長崎の13世帯描いた映画、大阪で上映

 大阪で上映されている石木ダム問題のドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」について、朝日新聞が取り上げています。大阪での上映は3月29日(金)までです。
 東京近辺では、3月31日(日曜日)に埼玉県で自主上映会があります。午後1時半より、JR浦和駅前パルコ10階の浦和コミュニティ―センター第14会議室です。
 詳細情報はこちらです。➡http://yambasaitama.blog38.fc2.com/

◆2019年3月25日 朝日新聞 
https://digital.asahi.com/articles/CMTW1903252800002.html
ー長崎の13世帯描いた映画、大阪で上映ー

 ダムの建設が計画されている長崎県川棚町川原(こうばる)地区の住民の暮らしを描いたドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」が、大阪市淀川区の第七藝術劇場で上映されている。ダム建設の計画が持ち上がって約半世紀。今もなお反対運動を続ける住民たちの、豊かな自然の中での日常を切り取った。

 長崎県などが建設を予定する「石木ダム」で、1972年に建設に向けた予備調査が始まった。だがその後、反対する地元住民と行政側の対立が続き、2015年には地権者らが国を相手取り事業認定取り消し訴訟を長崎地裁に提訴。昨年7月に地権者側が敗訴したが、福岡高裁に控訴して今も訴訟は続いている。

 そんな石木ダムのことを千葉県出身の山田英治監督(49)が知ったのは15年。当時大手広告会社に勤めるかたわら、東日本大震災を機にNPO法人を結成し、震災遺児支援などをテーマにしたCMを作っていた。活動を通して知り合った仲間に誘われ、川原地区を訪れた。

 「反対運動をする人って過激だったり怖かったり、違う世界の人というイメージがあった。でもみんなごく普通の、身近にいるじいちゃんばあちゃんだった」と、山田監督は振り返る。 

 工事車両の進入を防ぐためのバリケード前で赤ちゃんとふれ合う女性。建設予定地に建てた小屋で番をしながらお茶を飲むおばあちゃんたち。おいしい米がとれ、むせかえるような緑が広がり、夏にはホタルが舞い、子どもが川で泳ぐ。山田監督にとって理想の里山暮らしだったが、「住民の脳裏には常にダム問題がある。人生のほとんどが反対運動となる人たちの不条理さを伝えたいと思った」。

 反対運動そのものを描くのではなく、反対運動を続ける13世帯の小さいけど豊かな日常を撮ることで、映画を見た人にそれぞれの心の中で是非を問うてもらおうと考えた。会社の休みを利用して15年秋から約1年半通い、集落の民家に泊めてもらって撮影。86分の映像にまとめた。

 昨春から九州、東京など各地で自主上映会が開かれ、劇場でも公開。関西での劇場公開は昨年12月の京都に続き、2度目となる。

 「全国で進む様々な公共事業について考えると同時に、川原地区の豊かな暮らしを見て、未来の自分たちの暮らし方を考えるきっかけになれば」と、山田監督は言う。

 上映期間などの問い合わせは第七藝術劇場(06・6302・2073)。各地の上映スケジュールや自主上映の問い合わせは、映画の公式ホームページ(https://hotaruriver.net/別ウインドウで開きます)。(山根久美子)