎放送局
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190311/5030003439.html
ー石木ダム建設反対 40回目大会ー

川棚町に建設が進められている石木ダムの予定地の地権者らが建設に反対する40回目の大会を開き、ダムの白紙撤回を目指すことを改めて確認しました。

長崎県と佐世保市が川棚町に建設を進める石木ダムをめぐっては、13世帯の地権者でつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」が毎年、この時期に大会を開いています。

ことしで40回目となった10日の大会は、川棚町の川原公民館で開かれ、地権者や支援者などおよそ80人が集まりました。

この中で、地権者の炭谷猛さんは「ダム建設に絶対反対を貫こうと決起し、私たちが40年間やってきたことは間違っていなかった。若い人たちと一緒になって継続していくことが大事です」と話しました。

このあと、別の地権者がダム建設に伴う道路工事に対する抗議の座り込みが、延べ590日にのぼっていることやダムの事業認定の取り消しを求めた裁判の状況などについて説明しました。

また、支援団体からは、学習会の開催や地権者の暮らしを追ったドキュメンタリー映画の上映などによって石木ダム建設の必要性を考えてもらう機会が増えたことが報告されました。

最後は、参加者全員でダムの建設計画の白紙撤回まで団結していくことを確認していました。

◆2019年3月11日 長崎新聞
https://this.kiji.is/477645732873995361?c=174761113988793844
ー石木ダム阻止 決意新た 建設絶対反対同盟が大会ー

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画している石木ダム建設事業に反対する住民でつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」は10日、予定地にある川原(こうばる)公民館で「第40回3.14団結大会」を開き、建設阻止に向けて反対運動を広げる決意を新たにした。

 絶対反対同盟を結成した1980年3月14日を記念して毎年開催。住民や支援者、弁護団ら約90人が集まった。

 住民代表の炭谷猛さん(68)は「40年一貫して石木ダムは不合理と訴え続けてきた。間違っていなかったし、今でもこの場所が原点」と振り返り、「若い世代と一緒に運動を継続していく」と述べた。

 地権者の石丸勇さん(69)は、町内での勉強会開催や建設予定地を取材したドキュメンタリー映画の上映などで社会の関心が高まっているとし、「身近な問題として、とらえてもらえるように世論を盛り上げよう」と呼び掛けた。