民主党と八ッ場ダム

 八ッ場ダムをめぐる前原政調会長の発言が連日報道されています。前田大臣は八ッ場ダム建設の是非を年内に決定するとしており、タイムリミットが近づいています。
 民主党の国土交通部門会議では、大多数の議員が八ッ場ダム検証のあり方に疑問を呈し、ダム建設にゴーサインを出すことに反対していますが、国交省の息のかかった沓掛哲男衆院議員(元建設官僚)らが八ッ場ダム推進を主張しています。

 関連記事を転載します。

◆2011年12月16日 読売新聞群馬版
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20111216-OYT8T00106.htm

 -八ッ場ダム 国交相判断目前動き加速 官房長官、介入否定 知事きょう直談判ー

 「建設継続が妥当」とする八ッ場ダムの検証結果を受けた前田国土交通相の最終判断が目前に迫り、15日、反対、推進派双方が慌ただしい動きを見せた。民主では反対派議員が徹底抗戦の構えで、前原政調会長も「政治判断」による本体着工阻止をもくろむが、藤村官房長官は「国交相が対処する」と、官邸による調整を否定。自民党の会合では前原批判が噴出し、県は、大沢知事が16日に官房長官に直談判すると発表した。

 民主党は15日午後、国土交通部門会議の八ッ場ダム問題分科会を開催。党からの検証への疑問について、国交省から説明を受けたが、反対派議員は「納得できない」と反発した。

 座長の松崎哲久衆院議員によると、毎秒1万7000トン流れる洪水に対処する河川整備目標を設定して検証したことなどについて質疑が行われたが、出席議員の一人は「国交省の担当者は、手順に問題はないと言うだけで説明になっていない。納得できず、明確でもない」と語った。部門会議では、20日の党政調幹部会に間に合うように意見集約する考えで、松崎座長は「(前原氏が求めた)明確な回答を得たかどうかの報告になる」と話した。

 また、前原氏は15日夕の定例記者会見で、部門会議から上がってくる意見を、藤村氏に伝えると説明。「それから先、どう官房長官が判断するか、ご相談があると思うが、それに委ねたい」と語り、政府中枢を巻き込んでの政治決着に持ち込む考えを示した。

 しかし、藤村氏は、同日夕の定例記者会見で、「行政府としての手続きにのっとって、国交相が適切に対処する。国交省と党でやりとりしていただく」と発言し、前原氏の要求を拒んだ。

 一方、建設推進の県は、土壇場での前原氏の巻き返しに対抗しようと、大沢知事が16日に藤村氏と面会し、検証結果を尊重してダム本体の早期着工を決断するよう迫る。知事は15日夜、記者団の取材に「前原さんは自分のメンツだけ。自分で作った(有識者)会議の結論までひっくり返して、筋が通らない」と語った。

 自民党本部では15日午後、国会議員と利根川流域6都県議の両議員連盟の会合が開かれ、前原氏を非難する声が噴出した。国会議員の議連会長を務める佐田玄一郎衆院議員は「(検証結果が)自分の思い通りにならなかったら、今度は政治判断だという。こんなふざけた話があるか」と憤り、他の議員も「大人のやることではない」と批判した。

 会合では、本体着工遅延で生じる損害について、前原氏個人への賠償請求訴訟を検討することも決定。「来年度予算に検証結果を反映させる」という前田国交相の発言を踏まえ、ダム完成を求める国交相宛ての要望書を国交省に提出した。

◆2011年12月16日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581112160001

 -八ツ場ダム 決着間近 賛否で激動ー

 八ツ場ダム問題の決着が間近に迫り、賛否両派が激しく動き出した。15日、県は政府に対し、建設継続を直談判すると表明。見直し派の民主党、推進派の自民党の議員らも東京・永田町で気勢を上げた。

 八ツ場ダム再検証で、大沢正明知事は16日、政府に対し、前田武志国土交通相が建設継続を決断するよう申し入れる。県が15日、発表した。関係5都県と連携し、野田佳彦首相あての要望書を藤村修長官に手渡す。

 再検証は1日に終了。前田国交相は年内判断を明言してきたが、民主党の前原誠司政調会長が「党の疑問が解決するまではダム本体工事着手を認めない」と発言。国土交通部門会議に対し、国交省の検証結果を協議するよう指示している。

