八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

庄川の御母衣ダム渇水の恐れ

 岐阜県の御母衣ダムが渇水で、ダム湖に沈んだ集落が堆積した土砂の中から姿を現していることがニュースになっています。御母衣ダムは(株)電源開発が管理する発電専用ダムですが、発電に利用した水を使って農業用水や水道用水の供給も行っているということで、渇水が問題となっています。
 水力発電ダムが全盛だった1961年、庄川の最上流部に建設された御母衣(みぼろ)ダムは、総貯水容量3億7000万㎥と全国5位の規模を誇りますが(八ッ場ダムの約3.4倍)、国土交通省の最新データ(2024年度)によれば、堆砂容量(670万㎥)の三倍近い1825.8万㎥と堆砂が進んでいるダムでもあります。ダム事業にあたっては、約1200人が移転を余儀なくされたことから、住民の強固な反対運動を切り崩して行われたダム建設だったということです。
【参考ページ】日本のダム・総貯水容量順ランキング全国のダムの堆砂状況

◆2026年8月5日 北國新聞
https://www.hokkoku.co.jp/articles/tym/2191118#goog_rewarded
ー庄川、取水制限を検討 6市に供給、御母衣ダム渇水恐れ 連絡会、6日判断ー

 庄川流域の富山県内6市に農業用水を供給している御母衣(みぼろ)ダム(岐阜県)の水位が8月に入って約30%となり、今のペースで減り続ければ、14日ごろにもゼロになる恐れがあることが4日、分かった。庄川渇水情報連絡会は各地域の状況を見極め、6日に取水制限を実施するか判断する。

 4日、富山市内で開かれた四河川渇水情報連絡会幹事会で、関西電力の担当者が報告した。暖冬で山間部の積雪が少なかったことに加え、春以降の雨不足が原因とみられる。

 県内の河川で取水制限が実施されれば、1994年に庄川の合口(ごうぐち)ダムが取水制限されて以来、32年ぶりとなる。

 御母衣ダムは電源開発(東京)が管理する発電専用ダムで、南砺、砺波、小矢部、高岡、射水、富山の6市の農地約1万2千ヘクタールに農業用水を供給。一部地域に生活用水や工業用水も供給する。ダムがある岐阜県北部の山間部周辺では、降水量が5~7月に平年に比べて約6割程度にとどまっており、下流への流入量が落ち込んでいるという。

 これを受け、県や流域自治体、庄川沿岸用水土地改良区連合など10機関で構成する庄川渇水情報連絡会が取水制限の是非をそれぞれ判断し、意見を集約する。担当者は「米作りへの悪影響が懸念されるため、できるだけ早く判断したい」と述べた。

  ●早月川水位ゼロ
 魚津市と滑川市境を流れる早月川で4日、「水位ゼロ」を観測した。県新川土木センターによると、連日の猛暑で観測地点の月形橋付近で水が枯れた状態となっている。

◆2026年8月14日 富山テレビ
https://x.gd/mWjvf
ーコメ農家「水がなければどうにもならない」庄川渇水のおそれで取水制限 農業への影響 懸念広がるー

 富山県西部を流れる庄川で渇水の恐れがあり、農業用の一部取水制限が行われています。
 コメ農家にとってはこの時期が最も水が必要で、農家は「水がなければどうにもならない」と不安を募らせています。

*リポート
「岐阜県の御母衣ダムに来ています。水面を見てみますと、水位が大幅に下がっていて、普段は見えない岩肌がむき出しになっています」

 岐阜県白川村の御母衣ダム。
 富山県西部を流れる庄川の上流に位置します。
 14日の水位は約7メートル。

 岐阜県の北部では先月からまとまった雨が降っておらず、先月末に比べ2週間で10メートル下がりました。
 近いうちに貯水がゼロになるおそれがあります。
 このため、下流の県内では農業用の取水を2割減らす制限が行われていて、農家からは今後の渇水を心配する声が上がっています。

 「水はこれくらい張った方がいい?」

 *宮後営農組合 木下春一代表
 「今はあった方がいい。2センチくらいあるんじゃない?もうちょっとあってもいいんだけど…」

 木下春一さん。
 南砺市井口地区でコメをつくっています。

 約13ヘクタールの田んぼで、コシヒカリと山田錦を育てていて、水は庄川と近くのため池から引いています。

*宮後営農組合木下春一代表
「今が水が欲しい時期。実に栄養を送る。水がなかったら育たない」

 コシヒカリは来月上旬から稲刈りの予定で、稲の生育のために、今が最も水がほしい時期です。
 今のところ、田んぼに影響はないということですが、渇水が続き更なる取水制限となれば、コメの出来に影響すると心配しています。

 *宮後営農組合木下春一代表
「水だけはやっぱり、どこからか持ってきてどうこうするというのはできない。水がなかったら田んぼは終わり。去年並みに穫れたら。去年以上に穫りたいとは思わないが、せめて去年並みに穫れれば、満足ではないか」

 県は、農業などへの大きな影響はないとしていますが、今後も雨が降らなければ、さらに取水を制限する可能性があるとしています。

◆2026年8月20日 CBCテレビ
https://news.yahoo.co.jp/articles/20934a45a04b1a0ddc9c85f84d0576c6bd5c0721
ーダム底がむき出しに…集落の跡も 岐阜・白川村の御母衣ダム 愛知・豊川用水では再び水道・農業・工業用水で5%の節水 解除から4か月も待たずにー

 解除から4か月足らず。東三河に水を供給する豊川用水で、21日からまた節水がはじまります。

 愛知県東三河地方の5つの市に水を供給する豊川用水の水源では、8月の雨量が平年の2割以下で、最大の水源宇連ダムの貯水率は17.4%、大島ダムなどをあわせた総貯水率も41%です。
 これを受け、21日から水道・農業・工業用水で、5%の節水を実施します。
 8か月にわたり続いた節水が、ことし4月末に解除されて以来です。

ダム底がむき出しに…かつての集落の跡が

 一方、富山県西部に水を供給する岐阜県白川村の御母衣ダムは、満水時65メートルの水位が3メートルを切りました。

(木場洋道カメラマン)
「ダムの底にはほとんど水が見えません。細く長い川のようになっています」

 ダムの底がむき出しになり、かつての集落の跡が姿を現しています。

◆2026年8月21日 讀賣新聞
https://www.yomiuri.co.jp/national/20260821-GYT1T00138/
ー岐阜・白川の御母衣ダム、少雨で水位低下し昔の集落出現…7月降水量は平年の約3割ー

 岐阜県白川村の 御母衣(みぼろ)ダムで、夏場の少雨のため水位が低下し、ダム建設時に水没した集落が姿を現した。
 同ダムは、富山県南砺市などを流れる 庄川しょうかわ の上流に位置し、1960年に完成した国内初の大規模ロックフィルダム。建設の際、岐阜県の旧荘川村の一部がダム湖の底に沈んだ。

 電源開発御母衣電力所によると、7月20日に約23メートルあった水位は今月20日に約3メートルまで低下。例年、梅雨時期の降雨などで夏場は水位が高くなるが、今年7月の白川村御母衣の降水量は平年の約3割だった。同電力所は「降水量が少なかったことが原因ではないか」としている。