国土審議会水資源開発分科会第10回利根川・荒川部会 配布資料

 国土交通省がホームページに11月27日開催の国土審議会水資源開発分科会第10回利根川・荒川部会の配布資料を掲載しました。
 当日の会議を傍聴した嶋津暉之さん(水源開発問題全国連絡会共同代表、当会運営委員)によれば、委員の発言は核心を突くものがなく、参考になる意見はほとんどなかったとのことですが、配布資料は利根川・荒川の水資源関係のいろいろな情報が入っていますので、参考になると思います。

国土審議会水資源開発分科会第10回利根川・荒川部会(2019年11月27日) 配布資料
 http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/water02_sg_000102.html

* 議事次第・資料目次(PDF形式:121KB)

* 資料1 国土審議会水資源開発分科会利根川・荒川部会 委員名簿(PDF形式:127KB)

* 資料2-1 利根川水系及び荒川水系の特徴 ー水利用・水資源に関する特徴と最近のトピックスー(PDF形式:9.5MB)

* 資料2-2 農業用水の取水・利用の特徴(PDF形式:2.7MB)

* 参考1 関係法令等 国土審議会設置法(抄)他(PDF形式:387KB)

 以下は嶋津さんの解説です。

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 この分科会は利根川・荒川水系水資源開発基本計画(フルプラン)を改定するために開かれたものです。
 利根川・荒川・豊川・木曽川・淀川・吉野川・筑後川の7指定水系については、水資源開発促進法により、水需給の面でダム等の水資源開発事業が必要であることを示す水資源開発基本計画(フルプラン)が策定されています。フルプランは利水面でのダム等水資源開発事業の上位計画になります。
 これらの指定水系では、八ツ場ダム、思川開発、霞ケ浦導水事業、設楽ダム、川上ダム、天ヶ瀬ダム再開発、小石原川ダムといった水資源開発事業が進められ、木曽川水系連絡導水路が計画されています。

 しかし、水需要が減少の一途を辿り、水余りが一層進行していく時代において、水需給計画で新規のダム等水資源開発事業を位置づけることが困難になってきました。

 フルプランは水資源開発促進法の目的に書かれているように、「産業の開発又は発展及び都市人口の増加に伴い用水を必要とする地域に対する水の供給を確保するため」に策定されるものであり、水道用水・工業用水の需要が減少傾向に転じた時点で、その役割は終わっているのですから、水資源開発促進法とともに、7指定水系のフルプランは廃止すべきです。

 しかも、現在のフルプランは2015年度が目標年度であって、とっくに期限切れになっています。
 この期限切れのフルプランを上位計画として、八ッ場ダム等の新規水源開発事業が推進されているのは異常なことです。法律に基づいて計画を策定し、その計画に沿って事業を進めるのが行政の責務です。計画を期限切れのままにし、計画の裏付けなしで国が八ッ場ダム等の事業を推進しているのです。国が法律を軽視した行為を公然と行うのは、本来の法治国家であれば許されない筈です。

 各指定水系のフルプランの改定作業が行われようとしている理由は、フルプランを延命して、国土交通省水資源部の組織を維持することにあります。

~~~解説終わり~~~

 資料2-1 利根川水系及び荒川水系の特徴 ー水利用・水資源に関する特徴と最近のトピックスーより9ページ

 未完成の八ッ場ダムは以下の図には掲載されていませんが、利根川支流の吾妻川中流部に建設されている。首都圏では八ッ場ダム以外に、水資源開発を目的としたダムがすでに数多く建設されており、利根川流域都県は水需要よりはるかに多くの水源を保有しています。