 政治決断をめぐって、政府と民主党の解釈が食い違う。県幹部は「一連の混乱の原因は前原政調会長。政府としての決断を求める」と直談判の狙いを明かす。

 一方、藤村官房長官は「党の議論を受け止め、国交相が適切に対処する」と15日の会見で述べ、政府と民主党の双方に配慮を示した。ただ、「(八ツ場は)国交省の一つの政策課題だ」とも述べ、改めて決断の主体は国交相とした。

 前原政調会長は15日の会見で「20日に国土交通部門会議からの報告を受け、官房長官の判断にゆだねたい」と述べた。

 自民党議員らでつくる推進国会議員連盟と推進議連1都5県の会は15日、永田町の党本部で緊急会議を開き、八ツ場ダム再検証をめぐる民主党の対応を批判した。ダムの早期建設を求め、前田武志国土交通相あての要望書を決議し、同省に提出した。

 衆参両議員と県議ら計約30人が出席。県関係では同国会議員連盟会長の佐田玄一郎、小渕優子の両衆院議員と中曽根弘文参院議員のほか、中沢丈一、萩原渉の両県議が1都5県の会の群馬代表として参加した。

 冒頭あいさつで、佐田会長は「突然の中止表明から2年間、地元はほったらかしだ」と主張。さらに、前田国交相が来年度予算編成までに決断するとしてきたことについて「国民に対する約束だ」と述べた。

 1都5県の会幹事長の中沢県議も「もしダムをつくらないことになれば、6都県の負担分は返還してもらえるのか」と訴えた。

 出席議員からも、最近の政府・民主党の動向に対する批判が相次いだ。

 要望書は「検証の結論が出た以上は速やかに八ツ場ダム建設事業を基本計画通りに完成させるべきだ」としている。(石川瀬里)

 民主党県連は、八ツ場ダムの本体工事費について、新年度予算に盛り込まないよう財務省へ16日に申し入れることを決めた。

 県連によると、五十嵐文彦副大臣に申し入れる。会長代行の中島政希衆院議員は「再検証や、国交省から党への再検証の回答にはまったく納得できない」と理由を説明する。

 民主党は15日、国土交通部門会議八ツ場ダム問題分科会を開き、回答への不満が続出した。宮崎岳志衆院議員は取材に、「国交省の説明は『違反ではありません』『誤解があるようです』ばかりで回答になっていない」と批判した。

 松崎哲久座長は予定通り、20日に前原誠司政調会長に部門意見をとりまとめた報告書を提出する方針。16日に再度、部門会議の全体会合を開く。

 県連や「八ツ場ダム等の地元住民の生活再建を考える議員連盟」のメンバーらは、前原政調会長に独自の反論書を出す動きを見せている。(牛尾梓、小林誠一)

◆2011年12月16日 東京新聞群馬版
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20111216/CK2011121602000074.html

 -八ッ場ダム問題民主分科会 国交省回答「納得できぬ」ー

 八ッ場(やんば)ダム(長野原町)問題で、「建設継続が妥当」との検証結果を出した国土交通省が民主党からの疑問に回答したのを受け、同党は十五日、八ッ場ダム問題分科会を再び開き、「回答に納得できない」と批判の声が出席者から上がった。

 一方、自民党は同日、国会議員らが前田武志国交相宛てに建設推進の要望書を出し「前田大臣を激励したい」とエールを送る地元県議も。建設の是非をめぐる綱引きは与野党が入り乱れ、激化している。 (伊藤弘喜)

 「結論がどうなっても来年度予算に反映させるという、前田国交相の発言を尊重しつつ議論していただければ」。同分科会の冒頭、座長の松崎哲久衆院議員は、くぎを刺した。

 松崎座長は民主党の前原誠司政調会長から、意見を集約して二十日の党政調幹部会に報告するように指示を受け、意見集約の一環として十六日にも党の国土交通部門会議を開く。予算要求に間に合わせるため、議論を早く進めたい焦りがのぞいた。

 出席した議員の中には「これだけ検証したのだから」と建設もやむを得ないとする声もあったが、「数値の根拠や検証手法への疑問点に対し、国交省は説明できておらず、納得できない」との意見も根強かった。

 だが松崎座長は取材に「全員が納得できる問題ではない」と述べ、反対派が納得しなくてもゴーサインを出す可能性に含みを持たせた。本体工事着工を容認する条件に「政府からの明確な回答」を挙げた前原政調会長の判断が注目される。

