八ッ場あしたの会は八ッ場ダムが抱える問題を伝えるNGOです

南摩ダム(栃木県)でも地域振興策を検討

 八ッ場ダムと同様、利根川水系で進められている思川開発事業では、2024年に完成する予定の南摩ダムの建設が事業の中核です。
 南摩ダム予定地を抱える栃木県鹿沼市では、ダム湖による地域振興策が検討されているとのことです。

 ダム事業では過疎化が進行するダム予定地域にダム事業への協力を求めるため、「ダム事業による地域振興」という説明がなされてきました。最近はダムのイメージアップのために、納税者にも「ダム事業による地域振興」が盛んにPRされているようです。
 八ッ場ダム事業でも水没五地区の各地区に地域振興施設がつくられてきています。潤沢なダム事業費を投入するため、一般の地域振興施設より高額な設備ができつつありますが、地域の人口は減少し続けており、実態はダム事業者のPRとは大きく異なります。

 ダム事業における地域振興施設は「公設民営」です。八ッ場ダム事業でつくられつつある地域振興施設は、八ッ場ダムの利水事業に組み込まれている利根川流域一都四県が建設費を負担し、完成後の維持管理は地元負担となります。地元にとって、将来、維持管理が重い負担となるのではないかと懸念する声があります。

 南摩ダムにおける地域振興策についての記事を転載します。
 水資源機構が事業主体である南摩ダムでも、八ッ場ダム同様、国ぐるみの大がかりな地域振興メニューが検討されているようです。

◆2018年1月22日 日経BP
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/011900591/
ー南摩ダム周辺の賑わい創出、鹿沼市がハード・ソフト両面で意見募集ー

 栃木県鹿沼市は2024年度に完成する南摩ダムとダム湖周辺を観光やレクリエーションなどに活用するため、サウンディング型市場調査を行う。これに先立ち、2月1日と2日に現地見学会を実施する。申し込み期限は1月26日。

 南摩ダムは、鹿沼市で独立行政法人水資源機構が進める思川開発事業。新しくできるダムとダム湖を地域活性化に活かすため、鹿沼市と栃木県、水資源機構が協力して周辺整備を進める。ダムと同じく2024年度に市民満足度の向上や賑わいを創出するような周辺施設をオープンする計画だ。

 計画策定にあたり、どんな施設が効果的か、参入意向があるか、事業アイデアなどについて民間事業者の意見を募り、2018年度に予定している事業者公募時の募集要項に反映したい考えだ。

 事業スキームは公設民営を想定しており、用地取得および施設整備の費用は市または県が負担し、運営事業者には使用料の支払いを求める。今回の調査では、中山間地域にある南摩ダム周辺の魅力を高める観光商業施設運営や、水辺や山林を利用したレクリエーションの運営など、ハード、ソフトを問わず市民満足度の向上や賑わいを創出する事業提案を求めている。対象となるエリアと、それぞれのエリアで想定している事業の内容は右の表の通り。

 調査へのエントリーは2月1日~16日、事前アンケートと提案書の受け付けは3月2日まで。対話調査は3月12日~16日に行う。調査結果の概要は3月中をめどに公表する予定だ。