矢作ダム、再生事業に390億円

 2018年度政府予算案の閣議決定で、今年6月に策定された「ダム再生ビジョン」に基づき、雨竜川ダム(北海道)、矢作ダム(愛知県)、早明浦ダム(高知県)の再生事業も実施計画調査の予算が盛り込まれました。

 このうち、矢作ダムについての記事をお送りします。このようなダム再生事業が各地で進められていくようです。

◆2017年12月23日 中日新聞
ー矢作ダム放流量を増強 政府予算案、計画の調査費盛るー

 二十二日に閣議決定された二〇一八年度政府予算案で、恵那市と愛知県豊田市にまたがる矢作川の矢作ダム=写真、国土交通省提供=の放流設備増設に向けた実施計画調査費七千六百万円が、新たに計上された。〇〇年の恵南豪雨などで大規模な水害があり、一時はダムの増設が計画されたが、費用対効果の問題などから国交省が見直しを進めていた。

 国交省中部地方整備局によると、矢作ダムの脇に放流用の管を通し、最大で毎秒千三百立方メートルだった放流量を、同二千五百立方メートルに増やす。総事業費は三百九十億円を見込む。

 矢作川水系は、一九五九年の伊勢湾台風で四千棟超の民家が全壊流失するなど、水害が多かった。

 七一年に矢作ダムが完成したが、七二年の台風では四百棟以上、恵南豪雨でも二十六棟が流失した。

 一九九〇年代には二十キロ上流にある矢作川の支流、上村川(恵那市)で上矢作ダムが計画されたものの、国交省は〇八年に建設を見合わせて代替策の検討を開始。下流の河道掘削などと比較し、今年八月に「矢作ダムの放流機能を強化するのが最適」と結論づけ、事業化に着手した。

 放流設備増設により、恵南豪雨と同レベルの雨量にも対応できるという。(鈴木智行)