 一方、一都五県の国会議員や県議ら計約三十人は自民党本部で緊急会合を開き、前田国交相宛てに建設推進の要望書を提出した。

 緊急会合では、佐田玄一郎衆院議員が「八ッ場ダムは絶対に建設されなければならない。検証は前原さんが決めた基準にのっとって行われた」と強調。中沢丈一県議が「むしろ前田大臣を激励しようと思ってきた」と気勢を上げた。

 十六日夕には大沢正明知事が急きょ総理官邸に足を運び、「事業継続の決断を求める申し入れ」を提出する見通しとなった。

◆2011年12月15日 日本経済新聞
http://p.tl/EsHv

 -党の意見への対応「官房長官に委ねる」 八ツ場ダム巡り前原氏ー

 民主党の前原誠司政調会長は15日の記者会見で八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設問題を巡り「藤村修官房長官に(党の考えを)申し入れ、それから先はどう判断されるか委ねたい」と語った。同党は20日の政策調査会役員会で党見解をまとめる予定で、その後、どの場で政府・与党としての結論を出すかについて藤村長官に任せる意向を示したものだ。

 政府は、ダム建設の需要予測などについて「法的な手続きを経ており、妥当」などとする回答を党側に示している。同日に開かれた党の分科会では、政府側の回答について「納得できない」との声が相次いだ。今後は、国土交通部門会議で回答への対応を協議する。

◆2011年12月15日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581112150001

 -国交省の年内決断 間に合わぬ可能性ー

 八ツ場ダム再検証で、前原誠司民主党政調会長が、国土交通省が示した疑問への回答を党国土交通部門会議に差し戻したことが波紋を広げている。政調会長は20日に報告を受けるとしており、前田武志国交相が決断時期としてきた年内に間に合わない可能性が出てきたからだ。

 「20日に決まってもどうにもできない」

 国交省のある幹部は、苦しい胸の内を明かした。八ツ場ダムに絡む予算要求の締め切りは来週早々。前例に照らせば、仮に同省の再検証結果通り「建設継続」になっても、本体工事費を来年度予算に盛り込むのは日程的に厳しい。政府首脳が調整に乗り出せば前倒しの可能性は残るが、消費税など課題が山積しており、実現性は薄い。

 党国土交通部門会議は14日、非公開で会合を開き、出席議員に国交省の回答が渡された。朝日新聞が入手した回答文書(9枚)によると、事業主体の再検証や基本高水(洪水時の最大流量)への批判には「有識者会議に意見を聴いた」、建設予定地や浅間山噴火を危ぶむ声には「安全性に問題はない」といった記述だ。

 この日は本格協議はなかったが、ある議員は「何も新しいことがない」と吐き捨て、別の議員は「20日までに意見はまとまらないだろう」と取材に答えた。

 松崎哲久座長によると、15日に部門会議で八ツ場ダム問題分科会を開いて国会議員から意見聴取。政調会長の指示通り、20日に報告したい考えだ。座長は「疑問点が明確になったか、なっていないのか、はっきり報告したい」とした。

 一方、自民党は、政府・民主党の動きを「地元軽視」とみて、攻勢に出る構えだ。

 「推進国会議員連盟」(会長=佐田玄一郎衆院議員)と「推進議連1都5県の会」(会長=三原将嗣東京都議)は15日、自民党本部で緊急会議を開催。ダム本体工事の早期着手を求める要望書をまとめ、前田国交相宛てに提出する。

 県は、関係5都県と連携して国交相に早期決断を求める要望書を9日に提出しており、表向きは静観の構えだ。だが、幹部は「民主党や前原氏は今ごろ何をやっているのか」とのいらだちを募らせている。

◆2011年12月15日 毎日新聞群馬版
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20111215ddlk10010225000c.html

 -八ッ場ダム建設:国回答受け「検証手順見直せ」 最終決定へ議論混迷--民主部門会議 /群馬ー

 八ッ場ダム建設を「妥当」と評価した国土交通省関東地方整備局の対応方針を巡り、民主党が列挙した疑問点に対する国交省側の回答が14日、同党の国土交通部門会議(松崎哲久座長)に示された。国交省側は、同省の有識者会議が検証手順として定めた「中間とりまとめ」に従って対応方針を決めたなどと回答。これに対し、国交部門会議のメンバーから「検証手順そのものを見直すべきだ」などの声が上がり、最終決定に向けて、議論は混迷の度を深めている。【奥山はるな】

