石木ダムの全用地取得へ 長崎、収用委が明け渡し裁決(テレビ速報)

 さる5月21日、長崎県の収用委員会は、石木ダムについて強制収用代執行の裁決を行ったとのことです。
 ダム予定地の川棚町こうばるでは、石木川に大量のほたるが乱舞する季節です。25日開催の「ほたる祭り」を前に、住民たちが準備にいそしんでいる最中、NHKニュースが「(ダム事業者の長崎県はダム建設に)必要な(住民の)土地はこれですべて強制的に収用できるようになりました。」と報道しました。収用裁決申請の第二次3万㎡と第三次9万㎡を合わせた裁決のようです。
 半世紀以上前に計画された石木ダムを巡っては、13世帯の住民が団結してダムに反対し、ダム予定地での暮らしを続けています。ふるさとを守る住民の暮らしぶりが映画「ほたるの川のまもりびと」などにより全国に知られるようになり、反対運動支援の輪が広がっています。石木ダムは佐世保市への水道用水の供給などが主目的ですが、人口減少の時代、佐世保市でも水あまりが年々顕著になってきています。

 強制収用は「裁決の日」から180日、家屋を含まない土地は60日を経過した日から可能となるということです。今回のニュースは、当事者の地元住民に長崎県から通知が届く前に、NHKが流しました。法律上、強制収用が可能となっても、住民の抵抗や世論の反発が強ければ、長崎県は強制収用がしづらくなります。反対しても無駄だという空気を作り、強制収用への風当たりを少なくしようという長崎県がNHKを利用するために情報をリークしたものと思われます。
 ニュースのタイトルは最初、「収容」となっていましたが、後に「収用」に訂正されました。

◆2019年5月22日 12時20分 NHK長崎
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190522/5030003967.html
ー石木ダム 土地の強制収用可能にー

 川棚町に建設が進められている石木ダムについて、県の収用委員会は、建設計画に反対する一部の地権者に対し、12万平方メートル余りの土地などの明け渡しを命じる裁決を出したことがわかり、必要な土地はこれですべて強制的に収用できるようになりました。

長崎県と佐世保市は、水道水の確保や洪水対策を目的に、285億円をかけて川棚町に石木ダムの建設を進めていますが、建設計画に反対する一部の地権者との用地交渉が難航しています。

県と佐世保市は、ダム建設に必要な土地を強制的に収用するため、これまでに県の収用委員会に「裁決申請」を行っていて、このうちおよそ5500平方メートルの土地については、平成27年に明け渡しを命じる裁決が出されています。

こうした中、21日に長崎市内で収用委員会が開かれ、地権者に対し、ダム本体の建設用地や水没予定地など12万平方メートル余りの土地などの明け渡しを命じる裁決を出したことが、関係者への取材でわかりました。

建設に必要な土地は、これですべて強制的に収用できるようになりました。

土地の明け渡し期限は、建物などの移転がある場合と、ない場合に分けて設定されていて、これを過ぎても住民が住み続ければ、県は強制的な家屋の撤去などを伴う行政代執行にも乗り出せることから、今後の対応が注目されます。

◆2019年5月22日 15時32分 NHK長崎
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190522/5030003971.html
ー反対の地権者 抗議の座り込みー

 ダム建設によって水没する予定の、今の県道に代わる新たな道路の建設工事が行われている現場付近では22日も、建設計画に反対する地権者らが抗議の座り込みを続けていました。

このうち、60代の地権者の女性は「何があろうと私たちが反対する姿勢は変わりません。県は何をするにも住民を無視して進めていて、これでいいのかと思う。無駄なことは早くやめてほしい」などと話していました。

◆2019年5月22日 17時45分 日本テレビ
http://www.news24.jp/nnn/news16361609.html
ー石木ダム“土地明け渡し”命じる裁決ー

 川棚町の石木ダム建設事業で県の収用委員会が反対地権者が所有する土地などの明け渡しを命じる裁決を出していたことが分かった。反対地権者は怒りをあらわにしている。
 県と佐世保市は石木ダムの建設に必要な土地の強制収用につながる「裁決申請」を県の収用委員会に行いダム本体に必要な約3万㎡と9万㎡の土地や家屋などの審理が終了していた。関係者によると21日長崎市内で収用委員会の定例会が開かれ明け渡しを命じる裁決を出したという。ダムの建設に必要な付け替え道路の建設のための4世帯の農地5500㎡についても明け渡しを命じる「裁決」が2015年に出されている。土地の明け渡し期限は県の申請当時家屋を含む土地は「裁決の日」から180日家屋を含まない土地は60日を経過した日としている。石木ダム建設を巡っては13世帯の反対地権者と支援者が事業認定の取り消しを求めた裁判、工事の差し止めを求めた裁判がそれぞれ係争中だ。

◆2019年5月23日 テレビ長崎
http://www.ktn.co.jp/news/20190523247211/
ー石木ダムの強制収用の裁決に地権者からは怒りの声ー

 東彼・川棚町の石木ダム建設をめぐり、県の収用委員会が建設に反対する地権者が暮らす土地や家屋の強制収用を認める裁決を21日出しました。

地権者側は強く反発し抗議の座り込みを続けています。

川棚町の石木ダム建設予定地では23日朝もダム建設に反対する抗議の座り込みが行われました。

石木ダム建設予定地の地権者「腹が立ちますね。ダムをつくるには行政代執行するしかないのに、収用委員会の裁決で苦しめてこの苦しみは長年、続いている」

県と佐世保市は佐世保市の水不足解消などのため石木ダムの建設工事を進めています。

しかし建設に反対する地権者の理解は得られておらず、県からの申請を受けた収用委員会は、21日、土地の強制収用を可能にする「裁決」を行いました。

収用される土地には家屋が建つ場所も含まれていて、明け渡し期限は建物がない土地は2019年9月、建物がある土地は11月だということです。

収用委員会は5月中に裁決書を発送し6月初旬には地権者の手元に届く予定だということです。