ストップさせる会、茨城県知事に申し入れ

八ッ場ダムをストップさせる茨城の会は、八ッ場ダム工期延期の件につき、茨城県内の他の市民団体と足並みを揃え、橋本茨城県知事へ意見書を、桜井県会議長へ陳情書を提出しました。

◆八ッ場ダムをストップさせる茨城の会、茨城県の水問題を考える市民連絡会
  橋本県知事へ要望書・桜井県会議長へ陳情書

◆霞ヶ浦導水事業を考える県民会議
  橋本県知事へ要請書

 県知事への要望書の回答は共に2/8迄となっています。上記に先立ち、茨城県の水問題を考える市民連絡会では、全県会議員へ意見書簡を郵送しました。

                ~ 各市民団体の橋本知事への意見書~

 茨城県知事 橋本 昌 様                       2008年1月18日

                                 八ッ場ダムをストップさせる茨城の会
                                 代表:近藤欣子 濱田篤信 柏村忠志

         要 望 書 「八ッ場ダム工期5年延長に伴う問題について」

 私たちは、八ッ場ダムは無駄であり茨城県はこの事業から撤退するべきである、として400名によって住民監査請求した茨城県民です。

 国土交通省は昨年12月13日、八ッ場ダム事業について、工期の変更が必要になったとして工期を5年間延長し、完成の時期も2010年度から2015年度にずれ込まざるを得ない、との見通しを公表しました。
 工期の変更は2回目になり、今回の延長によって同ダムの供用は、当初計画から15年遅れることになります。
 八ッ場ダム事業は1986年に策定され以来20年が経過し、事業の内容は工期の延長、経費の2110億円から4600億円への増額と変遷してきました。
 一方、茨城県にとって八ッ場ダム事業を必要とした治水、利水での条件は、この20年間は大きな変革の時期であり、特に利水においては、県人口の減少、節水機器の普及、産業構造の変革、農地の減少など、水道用水、工業用水、農業用水のどれをとっても減少傾向が確認されています。
 このような背景の中で、完成工期の5年延長の決定は、茨城県政にとって無視することは出来ない条件の変更であると考えます。
 完成予定時期、2015年度とは、2000年にピークをうった県人口の減少は顕著になり、県自身が計画した「いばらき水のマスタープラン」も、同年度には八ッ場ダムからの取水分9.42万トン/日を除いても、約51万トン/日の都市用水が余るとしています。つまり如何なる見地からも利水増の必然性は明らかに解消している時期にあたり、八ッ場ダムの必要性は全くないこととなります。
 また、工期の延長は、管理費など工事費が増大するのは必然であり、地元、長野原町は、新たな生活環境対策費を下流都県に要請したいと述べた、との報道もあり、茨城県に求められる八ッ場ダム関連経費は、未曾有の危機にある財政状況の中、県民の財政負担能力を遥かに超えることは想像に難くありません。
 よって、以下について要望します。
 回答は、2月8日までに文書をもって行われるようお願いします。

                           記

1、今までは、八ッ場ダムの事業再評価は「県南県西広域水道用水供給事業の再評価」に含まれ、他の事業と一括して行なわれているが、今回の事態に鑑み、八ッ場ダム単独での事業再評価を実施すること。

2、事業再評価は、公募による複数の県民を含めた外部委員により、県民に公開された会議によって結論を得ること。

3、国土交通省との協議は以上の結論をもって実施すること。

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 茨城県知事 橋本 昌 様
                                        2008年1月18日

                                茨城県の水問題を考える市民連絡会
                                代表:船津 寛 濱田篤信 

   要 望 書 「霞ヶ浦導水事業、八ッ場ダム、思川開発の工期延長に伴う問題について」

 私たちは、茨城県の水道料金問題、水質問題、環境問題、水源開発問題などに取り組む市民団体の協同体です。

 昨年12月13日、国土交通省は、霞ヶ浦導水事業、八ッ場ダム、思川開発の工期を5年間延長し、完成年度を2010年から2015年にずらす旨、公表いたしました。これらの3事業は本県も参画しており、本来の完成年度である2010年には都市用水を60.28万トン/日確保する予定にありました。また、昨年3月に改定された「いばらき水のマスタープラン」においては、将来にわたる重要な水源に位置されており、今回の工期延長は本県の水行政に多大な影響を与えるものと思われます。
 しかし、本県の水行政に3事業の工期延長は影響を与えるでしょうか。答えは否と言えます。本県の都市用水の保有水源は暫定水利権を含まずとも251万トン/日あります。2005年度の1日最大給水量は171万トンに過ぎません。余剰水は80万トンにも上ります。これらの数値は2005年固有のものではありません。都市用水の需要は10数年来横ばい或いは減少傾向を見せています。県人口は2000年をピークに既に減少期にあります。
また、現行の「いばらき水のマスタープラン」においても、計画達成年度の2020年には、都市用水の余剰を46万トン見込んでいます。これは現在活用中の自流河川水と地下水を27万トン削減することを前提としていますから、実際の水余りは73万トンになります。実績から見ましても、実績を大幅に上回る水需要を見込んだ県の計画から見ましても、3事業の延長はおろか、3事業に湯西川ダムを含む現行の水源開発62.16万トンのすべてを切り捨てても、茨城県の水需給はいささかも揺るぎないことを示しています。
 一方、本県の財政は未曾有の危機にあり、その主たる原因は国の三位一体改革による地方交付税の削減にあると県当局は説明しています。このことは何を示唆していましょうか。国は地方自治体の財政に責任は負わない方向を示し、国との共同事業であっても、自治体は自治体の利益、つまり「県益」を優先して運営すべき。と促していると言えるでしょう。
 霞ヶ浦導水事業、八ッ場ダム、思川開発に湯西川ダムを加えた本県の進める水源開発事業費は、起債利息などを含めますと2000億円にも上ります。
現在の財政状況を思えば、県民の負担能力を遥かに超えるものであることは火を見るよりも明らかです。
 よって以下について要望します。
 回答は2月8日までに文書をもって行なわれるようお願いします。

                      記

1、今までは、霞ヶ浦導水事業、八ッ場ダム、思川開発は、他の水道事業と一括して再評価されているが、今回の事態に鑑み、湯西川ダムを含めた水源開発4事業を独自に事業再評価すること。

2、事業再評価は、公募による複数の県民を含めた外部委員により、県民に公開
 された会議によって結論を得ること。

3、国土交通省との協議は上記会議の結論をもって実施すること。