『八ッ場ダム』(岩波書店)の反論マニュアル本

 八ッ場ダムの推進を主張する関係都県知事や議員らは、いつも同じセリフでダムに反対する意見に反論します。その出所を調べると、ダムを推進してきた国交省や御用学者の言い分をそのままリピートしていることがわかります。
 このほど、八ッ場ダム推進派の主張をまとめた『ダム不要論を糾す―八ッ場ダム建設中止は天下の愚策―』(建設人社)が刊行されました。今年1月に岩波書店より刊行された『八ッ場ダム』に反論するために、元国交省官僚の皆さんが執筆したものだそうです。

 ダムに反対する人々は、これまで推進する人々に何度も公開討論を申し入れてきましたが、一度も応じてもらったことがありません。政権が交代してから、有識者会議にダムに反対する識者も入れるよう求めましたが、これも受け入れられませんでした。官僚の猛反対に国交大臣が押し切られたからと言われています。
 今回の反論本を読むと、あまりに内容がお粗末で、対等に議論できないわけがわかるような気がします。官僚主導のダム行政がいまだにこの国を支配しているために、そんなお粗末な推進論でも罷り通ってしまいます。

 河野太郎衆院議員(自民党)のツイッターによれば、国交省の河川局が本の販売促進に精を出しているそうです。
 大震災により、関東地方でも多くの堤防に亀裂が入り、被災地では復興に多大なエネルギーが必要とされている時だというのに・・・。

◆河野太郎氏twitter(4月12日)
http://twitter.com/#!/konotarogomame/status/57634305958096896
 -国交省の河川局が、天下り団体に「ダム不要論を糺す 八ッ場ダム中止は天下の愚策」という本を買えと押し付けている。政治主導はどうしたんだ! それとも民主党の国交大臣は、八ッ場ダム推進になったのか。

◆週刊金曜日 金曜アンテナ
 「国交省元官僚がダム建設中止は「天下の愚策」と反論本出版
         八ッ場ダムに巣くう政官業の実態(2011/4/29)
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=1988