八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

「八ッ場ダムJR新ルート用地買収なお67% 本体に影響も」(朝日新聞)

八ッ場ダムを考える群馬県議会議員の会による現地視察がさる2月13日に行われ、関連工事が大幅に遅れていることが改めて明らかになりました。
 工事の遅れに関する翌日の記事を転載します。記事中、「約1年半後の2010年夏までに買収を終えないとダム建設が困難になる・・・」とありますが、場所によっては、今春、遅くともこれから半年以内の買収が必要な用地もあります。

2009年2月14日 朝日新聞群馬版より転載
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000000902140001

国営八ツ場ダム(長野原町)の建設に伴って新ルートへの付け替え工事が進められているJR吾妻線の用地買収が、昨年末で約67%にとどまることがわかった。朝日新聞の取材に対し、国土交通省が明らかにした。建設負担金を支出する6都県は現行計画の再延長を認めない方針で、約1年半後の2010年夏までに買収を終えないとダム建設が困難になるという。
 ダム建設予定地を通過するJR吾妻線と国道145号は、ダムが完成すると水没するため、ダム湖の湖岸になる山の中腹の造成地を通過し、橋やトンネルで結ぶ新ルートの建設が進められている。
 国交省八ツ場ダム工事事務所によると、吾妻線は約3・9ヘクタール、145号は約42・4ヘクタールの用地買収がそれぞれ必要で、01年から買収に着手した。08年12月時点の買収率は吾妻線が約67%、145号が約85%。
 一方、群馬、東京、埼玉、千葉、茨城、栃木の6都県は昨年、国交省から八ツ場ダムの工期を5年延長して2015年までとする基本計画の変更案を示された際、再度の工期延長を認めないことを条件に受け入れた経緯がある。
 残る約1年半で買収が完了しなかった場合、さらなる工期の延長や事業費の負担増を伴う可能性がある。同事務所は「将来的に売買することを条件に貸借契約を結んでいる用地もある。何とかなると思っている」と説明している。(大井穣)