八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

八ッ場ダム湖のカヌー、東京の運営会社が運用試験

 ダム湖観光についての記事が大きなカラー写真とともに地元紙に掲載されました。JR川原湯温泉駅の脇に間もなくオープンする地域振興施設が提供するアウトドアスポーツを紹介しています。

★「川原湯温泉あそびの基地 NOA」ホームページ
 https://www.yamba-kawarayu-noa.com/

写真右=建設中の「川原湯温泉あそびの基地 NOA」

 八ッ場ダムは夏場(7月1日~10月5日)は洪水に備えて水位を満水位から28メートル下げます。八ッ場ダムの貯水池では、水没地に架かっていた橋を撤去せずに残しているため、特に水位を下げた時は利用できる範囲が限られています。

 記事によれば、7月下旬に運用を開始するとのことですが、水位が下がったダム湖でカヌーを漕ぐのでしょうか? 「川原湯温泉あそびの基地 NOA」もアウトドアスポーツも、運営は東京の会社のようです。
 利根川上流のみなかみ町では、カヤックで川を楽しむ観光客が遠く海外からも訪れているということです。八ッ場ダムが建設される前は、現在のダム貯水池区間~吾妻渓谷を川下りするカヤッカーもいました。
写真右=「川原湯温泉あそびの基地 NOA」のグランピング施設に設置されたカヤック。

◆2020年6月4日 上毛新聞
ー八ッ場ダム湖 カヌーいかが 観光振興へ安全確認ー

 八ッ場ダム(長野原町)の観光振興策の一つとなるカヌー体験の運用試験が3日、ダム湖「八ッ場あがつま湖」で行われ、都内の運営会社がカヌー4隻を湖面に浮かべて安全性などを確かめた。
 カヌー体験の運営を任されるのはイノーバー・ジャパン。夏の営業開始を前に、激しい流れがなく初心者でも安心して楽しめるコースを確認した。同社の新保孝三会長は「行政がダム湖を開放するのは画期的。静水なので遊覧的な運航もできそうだ」と期待していた。

◆2020年6月4日 読売新聞群馬版
https://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20200603-OYTNT50173/
ー八ッ場でカヤック初試乗 来月下旬から一般貸し出し開始ー

 4月に運用を開始した八ッ場ダム(長野原町)のダム湖「八ッ場あがつま湖」で3日、カヤックとカヌーの試し乗りが始まった。アウトドア活動に湖面が使われるのは初めて。初日は1人乗り用カヤック4隻が、心地良い風を受けながら、八ッ場大橋やダム本体付近の湖面をゆっくりと進んだ。

 カヤックとカヌーは、安全確認の試乗を行った後、JR川原湯温泉駅近くの地域振興施設でキャンプ場などの営業を始める7月下旬から一般に貸し出す。施設運営会社の社長で川原湯温泉協会長の樋田省三さん(55)は「新型コロナウイルス感染がまだ心配だが、多くの人に来てもらえるように安全面の対策を講じていきたい」と話した。

 国土交通省利根川ダム統合管理事務所(前橋市)によると、八ッ場ダムの水位は、5月12日に常時満水位(標高583メートル)になった後、同22日から洪水期(7月~10月初旬)の制限水位(同555・2メートル)に向けて下げている。