 有識者会議は昨年9月、(1)検証主体は事業主体とする(2)検証にあたってはダムなしの治水策とダム建設を継続した場合との今後のコスト比較を最重視する--などの「中間とりまとめ」を定めていた。

 松崎座長によると、この日の国交部門会議では、事業主体自らが行う検証作業の中立性に疑問の声が出た。中間とりまとめについては当時、同会議に報告がなかったという。また、有識者者会議は非公開で行われたため「議事録を開示してほしい」との要望も出された。

 国交部門会議は15日、分科会を開いて同省側の回答について協議し、意見を集約する。その上で松崎座長は20日の同党幹部会で、前原誠司政調会長に同会議としての意見を報告し、党としての政治判断が行われる見通しだ。

 一方、この日、検証に異議を唱える科学者127人による「ダム検証のあり方を問う科学者の会」も有識者会議に対して声明文を送付。「ダムによらない治水対策の検討を目的として発足したのに、議論自体が形がい化している」などと批判した。

◆2011年12月15日 読売新聞群馬版
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20111215-OYT8T00056.htm

 -民主「八ッ場」で再び分科会 きょう 自民、着工要望の構えー

 八ッ場ダムの再検証を巡り、民主党の国土交通部門会議(座長=松崎哲久衆院議員)は14日、「建設継続が妥当」との検証結果を出した国交省が党からの疑問に回答した内容について、15日に部門会議の八ッ場ダム問題分科会で再び議論すると決めた。

 分科会では、回答に納得していない建設反対派議員も多く、党としての意見集約の結果次第では、前田国交相の判断に影響を与える可能性もある。

 記者会見した松崎座長は今後の見通しについて、分科会で議論した後、20日の党政調幹部会前に臨時で部門会議を開いて意見集約を図ると説明。この日の部門会議でのやりとりについては、「回答に納得していない議員数人から質問が出た」と明かした。

 ただ、前原政調会長が、本体工事着工を容認する条件として、「政府からの明確な回答」を挙げている点を踏まえ、「議員が納得できなければ明確でないということではない」とも語り、反対派議員が納得しなくても、国交省の回答を「明確な回答」と認める可能性も示した。

 また、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」は14日、検証ルールを決め、国交省の検証結果を追認した「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」を批判する声明文を発表。「これまでの議論は作為的で無効」として、野田首相らに議論のやり直しを呼びかけている。

 一方、八ッ場ダム建設を推進する自民党は15日、国会議員と都県議の議員連盟が合同事務局会議を党本部で開き、前田国交相に本体着工を求める要望書を提出する構えだ。

◆2011年12月14日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581112140001

 -民主の疑問に「回答」 部門会議で検討ー

 八ツ場ダムの再検証で、前田武志国土交通相は13日の会見で、民主党がまとめた国交省による検討の疑問点について「回答を提出した」と述べた。これに対し、民主党の前原誠司政調会長は同日、党の国土交通部門会議で協議する方針を示した。

 前田国交相は1日の有識者会議で再検証は終わったとしており、「(来年度)予算(編成)に反映させないといけない。タイムリミットがある」と近く決断したい考えを示した。

 前原政調会長は、国交省の回答は直接読んでいないといい、部門会議で協議するよう座長の松崎哲久衆院議員に指示したことを明らかにした。部門会議は14日にあり、その後も省側と質疑を続け、20日の党執行部の会議で座長から説明を受けるという。

 検証の問題点に対して「政府の回答が明確にならない間は、本体工事に入ることは容認できない」という態度は変えておらず、13日も「河川哲学の本気さが見えてこない」と改めて国交省を批判した。前田国交相は早期に会談したいとしているが、「政調会長のカウンターパートは官房長官だ」と現状では消極的だ。

◆2011年12月14日 読売新聞群馬版
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20111213-OYT8T01348.htm

