八ッ場ダム住民訴訟、東京高裁で控訴審、初の弁論

◆2012年6月7日 朝日新聞群馬版
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581206070001

 -原告、改めて「不要」 負担金訴訟ー

 八ツ場ダムへの建設負担金の支出は違法として、群馬など6都県を訴えた住民訴訟で、控訴審では最初となる弁論が6日、東京高裁(大竹たかし裁判長)であった。原告は、ダムは治水・利水の両面で不要な事業だと改めて主張した。

 住民訴訟は2004年に前橋など6地裁で提訴。いずれも一審は「行政の裁量の範囲内」と原告の訴えが退けられた。

 6日の弁論は東京分。都民38人が控訴人となり、水道局長ら東京都幹部5人の支出差し止めを求めている。

 弁護団長の高橋利明弁護士が、見直し派学者らの最新の研究成果を紹介し、「(戦後最大の被害が出た)カスリーン台風が再来したとしても、利根川の中流や下流は堤防を越えて氾濫(はん・らん)するおそれはない。

 東京都が建設負担金を出すことは許されない」と主張した。さらに、実態解明のため、国土交通省関東地方整備局河川部長や国の再検証にかかわった日本学術会議の責任者ら7人を証人として採用するよう申請した。

 この申請に、被告は「これは住民訴訟であり、財務監査上の問題が争われている。ダムの差し止め訴訟ではない」と反対。高裁は見直し派の立場の証人のみ採用し、他は留保した。

 東京分の次回弁論は8月の予定。県内分の訴訟は、東京高裁で進行協議中になっている。

 原告は終了後、説明会を東京・霞が関で開催。支援者らが集まった。

 次回の弁論で証人として法廷に立つ水問題研究家の嶋津暉之さんは、関東地方整備局が本体工事の執行条件の一つとされる利根川水系の河川整備計画をつくる準備として、意見募集を始めたと報告。

 「ダムを造りたい国交省が動き始めた。なし崩しのダム建設は許されない」と結束を呼びかけた。(小林誠一)

◆2012年6月7日 東京新聞群馬版

 ー「これ以上は不要」 八ッ場ダム控訴審 原告側が準備書面ー

 八ッ場ダムへの公金支出は違法として建設負担金を出す東京都を相手取った住民訴訟で、控訴審の第一回口頭弁論が六日、東京高裁であった。
 原告側は、国土交通省が定めた利根川水系の基本高水は過大で「現在以上のダムは不要」とする準備書面を出した。
 また、八ッ場ダムの治水面、利水面それぞれの必要性に関して計七人の証人を申請し、このうち、高裁は拓殖大の関良基准教授と水問題研究家の嶋津暉之さんの二人を採用した。八月十日に予定される次回弁論で尋問を行う。   (伊藤弘喜)