ダム建設が計画されると、水没地域では住民による反対運動が起こります。山間の集落に住んできた住民は、先祖代々互いに助け合い、都会にはない人間関係の密な共同体をつくっています。ダム事業者は共同体を基盤とした住民の絆を切り崩すことによって事業を進めます。
水没地域から先に転出した人は、事業者の意のままに、「早くダムを造れ」とダム事業に抵抗し続ける人に圧力をかけます。集落が湖底に沈んだ全国のダム予定地でこうしたことが繰り返されてきましたが、13世帯50人が抵抗を続ける長崎県の石木ダムも例外ではありません。
◆2026年8月16日 長崎新聞
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ー石木ダム「早期完成を」…移転住民が長崎県に要望書「私たちの決断は何だったのか」ー
長崎県は13日、東彼川棚町の石木ダムの建設予定地から移転した住民から「早期完成を強く望む」との要望書が提出されていたことを明らかにした。7月から開いているダム事業の在り方などを巡る「意見を聞く場」の意見聴取の代わりに出されたとしている。
県によると、移転住民でつくる石木ダム地域住民の会などに開催を持ちかけたところ、「平田研知事と3月に面会し意見を伝えている」として要望書が提出されたという。7月29日付。
要望書では、水害から川棚川下流の町民を守るために「必要なダム」と主張。「苦渋の決断のうえ(用地買収などの)補償交渉に応じた」とし、本格的な本体工事に至っていない現状に「私たちの決断は何だったのか、やりきれない気持ちでいっぱいだ」とした。その上で「私たちの気持ちを重く受け止め、提供した土地が無駄にならないよう」早期着工、完成を求めた。
意見を聞く場は18日、ダム上流の木場地区の住民を対象に非公開で開かれる。