 -八ッ場政府・民主が混迷 前原氏国交相との直接会談否定ー

 八ッ場ダムの再検証を巡り、政府・民主党内が混迷している。建設継続に前向きな発言をしていた前田国土交通相は13日、前原政調会長との調整に自ら乗り出す方針を示したが、前原氏は、「建設継続が妥当」とする検証結果について、国交省による「手心」の可能性を示唆し、国交相との会談も否定。党の国土交通部門会議で再度、意見集約するよう指示した。最終決着は20日以降にずれ込む可能性も出てきた。

 検証について、党から出された疑問に答えるよう政府に申し入れていた前原氏に対し、前田氏は13日午前の閣議後記者会見で、既に回答したと説明。「なるべく早く意見を伺い、こちらからも説明する機会を持ちたい」と述べて、前原氏との“直接対決”も辞さない構えを見せた。

 その上で、「私がどういう判断をすることになったとしても、どういう結果であれ、予算に反映させないといけない。それがタイムリミット」と語り、来年度政府予算に間に合わせる考えを強調した。

 一方、前原氏は13日夜、党政調役員会後の記者会見で、政府側からの回答について、国土交通部門会議を開催する方針を表明。さらなる疑問点などをまとめて、20日の党政調幹部会に報告するよう指示したという。前田国交相との会談については、「私のカウンターパート(対等の立場の相手)は官房長官」と述べて、直接折衝の可能性を否定した。

 また、自身が国交相時代に、ダムを中止した場合の補償など、生活再建の枠組みを定めた新たな法律の策定を指示していた点に言及。「法律を作って財政的措置をしない限り、ダムは止められないが、国交省は作っていない。止める気がない」と批判した。

 前原氏が委員を選んだ有識者会議が決めたルールで検証が行われながら、検証結果に疑義を唱えていることに対しては、「(国交省が)手心を加えるということは可能だと思う」と発言。その例として、建設反対派も不自然さを指摘している利根川の河川整備目標の数字を挙げ、「なぜ(最大流量が)毎秒1万7000トンなのか、有識者会議でも疑問が投げかけられた。具体的な納得出来る説明があるかで、議論が大きく変わる」と語った。

◆2011年12月14日 上毛新聞

 -八ッ場問題越年か 前原氏「党内で再論議」-

 八ッ場ダム問題で民主党の前原誠司政調会長は13日、党が政府に求めていた治水、利水などの疑問点への回答を国土交通省から受け取ったことを明らかにした上で、回答を再び党内で議論して意見集約する考えを示した。前田武志国土交通相は八ッ場問題の年内決着を目指しているが、意見集約の結論が出るのは20日以降となる見通しのほか、前原氏は政治判断の必要を強調しており、最終決着がずれ込む可能性が出てきた。

 「年内判断を妨害」地元は反発

 党政策調査会の会合後、記者団に語った。
 前原氏は13日に国交省から回答を受け取ったが、内容については「まだ見ていない」と論評を避けた。その上で「八ッ場ダムは(中止を掲げた)政権公約事項なので、政治判断が必要」と延べ、国交省単独での判断は認めないと強調した。
 14日の党国交部門会議で国交省の詳しい説明を受け、20日の幹部会合で更に議論する予定。
 問題解決に向け、前田氏は13日の記者会見で「いろいろ意見をうかがい、こちらからも説明する機会を持ちたい」と述べ、前原氏との著k巣悦協議に意欲を示した。一方、前原氏は「政調会長の交渉相手は官房長官」と延べ、前田氏とは話し合わない意向を示した。
 前原氏の対応に八ッ場ダムが計画された長野原町の高山欣也町長派「前田国交相が年内に最終判断するといっているのに、それを妨害する行為。大臣の判断を待っている地元住民や町にとって許し難い」と前原氏の対応を批判した。
 国交省の回答は、党の八ッ場ダム問題分科会が検証の問題点として指摘した14項目に対するもの。
 八ッ場ダムの事業主体の国交省関東地方整備局が今回の検証主体となったことに対しては、有識者会議が昨年9月に示した中間とりまとめで「検討主体となって責任を持って検討することが適切」とされた敬意を説明。八ッ場ダム建設などの根拠となっている「基本高水流量」の妥当性については、流域の過去の代表的な洪水などを基に適切に算定し、日本学術会議の評価も受けていることを指摘した。
 前田氏は会見で『私がどういう判断をすることになっても、予算に反映させないといけない。それがタイムリミットだ」とし、年内に下すとしてきた最終判断に間に合うよう前原氏と意見調整を進める意向を示していた。