「利水の事業再評価を」 佐世保市水道局に要望書 石木ダム反対市民団体

 長崎県の石木ダム予定地には、ダムに反対する13世帯の住民が生活を営んでおり、ダム本体の建設が不可能であるだけでなく、道路の付け替えなどの工事も遅々として進んでいません。長崎県は住民の土地や家屋を強制的に取り上げることを可能にする手続きを進めて住民に圧力をかけてきましたが、圧力に屈しない住民を支援する運動が拡がり、ダム事業の工期を3年延長しなければならなくなりました(2022年度→2025年度)。

 石木ダムの主目的は佐世保市への水道用水の供給です。佐世保市は過大な水需要予測を立てて、石木ダムは必要だと主張してきましたが、佐世保市では水需要が低迷し、人口減少が進む中、今後はさらに減少の一途を辿ることが明らかです。

 ダム事業の工期を延長する際には、ダム事業の妥当性を検討する「再評価」を行わなければならない筈です。再評価には「水需要予測」も含まれます。
 このたび、市民団体が佐世保市に公正な再評価を行うよう、要請書を提出したことが報道されました。市民団体はこれまでも、不要なダムのためにダム予定地の住民の生活が奪われることに強く反対してきました。

 佐世保市が実績と乖離した架空の水需要予測を再び行うことのないよう、厳しく監視していかなければなりません。

◆2019年11月12日 NHK長崎
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20191112/5030005961.html?fbclid=IwAR3uUYu2EhfXRhUfKRwJBHv1uYvXM-4Vx38w0csOnWuUW5GqMcroIfackFM
ー石木ダム利水面の再評価で要望書ー

 長崎県が石木ダムの完成時期を3年延期し、治水の面から事業の再評価を行ったことを受けて、ダム建設に反対する市民団体は、佐世保市に対し、利水の面からも再評価を行うことなどを求める要望書を手渡しました。

 長崎県と佐世保市が川棚町で建設を進めている石木ダムをめぐって、県はダムの完成時期を3年延期し、令和7年度に見直す方針を有識者らによる「県公共事業評価監視委員会」で説明し、治水の面から事業の再評価を行った結果、「継続すべき」とした対応方針案について承認を得ています。

 こうした中、ダムの建設に反対する2つの市民団体の6人が、12日、佐世保市水道局を訪れ、経営管理部長に対し、要望書を手渡しました。

 要望書では、前回の利水面での再評価から7年近くが経過しているため、水の需要予測も見直すべきだとしたうえで、県からの報告が届き次第、速やかに利水面からの再評価を行うことや、再評価を示す有識者による検討委員会では、建設に賛成・反対双方の立場の委員を選ぶことなどを求めています。

 これに対し、経営管理部長は、「県から工期延長について正式な連絡がないので、現段階ではお答えできない」などと応じました。

 要望のあと、市民グループの代表を務める松本美智恵さんは「水の需要予測と実績のかい離が大きくなっている。そろそろ事業を見直す時期だと思うので、水道局にはしっかり取り組んでほしい」と話していました。

◆2019年11月13日 長崎新聞
https://this.kiji.is/567150382129693793
ー「利水の事業再評価を」 佐世保市水道局に要望書 石木ダム反対市民団体

  長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、反対する市民団体は12日、市水道局に対し、水需要予測を含む利水面の事業再評価をするよう求める要望書を提出した。
 市民団体は「石木川まもり隊」(松本美智恵代表)と「佐世保の水と石木ダムを考える市民の会」(山本了三世話人)。「市の水需要予測は過大」などと疑問視し、ダムは不要と訴えている。
 市は利水事業として厚生労働省の補助金を受けるため、適宜、再評価をすることが義務付けられている。県は工期を6年延長した2015年度に治水面の再評価をしたが、市は12年度以来、利水面の再評価をしていない。
 県は工期をさらに3年延長する方針を示しており、市民団体は延長決定後に市は再評価をするよう要望。再評価をチェックする第三者の委員会を新設し、ダムに反対する委員を含めた公平な構成とすることなどを求めた。回答期限は2週間以内としている。
 松本代表は「(最後の)再評価から7年近い時がたち、水需要予測も見直すべきだ」と強調。要望書を受け取った水道局経営管理部の湯村哲美部長は「県から正式に延期の連絡を受けておらず、(現時点では)再評価をするかどうか回答できない」と述べた。