藤原、奈良俣ダム再編に2億7000万円 国交省概算要求

 国土交通省が来年度の概算要求をホームページに掲載しました。

 ダム関連は水管理・国土保全局の管轄です。
 https://www.mlit.go.jp/page/content/001304299.pdf
 「令和2年度 水管理・国土保全局関係 国土交通省概算要求概要」
 
 群馬県では利根川上流の藤原ダム(写真右)の利水容量と奈良俣ダム治水容量の振り替えを行う再編事業が新規の建設段階に移行することになります。国土交通省は再編事業による治水効果をアピールしていますが、実際に治水効果があるかどうかは疑問です。
 これからはこのような既設ダムの再編事業が他県でも進められていくものと思われます。

 利根川水系では、当初は下久保ダムの再生事業も計画されましたが、事業によって水位が低下し、ダム湖観光が不可能になると地元が反発したため、除外された経緯があります。今回事業に組み込まれることになった利根川上流の藤原ダムも、ダム完成後、飲食店や観光施設がつくられ、上流に矢木沢ダムなど巨大ダムが次々と完成していく中、観光客で賑わったこともあったのですが、現在はダム湖観光で生計を立てている人はいません。

◆2019年8月29日 上毛新聞
ー藤原、奈良俣ダム 再編に2億7000万円ー

 国土交通省は28日、2020年度予算の概算要求を発表した。治水機能の増強のため、いずれもみなかみ町の藤原、奈良俣両ダムの再編に約2億7000万円を要求した。
 同省によると、来年度から建設事業に移行し、両ダムの放流設備を改築する。奈良俣ダムの容量を239万立方メートル減らし、その分、下流の藤原ダムの洪水調節容量を増やす。
 容量を振り返ることで、想定では下流での床上浸水の被害を約38万1700世帯から約36万3200世帯に減らせるとしている。
 本年度は実施計画調査の段階として約1億円を計上。22年度までの事業期間で全体予算は約17億円を見込む。

◆2019年8月29日 信濃毎日新聞
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190829/KT190828ATI090002000.php
ー大町3ダム洪水調節容量増 国交省概算要求 東電ダムも対象ー

 国土交通省は2020年度から、いずれも大町市の高瀬川にある大町、七倉、高瀬の3ダムで検討してきた再編事業について、実際の建設事業に移行すると決めた。28日に公表した20年度予算の概算要求に計画概要を盛った。3ダムの洪水調節容量を増強して豪雨時にためられる水量を増やし、下流域の水害を軽減する狙い。総事業費は「大町ダム等再編事業」として約360億円を見込み、29年度の事業完了を目指す。

 大町ダムは国交省の多目的ダム。七倉、高瀬ダムは東京電力の発電用ダム。大町ダムで水道用に確保している容量180万立方メートルのうち67万立方メートルと、七倉、高瀬ダムで発電に使っているそれぞれの容量1620万立方メートルのうち計1200万立方メートル分を洪水調節に振り替える。東電によると、同社のダムで発電容量を洪水調節容量に振り替える提案を受けるのは今回が初めて。

 最上流の高瀬ダムには、たまった土砂を搬出する施設を設ける計画で、20年度に詳細設計を作成する。七倉、高瀬ダムの容量振り替えは、国が東電から権利を買い取る。事業費の地元負担分は今後詰める。

 国交省によると、事業が完了すれば、高瀬川だけでなく犀川や千曲川流域の増水も抑えられる。県内で大きな被害があった1983(昭和58)年の台風による降雨と同程度の水量が河川に流れた場合、浸水面積は整備前の20分の1近くの500ヘクタール程度、床上・床下浸水世帯はゼロに抑えられるという。

 国は15年度に調査に着手。関係機関との協議を経て計画概要が固まったため、建設事業への移行を決めた。

◆2019年8月29日 四国放送
http://www.jrt.co.jp/nnn/news16291772.html
ー小見野々ダム再生に調査費4.5億円要求へー

 下流への移設が有力視されている徳島県の那賀川の小見野々ダムの再生事業について、国土交通省は、調査を行う費用として4億5000万円を来年度予算の概算要求に盛り込んだことが分かりました。那賀川の小見野々ダムは、四国電力が管理する発電専用のダムです。国土交通省によりますと、下流域の浸水被害をなくすため、洪水を調節する機能を確保するダム再生事業が検討されていますが、その中では、ダムを下流に移設し、総貯水容量を現在の1675万トンから2015万トンに増やす「移設案」が有力視されています。この事業について国土交通省は、来年度予算の概算要求に調査費として4億5000万円を盛り込みました。移設した場合の建設の総事業費は約500億円で2038年度の完成を見込んでいるということです。計画案ではこのほか、ダムの放流設備を低い位置に新設する「ゲート改造案」や、下流に土砂を流すトンネルを造る「トンネル案」なども検討されています。