前田国交大臣、前原政調会長へ要請書提出

 八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会、各都県のストップさせる会では、前田国交大臣、前原政調会長へ「八ッ場ダム中止の英断を要請しました。
 要請書の全文を転載します。

 平成23年12月7日

 国土交通大臣 前田武志 様
                 
 八ッ場ダムをストップさせる群馬の会 代表 真下淑恵       
 八ッ場ダムをストップさせる茨城の会 代表 近藤欣子
 八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 代表 村越啓雄
 八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会 代表 藤永知子
 ムダなダムをストップさせる栃木の会 事務局長 伊藤武晴
 八ッ場ダムをストップさせる東京の会 代表 深澤洋子

 八ッ場ダム建設中止のご英断を要請します

 八ッ場ダム建設中止のご英断を要請します 私たちが1都5県で住民訴訟を提起してから既に7年が経過し、現在は第二審で審理中です。この間、原告団、弁護団はもとより、訴訟を支えてくださった多くの市民、良心的な学者や専門家、報道関係者や国会議員及び自治体議員など多数の方々の献身により、本事業が治水・利水の面でも有害無益であること、大規模な地滑り/ダムサイト岩盤崩落の危険性が高いこと、地元住民の生活再建が急務であることなど、多くの問題点が浮き彫りになってきました。

 平成21年9月には、八ッ場ダム事業中止をマニフェストに明記した民主党が国民の圧倒的な支持を得て政権の座につき、前原新国交大臣が「八ッ場ダム中止」と明言され、正しい政策が実現すると期待しました。しかし、<政治主導>が必ずしも効果的に機能しない中、官僚のシナリオによって形式的な「検証」が進み、中止公約の行方は不透明になっています。

 新政権4人目の前田国交相が就任され、関東地方整備局による検証、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議(以下、「有識者会議」)」による審議、国交省事務次官などの「タスクフォース」、民主党の八ッ場ダム問題分科会、国土交通部門会議などを経て、民主党三役と相談の上、国交相が近々結論を出される旨、報道されています。

 しかし、①馬淵国交相が基本高水流量の検証を委託した日本学術会議は、前提条件の厳密な検証を省略して、官僚が恣意的に作成した基本高水流量を「妥当」と回答、②ダム事業の検証を指示されたダム事業者(関東地方整備局)は利水・治水ともあり得ない代替案と比較してダムが優位と判断、③公聴会とパブリックコメントが意見を「聴き置く」だけの儀式に終わった一方、埼玉県議によるパブコメのヤラセが明らかとなり、④関係自治体は、その結論を後押しし早期建設を叫んでいます。それでも、「できるだけダムに頼らない治水政策」を目的に設置された「有識者会議」は、12月1日の会議でかかる形式的な検討結果を是としました。

 私たちは、今こそ政治的な英断が必要な局面にあると考えます。2年前の総選挙で、<コンクリートから人へ><八ッ場ダム中止>を公約の柱に掲げ、国民の圧倒的支持を受けて政権交代を実現した民主党政権の責任として、本事業を中止すべきです。

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 2011年12月6日

 民主党政策調査会長 前原誠司衆議院議員 
                    
 八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会 代表 嶋津暉之
      
      八ッ場ダム建設中止の英断を要請します

 私たちが1都5県で住民訴訟を提起してから既に7年が経過し、現在は第二審で審理中です。この間、原告団、弁護団はもとより、訴訟を支えてくださった多くの市民、良心的な学者や専門家、報道関係者や中央及び自治体議員など多数の方々の献身により、本事業が治水・利水の面でも有害無益であること、大規模な地滑り/岩盤崩落の危険性が大きいこと、地元住民の生活再建が急務であることなど、多くの問題点が浮き彫りになってきました。特に、過大な基本高水流量算出の背景には、多くのデータのねつ造・隠蔽があることが明らかになりました。今年8月には東京地裁で、弁護団長が提起した情報公開請求訴訟の勝訴が確定し、国交省の隠蔽体質が断罪されました。(詳細は別紙「八ツ場ダムの不要性はますます明らかに―日本学術会議のデタラメな「検証」を斬る―」を参照。)

 平成21年9月には、八ッ場ダム事業中止をマニフェストに明記した民主党が国民の圧倒的な支持を得て政権の座につき、前原新国交大臣が「八ッ場ダム中止」と明言され、正しい政策が実現すると期待しました。しかし、<政治主導>が必ずしも効果的に機能しない中、官僚のシナリオに乗って形式的な「検証」が進み、中止公約には暗雲が立ち込めています。
  4人目の前田国交相が就任され、関東地方整備局や「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議(以下、有識者会議)」による検証及び国交省次官などの「タスクフォース」の検討及び民主党八ッ場ダム分科会などを経て、民主党三役と相談の上、国交相が近々結論を出される旨、報道されています。

 しかし、①馬淵国交相が基本高水の検証を委託した日本学術会議は、前提条件の厳密な検証を省略して、官僚が恣意的に作成した基本高水/目標水量を「妥当」と判断、②ダム事業の検証を指示されたダム事業者(国交省関東地方整備局)は利水・治水ともあり得ない代替案と比較してダムが優位と答申、③公聴会とパブリックコメントが意見を「聞き置く」だけの儀式に終わった一方、埼玉県議によるパブコメのヤラセが明らかとなり、④関係自治体は、その結論を後押しし早期建設を叫んでいます。それでも、「できるだけダムに頼らない治水政策」を検証するとして人選された「有識者会議」は、形式的な検討を是とし、事業継続を答申すると予想されています。

 私たちは、今こそ政治的な英断が必要な局面にあると考えます。2年前の総選挙で、<コンクリートから人へ><八ッ場ダム中止>を公約の柱に掲げ、国民の圧倒的支持を受けて政権交代を実現した民主党政権の責任として、本事業を中止すべきです。
 さらに私たちは、八ッ場ダム事業を超えて、この国の重要な公共事業の仕組みを根本的に改革し、<公開の場><国民参加><公正な競争>を通じて配分する仕組みを構築することを提言します。