南摩ダムの本体工事は大成建設が受注

 思川開発事業の中核である南摩ダムは、本体工事の受注業者が大成建設に決まったと報道されています。栃木県に予定地のある南摩ダムは、関東地方では八ッ場ダムに続く巨大ダム建設となります。

 (独)水資源機構が進めている思川開発は、水資源開発(水道用水の供給)を主たる目的として1969年度に始まりましたが、八ッ場ダムと同様、水あまりと人口減少の時代状況に合わなくなっています。思川はあまりに水量の少ない小さな川なので、他の川から導水するための施設をつくらないとダムに水を貯められないという、なんとも異様な事業です。
右画像=思川開発建設所ホームページより

◆2020年11月26日 建設通信新聞
https://www.kensetsunews.com/archives/515326
ー大成建設に決まる/南摩ダム本体、年明けから工事本格化/水資源機構ー

 水資源機構は、WTO対象となる「南摩ダム本体建設工事」を一般競争入札した結果、202億円(税別)の大成建設に決めた。参加申請5者のうち4者が応札し、2日に開札した。調査基準価格を下回ったことから、調査を実施し、25日に落札結果を公表した。ダム型式は、近代的工法(薄層転圧工法)を用いた本格的なダムとして、国内で初めてのコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム(CFRD)を採用する。今後本契約し、2021年から掘削工事などを本格化する。24年度の全体完成を目指す。

 入札時に企業の高度な技術力として「フィル堤体工の品質確保に関する提案」「フェイススラブ工及びプリンス工の品質確保に関する提案」「周辺環境に配慮した施工方法に関する提案」「i-Construction&Managementの推進に関する提案」を受け付ける総合評価落札方式(標準型)の工事となる。また、契約後VE方式なども試行した。

 堤高は86.5m、堤頂標高236.5m、堤頂長359m、堤体積約240万m3となる。概要は▽ダム土工▽フィル堤体工▽洪水吐き工▽選択取水塔工▽プリンス工▽フェイススラブ工▽基礎処理工▽法面工▽仮設工--など。使用する主要な資機材は▽セメント約4万0800t▽購入骨材約28万t▽鉄筋約6400t▽軽油約1万1000キロリットル--となる。

 工期は25年3月31日まで。工事場所は栃木県鹿沼市上南摩町地内。
 南摩ダム建設は、思川開発事業の中心的な役割を担う。同事業は思川の支川南摩川に南摩ダムを建設し、洪水調節を行うとともに、思川支川の黒川、大芦川と南摩ダムを導水路で結び、水を融通しつつ効率的に水資源開発を行う。1969年の実施計画調査着手から半世紀を経て、ダム本体建設工事に着手する。
 関連する「南摩ダムダムサイト敷地造成工事」も大成建設が担当している。