水道の広域化事業、優先的に債券引き受け 財務省方針

 昨年12月に成立した水道法改正は二つの目的があります。
 一つは水道民営化の道を開くことであり、一つは水道事業の広域化を進めることです。前者の水道民営化は民間に任せられるものでないという考えが強いので、そう簡単に進むものではありませんが、後者の水道広域化は現実に一部の事業体で進みつつあります。

 財務省がこの水道広域化を後押しする制度を来年度から始めます。関連記事をお伝えします。

◆2019年3月26日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42925940W9A320C1EE8000/
ー水道の広域化事業、優先的に債券引き受け 財務省方針、効率化を後押しー

 財務省は国が低利で調達した資金を、上下水道事業の広域化に取り組む自治体に多く配分する。施設を共同で設置したりする自治体の地方債を優先的に引き受ける。全国の水道インフラは人口減少や老朽化に伴って設備の更新や見直しが急務になっており、財政資金の活用で事業の効率化を後押しする。

 地方債を引き受ける基準を見直し、4月から適用する。

 活用するのは国債を発行して低利で貸し出す「財政融資」と呼ばれる制度だ。現在は病院や交通関係の事業を対象にした地方債に配分するほか、水道事業を対象にした地方債にも例年、約6千億円を振り分けている。

 2019年度からは、水道事業を対象にした地方債について、約6千億円の配分枠を維持したうえで、広域化を進める自治体分を優先して引き受けるようにする。具体的には、設備更新時に浄水場を共同設置したり事務処理システムを統合したりする取り組みを想定している。効率化に取り組まない自治体は地方債を低利で発行できず、採算が悪化する恐れがある。

 日本政策投資銀行の試算によると、水道インフラの更新のためには30年後に水道料金を全国平均で1.6倍、過疎地では3.2倍に上げる必要がある。水道事業の効率化は喫緊の課題だ。

 18年末には自治体の水道事業の広域化や民間参入を促す改正水道法が成立した。総務省や厚生労働省も広域化に向けた交付税や補助金を拡大する方針で、政府をあげた取り組みが進んでいる。